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【ONE97】ONE世界フェザー級王者マーチン・ウェンに挑戦、松嶋こよみ─01─「勝ちたいというより……」

Koyomi【写真】飾られた言葉も、粋なセリフも出てこない。だからこそ実直さが伝わってくる(C)MMAPLANET

8月2日(金・現地時間)、フィリピンはマニラのMOAアリーナで開催されるONE97「Dawn of Heroes」で、ONE世界フェザー級王者マーチン・ウェンに松嶋こよみが挑戦する。

極真空手、柔道、レスリング、キックボクシング、MMA、剛毅會空手、パンクラスイズムでの削り合い、北岡悟の教え、マモル塾、大宮司岳とのファンクショナルトレーニング、修斗、PXC、パンクラス、ONE──全ての経験が、今、この試合で生きる──そう、こよみは言った。


──今日は各格闘技マスコミの取材を受けて(※取材は17日に行われた)、かなりお疲れのようです。

「ハイ、ここが最後なので頑張ります。もともとパンクラスイズムで追い込みの練習をしてきたので、最初から疲れてしまっていて……」

──上がってきましたか?

「ハイ、上がっています。結構、今日はダメージが大きいです。スパーリングは北岡さんと川村さんとやり、走り込みとサーキットをやったので出し切ってきました」

──今回のような短い準備期間だと、息上げのスケジュールなどペースの上げ方も変わってくるのでしょうか。

「試合が決まってから時間は少なかったのですが、6月の試合から体調をキープしていたので、息上げとかできている状態だったんです。逆に体調的には、今はしんどいですけどしっかりと準備できています。この間の試合で浮かれることなく、1週間も休まず練習を再開していたので、このタイミングでオファーをもらったのは逆に良かったです」

──これがマラット・ガフロフに勝ったあとだと、そうはなっていなかった?

「ガフロフに勝ったまま、この試合に臨んでいたら絶対に勝てないです。気持ち的にも浮かれていたし。ケガがなかったとしても、『俺、行けるわ』と思っていただろうし。だからクォン・ウォンイルと戦った後で本当に強い相手と戦えるという、このタイミングで良かったです」

──改めて、クォン・ウォンイル戦はそれほど悪い試合でなかったと思うのですが。

「そう言ってくる人もいますが、準備してきたことはアレだけじゃなかった。半分も出せていないので……その分、この先が見えてくるかと」

──それで勝てたのですから、やはり勝ちは大切です。

「だからこそ、アレで勝てて良かったです。相手には失礼ですが、拾った勝利です。あの試合があったからこそ、すぐに練習をして、世界戦の話が回ってきたので。今は良いタイミングでウォンイル戦があったんだと理解しています」

──クォン・ウォンイル戦で出すべきこと、マーチン・ウェン戦で出さないといけないことは違ってきます。ただし、練習してきたことを出さないといけないことに変わりはありません。そういう意味でも、出せなかったことが良い経験になっているのかと。

「多分、僕は勝てると思っていると……決して舐めているわけじゃないですけど、安心していたんだと思います。ガフロフとやる時は、殺されるかもしれないという危機感があって。やっぱり、そっちの方が研ぎ澄まされたモノが出せる。パンクラスで戦っていた時も、今からすればそういうことが凄くあって。これまで戦ってきた経験が、体に残っているのかと思います」

──若松佑弥選手も、アレコレ考えるよりも死ぬ気で向かっていった時の方が強いと断言していました。

「それはあると思います。MMAPLANETにアップされたガフロフのインタビューを読んだ時に、『遺書を書いていた方が良かった』と思うぐらいビビっていたんです。勝ちたい、勝つって思うより、負けたくないって思った方が力がでる。だから今回もどう勝ちたいというより、何があっても負けたくないという気持ちなんです。

そうできるには、自分の全てを出すしかない。5分✖5R、25分間の間に全部出し切れるような試合にしたいと思っています」

──それは松嶋選手が攻撃力があるからではないでしょうか。守りの人が負けたくないと思うと、防御一辺倒の試合になりそうな。

「あぁ、どうなんですかね……僕はそんなに攻撃力があるでしょうか」

Slam win──まず攻撃的でした。デビューしたての頃にハイキックで勝ったり、スラムで叩きつけて勝つ。そんな選手はなかなかいません(笑)。獰猛な試合でした。

「本当ですか……性格は、こんな人ですけど(笑)。なんていうのか、だからこそ変なことをしない。雑なことをしなくなりました。勝とうとすると、気持ちのなかで上下の揺れが出てくると思うんです。そう考えると、自分が一定のままでいたい……変わらず戦えるよう今回の試合に臨みたいですね」

──やはりPXCのロランド・ディ、パンクラスのマルロン・サンドロ戦があり、そしてカイル・アグォンのような戦い辛い選手との試合があった。肉体的な戦いがあり、精神的な部分に来たような。

「そうですね、肉体的な戦いがないのに精神的なことを言われると、そんなのは嘘っぽいです。今までONEで戦う前にやってきた選手との試合経験があるから、この境地に辿り着いた……まだまだ辿り着いてはいないのですが。ISAO選手との試合で反則をしてしまった時の精神状態も、今から考えるとなるべくしてなったようなモノでした。

そこを経てガフロフに勝って、試合間隔が空いたことで気持ちを創ることが困難になったことも経験できました。そういう経験をしてきたからこそ、今回は創れるんじゃないかと。自分をどのように創っていかないといけないのか見えて来たように思えます」

<この項、続く

■ONE97対戦カード

<ONE世界フェザー級選手権試合(※70.3キロ)/5分3R>
[王者]マーチン・ウェン(豪州)
[挑戦者]松嶋こよみ(日本)

<Super Seriesムエタイ・世界フライ級選手権試合/3分5R>
[王者]ジョナサン・ハガディ(英国)
[挑戦者] ロッタン・ジットムアンノン(タイ)

<ライト級 (※77.1キロ)ワールドGP準決勝/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
エディ・アルバレス(米国)

<フライ級(※61.2キロ)ワールドGP準決勝/5分3R>
デメトリウス・ジョンソン(米国)
和田竜光(日本)

<フライ級(※61.2キロ)ワールドGP準決勝/5分3R>
ダニー・キンガド(フィリピン)
リース・マクラーレン(豪州)

<Super Series ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ロドレックP.K.センチャイムエタイジム(タイ)
クリス・ショウ(英国)

<フライ級(※61.2キロ)ワールドGP補欠戦/5分3R>
ジェヘ・ユースタキオ(フィリピン)
若松佑弥(日本)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
マウロ・チリリ(イタリア)
アージャン・ブララ(カナダ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
ホノリオ・バナリオ(フィリピン)
パク・デソン(韓国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
竹中大地(日本)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
ジェイムス・ナカシマ(米国)
岡見勇信(日本)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドワード・ケリー(フィリピン)
シエ・ビン(中国)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ポンシリ・ミートサティート(タイ)
ミャオ・リータオ(中国)

<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
三浦彩佳(日本)
サマラ・サントス(ブラジル)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
スノト(インドネシア)
ムハメド・アイマン(マレーシア)

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