【UFC240】UFCデビュー=ハキーム・ドワドゥ戦へ、堀江圭功 in カナダ「右が入る確率は高い」
【写真】いかにも北米といった風景に馴染む堀江。ここが第一歩(C)INFY
27日(土・現地時間)にカナダはアルバータ州エドモントンのロジャース・プレイスで開催されるUFC240「Holloway vs Edgar」に堀江圭功が出場し、ハキーム・ドワドゥと対戦する。
キャリア8勝1敗、3週間前の急遽決まった世界最高峰への出場権。そんな状況にも堀江は、これまで通りを心がけ特別に勢い込むことも、気負うこともない。
その裏で最悪の場面をシミュレーションし、そこからKO勝ちに結びつけるというイメージする作業が存在した。カナダに入り、最終調整を行う堀江に今の心境を尋ねた。
──インタビュー、宜しくお願いします。
「ハイ。宜しくお願いしますっ!!」
──おっ、カナダに居てもいつも通り声に張りがありますね。
「ハイ、元気ですっ!!」
──現地に入ったのは、どれぐらい前ですか。
「昨日の昼ですね(※取材は現地時間の22日の夕方に行われた)。もう1日半ぐらい経ちました」
──インタビュー前に体を動かしていたようですが、長旅や時差の影響はないですか。
「体調はバッチリです。この試合のために早めに減量を始めていたので、通常の試合前よりも食事ができています。だからいつもより元気なんです」
──食事も問題ないですか。
「ハイ、全然思っていたよりも美味しくて。チキンとか食べています(笑)。時差も到着した時は感じましたけど、今はもう影響はほとんどないです。明日になると、全くなくなっているはずです。こっちに来る時よりも、日本に戻った時の方が時差の影響が大きいです。チーム・オーヤマの時もそうでした」
──なるほどぉ。試合は3週間前に決まったような形ですが、日本での調整はどのように行っていましたか。
「足を使うということを意識してやってきました。ステップですね」
──ハキーム・ドワドゥはUFCに入ってからは手堅い試合運びになっていますが、それ以外は相当にアグレッシブなストライカーでした。
「UFC以前の試合は動画サイトで見たのですが、本当にそうでした。ただUFCの初戦で早い段階でパンチを被弾したので、2戦目からは手堅い試合をしています。きっと、自分とも手堅い試合をしてくると想定しています。そう来られる方が攻め辛くなるので、そっちを考えて戦いに臨みます」──アグレッシブな方が当てやすいでしょうか。
「それは……あります。ただし、出てこない方を考えて調整してきました」
──UFCジッター、ドワドゥもそうであったようにオクタゴン初戦で力を発揮できないという例が数多く見られてきました。堀江選手はその辺りのことを意識しますか。
「自分としてはいつも通り。試合前からいつも通りでやっていこうと思います。しっかりとイメージを固めて、自分の良いところを出すことを心がけます」
──そういうメンタルを創り出すのか、それが自然体なのか。どちらなのですか。
「これは創っています。試合前は考える方だと思います。イメージを創っておかないと、その動きができないので。その分、しっかりと考えてシミュレーションをしています。今回はこれまで以上に緊張もするでしょうし、そこも想定したうえで自分の動きができるよう気持ちを固めています」
──では、そのイメージしている理想的な試合展開とは?
「右のパンチですね。今回の相手には右が入る確率は高いと思います。自信はあります」
──これまで自信が揺らいだことはありましたか。
「全くないです。相手のことを考えていると、どうしても実物以上に大きくしてしまいます。そうなると不安になることもありますが、最悪の状況を想定していると、それ以外のことは楽に感じられるので。そういう風に創ってきました」
──考えている時の方が不安や焦りがあると。
「それはなります。どんどん想像のなかでの相手が膨らんでいき強くなるので。いつも、そこも踏まえてやってきました。今もそこをイメージしている段階です。そして、最終的には自分が圧倒して、KOしているイメージまでつなげていきます」
──おお、あの豪快な勝ち方は繊細な作業の上に成り立っていたのですね。試合前の入場のシーンなども、イメージに入っているのですか。
「それもイメージしています(笑)」
──素晴らしく良い表情で、オクタゴンに向かうのでしょうね。
「ハイ、そうなれるように本当に頑張ります。ただ、ここから勝ってUFCのチャンピオンにならないと意味がないので、パンクラスに出ていた時とそれほど気持ちに変わりはないです。しっかりと圧倒しないと、上には通用しないですから」
──力強い言葉です。では意気込みをお願いします。
「これからの自分に期待してもらえるように、しっかりと仕留めるので見てください」