【ONE96】パク・デソンとの再戦で、ONE初陣へ。江藤公洋─02─「成長させてくれた相手に今をぶつける」
【写真】迷いがない。そんな風に見えた江藤だった(C)MMAPLANET
12日(金・現地時間)にマレーシアはクアラルンプールのアシアタ・アリーナで開催されるONE96「Masters of Destiny」。今大会でパク・デソンと対戦する江藤公洋インタビュー後編。
ONEウォリアー・シリーズ初戦で敗れた相手と戦う今回のONE本戦デビューを前に、江藤の心境が如何に変化し、どのように成長につながったのか──楽しむ心を取り戻した江藤に尋ねた。
<江藤公洋インタビューPart.01はコチラから>
──リングかケージかを確認していないのですか!!
「確認はしようかと思っていますが、まぁどっちでもできる組み立てを持っています。急にケージがリングに代るってこともあったようですし(※今大会はリングが使用される)」
──では改めてパク・デソン、どのような印象を持っていますか。
「ハイキックの選手だという印象があります。そこの対策を含めて、テイクダウンをベースに戦うと思います。ただ、そこに関しても再戦で負けないようにしないといけないという想いよりも、成長させてくれるきっかけになった選手に今の自分をぶつけたいです。それで出た結果が、現状の僕だと思います」
──パク・デソンはホドリゴ・カポラル戦を見ても、組みも強いですよね。
「壁際のスクランブルでは腰が強い印象があります。ただ、そこの部分で対応されても、色々なバリエーションがあるので。他の攻撃を仕掛けます。これ一発で取れるというイメージを持っていると、上手く行かなかったときの摩耗が激しいので、取れなければ次のプランでアタックする。そういう気持ちで戦います」
──なんだかワクワク感が伝わってきます。
「高校生の時にレスリングの全国大会で優勝したのですが、決勝を戦う時のメンタルが『楽しもう』ということだったんです。すると良い動きが出来ました。それが大学に入り、環境も変わると楽しむ気持ちを忘れてしまって。ここを再確認できたのも、パク・デソンに負けてからです。それからの3試合は楽しんでいます。今回の試合も同じですね。
殺気を持つとか、それこそ『殺すぞ』というメンタルで戦った時は、視野が狭くなってしまいます。いかなきゃならないという気持ちでリングに上がると、殴り合いをしないといけないという心境に陥ってしまっていました。
自分の強い部分で勝負するための流れで打ち合いになるのは、大丈夫なんです。でも視野が狭くなっているときの打ち合いは危ない。だから、今は余計な被弾もしなくなりました。そして成長したところで戦いたいです」
──成長した部分というのは、どこが一番でしょうか。
「フィニッシュまでの動きですね。前は逃がさないように必死にコントロールしていたのが、今は削りながらスムーズに攻めることができるようになりフィニッシュに結びつけることができます。テイクダウンからフィニッシュまでに殴り、ヒザ、ヒジを入れて削ることができるので、ここ3試合のフィニッシュ勝利という結果がつながっているかと思います」
──押忍。水抜きなしの77キロには慣れましたか。
「ハイ、1回目の時と比較するとスムーズにできています。最初は手探り状態だったので、フワフワしていました。ONEの計量システムは、リカバリーで得たアドバンテージは持てないですから、試合もパワー勝負にはらないかと思います。
そこも含め成長した自分をぶつけて勝つことができれば、一番だと思っています」