【Polaris10】17歳の天才ニッキー・ライアンが、ユライアとメインで対戦。宇野薫は87歳対決へ
【写真】対戦の1週間前に両者はシンガポールでニアミス。ニッキーはイヴォルブMMAで兄ゴードン、師ダナハーと集中セミナーを開催していた (C)MMAPLANET
英国発、ノーポイント&サブミッション・オンリー:ジャッジ裁定有りの組み技イベント=Polarisの第10回大会が25日(土・現地時間)、英国プールのライトハウスで行われメインでニッキー・ライアンがユライア・フェイバーと対戦する。
65キロのノーギグラップリング・マッチでユライア×ニッキーという、年の差23歳マッチが実現した今回のポラリス。テイクダウン&パウンド・ファイターのイメージが強い、北米MMA界軽量級のパイオニア=ユライアだが、34の白星のうち半分に相当する17試合でギロチン、RNC、そしてブルドックチョークと絞め技で勝利を挙げている。
D1で活躍したレスリング技術に打撃を合わせたスタンドから、テイクダウンして殴ってバック奪取&RNC、あるいはスクランブルでのギロチン、そして打撃を嫌がった相手の組み対するギロチンがユライアの勝ちパターンだ。そしてノーギグラップリングこそユライアにとって柔術でもある。
ユライアはMMAファイターとして全米に名を轟かせる以前には、ADCCやカリフォルニアのローカル・トーナメントに出場しており、MMAに通じるテイクダウンを主武器にアグレッシブな攻めを見せていた。昨年10月にはQuintetラスベガス大会に出場したユライア。桜庭和志とドロー、決勝は出場機会はなかったが自ら率いたチーム・アルファメールは見事優勝を飾っている。そのクインテット03のスペシャル・シングルマッチで所英男をRNCにより、74秒で倒したのが今大会の対戦相手となるニッキーだ。
この6月に18歳になるゴードン・ライアンの実弟で、ジョン・ダナハーを師に持つニッキーは、ノーポイント&サブオンリーに特化したグラップラーと言える。所を下した2カ月後のポラリス08では今成正和と相対し、ヒールを防いでバック奪取──アゴ、いや口の上でRNCクラッチをセットし、ネックロックでタップを奪っている。
日本の極め系グラップラーだけでなく、10thPlanet柔術・軽量級の雄ジオ・マルチネスにもKASAI PROで勝利を収めているニッキーの秒殺もあり得る今回のマッチアップ。ユライアがアグレッシブな動きのなかでフィジカルで上回り、かつフォークスタイル・レスリングのコントロール術でどこまで対抗できるのかが見どころとなる。
セミではニッキーの実兄ゴードンが負傷欠場中ということもあり、ノーギグラップリング重量級ナンバーワンのクレイグ・ジョーンズが、マテウス・ルテスと対戦。また日本から宇野薫が出場し、ブラッド・ピケットの代役で43歳の元MMA&UFCファイター=リー・レメディオスとの合計87歳対決に臨む。