【Special】福岡に移住し2年半、田村ヒビキの道場での拘り─02─「臭いと水回り。清潔である方が良い」
【写真】博多駅と天神の間にあるカルペディエム福岡、そしてメインフロアの黒基調と違い、白さが際立つサブマットでこのスペース (C)MMAPLANET
MARTIAL WORLD Presents 日本の道場のマット事情を尋ねて巡る──旅、福岡:田村ヒビキ編・後編。
6月16日にプロ修斗環太平洋ウェルター級王座決定戦に挑み敗れた田村は、翌日から指導という名の日常生活に戻っていた。その田村がカルペディエム福岡で指導を始めるにあたり、拘りを持って選択したのがマーシャルワールドのロールマット、そして道場内の臭いに対して特に気を配ってきたという。
<田村ヒビキ・インタビューPart.01はコチラから>
──日常に戻った田村選手、カルペディエム福岡を陣頭指揮するようになり2年半、ロールマットへの拘りを教えてもらえますか。
「これは(細川)顕も言っていると思うんですけど、マットって色々な形態があるじゃないですか……」
──もうジョイントマット否定意見は、これ以上勘弁ください(笑)。
「いやいや言わないですよ(笑)。ジョイントマット、ロールマットとか色々あって、僕はロールマットにしたかったんです。でも、ロールマットは海外の製品が多いです。そうなると、届くまで実物をチェックできないじゃないですか。納期も輸入だからそれだけ掛かる。それに施工に関しても、細かい打ち合わせとかをメールでやり取りしないといけなくなります。
それでも実際に現場を見てもらわないと、細かいところまで分かってもらえないと思います。『ここ、床が出ていますね』とか、『この角って難しくないですか』っていう感じで
実際問題として、この道場はもともとマンションのモデルルームか何かをやっていたビルなので、見ての通り綺麗な正方形や長方形ではないです。階段の位置とかもあって、ちょっと歪になっているんです。で、実際に自分らで海外のモノを敷くのが怖いなと思っていました。
僕は大阪時代にマーシャルワールドさんにお世話になっていた時代が長くて、ロールマットにしたいけど海外製はどうやったらエェの分からないっていう話をしたときに『実はウチでやっているんです』って聞いて(笑)」
──うまい具合に話が繋がりました(笑)。逆に海外に発注してロールマットを購入された人はどのように敷いているのですか。
「自分たちでやっているじゃないですか。寸法を伝えて敷くって感じで。でも、僕は素人やし、そんなことはできなかったです。広さも広さで、形も形だったので。それにマーシャルワールドさんのロールマットはライセンスとかで海外で作ったモノを販売しているんじゃなくて、国産のマットだったの使っている間に問題が起こっても、すぐに対応してもらえるというのもポイントでした」
──最初の段階、施工や修繕の時は国産だから有難いと。
「あとは固さですね。ウチは柔術道場ですけど、立ち技もやるので柔ら過ぎず、固すぎずというのが欲しかったんです。そのことを伝えて、サンプルを届けてもらいました。
基本的にマーシャルワールドさんもデフォルトで1種類なんですけど、そうやって伝えていると厚みとか調整してもらえるみたいなんです。僕はそのもらったサンプルの固さでちょうど良かったです。基本の厚さ3センチってやつで十分でした。
あと、これはまぁ計算してのことではなくて、結果としてそうなったということなんですけど、うちの道場は2フロアあるので、ここのメインはブラックで。サブは白のマットを入れてもらいました。最初は2階にサブのマットスペースがあって、それを4階に移したことがあったんです。でも4階のスペースの方が2階のサブより広いから、マットが足らなくなりました」
──そこで迅速に対応してもらえると(笑)。
「ハイ、電話して──寸法を測りに来てもらいました(笑)」
──足らない分はジョイントマットで!とはならなかったということですね(笑)。
「アハハハハ。できなくはなかったと思いますけど、やっぱり不格好じゃないですか。で、そういうことやと思うんです」
──というのは?
「海外製を購入すると値段は少し安かったとしても、今言ったような細かい相談はできないやろうし。まぁ、語学が堪能な人やったらえぇけど、僕はそうではないですし。絶対に現場に来てもらえると助かります。餅は餅屋じゃないですけど、専門の人に見てもらうのが一番手っ取り早いと思います」
──ところで先ほど言われた打撃のクラスはどれぐらいあるのですか。
「毎日、一コマは持っています」
──それなのに、嫌な臭いがしないですね。
「あぁ、匂いはですね──塩素系のアルコールをスプレーにして撒いて、あとは宣伝になってしまいますけどマーシャルワールドさんで購入した……」
──いやいやいや勘弁してくださいよ。こっちの質問から次の展開へ行くって、もうTVショッピングじゃないですか。
「でも、ホンマにそうなんで。臭くないって言ったのは高島さんじゃないですか(笑)。僕は格闘技の時のインタビューと同じで、引き出してもらっただけですから」
──……きっと読者には信じてもらえないですよ……。
「アハハハハ。もうこの流れは言うしかないし。アルコール除菌とマーシャルワールドさんで買った消臭スプレー・極を使っています。極はアルコールで除菌できない細菌とかウイルスをイオンで除去するスプレーで、柔術もキックもMMAも裸足でするスポーツなので水虫とか、カビにも効果があって助かっています。
この2つをメインに使っていて。あとは換気と、隅にダスキンの除菌も設置しています。女性の会員さんもおられるので臭いと水回りは気にしています。男女関係なく、清潔である方が良いのです。これは久留米の方も福岡と同じように気を使っている部分ですね」
──2年半やっていて、ここまで臭いがしないことは素直に驚きました。
「一応気にしている部分ですね。臭いがこもってくる時はあるので、極を思い切り吹きつけて窓を開けて撒くようにしています」
──道着だけの柔術道場と違い、打撃があるとミットやグローブ、それにシンガードなどは強烈な悪臭を放つというイメージがあります。
「高島さん、それ言いますかぁ?」
──えっ、またTVショッピングの流れですか……。
「ロールマットだけでなくミット、グローブ、シンガードに極が効くんですよぉ。アハハハハ」
<この項、続く>