【ONE95】上海に秋山成勲、松嶋こよみ、平田樹が揃い踏み。タニ、クォン・ウォンイル&サバナルと対戦
【写真】秋山、松嶋、平田、バラエティに富んだ日本からの出場選手となる(C)ONE & MMAPLANET
20日(月)、ONE Championshipより6月15日(土・現地時間)に中華人民共和国・上海の宝山体育中心(バオシェン・ティユウ・チュンシン=バオシェン・スポーツセンター)で開催されるONE95「Legendary Quest」で秋山成勲と平田樹がONE初陣を戦い、松嶋こよみが昨年9月以来8カ月振りの戦績復帰を果たすことが発表された。
昨年9月のONEデビュー戦で最強ダケスタン軍団のマラット・ガフロフをTKOで下した松嶋だが、その試合で拳を骨折。3月の日本大会のオファーがなかったため手術に踏み切り、万全を期してきた。
そんな松嶋の相手は通算戦績7勝1敗、ONEでは2勝1敗の韓国人ストライカー=クォン・ウォンイルだ。クォンはアンソニー・アンゲレンとエリック・ケリーにKO勝ちしているが、今成正和にヒールフックで一蹴されている。
178センチの長身でONEや韓国MMA界で好まれるフィニッシュ力の高いクォン・ウォンイル、アンゲレン戦もケリー戦でも右ストレート一発で勝負を決めている。松嶋として打撃ももちろんだが、総合力で周囲にライバルと思わせない力の差を見せた試合を期待したい。
2015年11月以来、3年7カ月振りの実戦となる秋山のサークルケージ初戦の相手は、マレーシアMMA界の未来=アギラン・タニに決まった。
子供の頃からの大食漢で肥満児。だからといって運動神経が悪いわけではなく、ただ耐久力がなかった。そして最大129キロあった体重が、格闘技を始めることで減り始め、真剣度が増すほどにバランスの取れた体形を手に入れていった。
マレーシアのアマMMA大会で5連勝を飾り、現在までのプロMMA戦績は8勝3敗。そのすべてがONEのケージで経験してきたものだ。生粋のONEファイターであるタニはウェルター級王座決定トーナメント準決勝として組まれたゼバスチャン・カデスタム戦で結果的にはKO負けを喫したが、粘り強さを見せていた。続く再起戦では3日のジャカルタ大会で岡見勇信を破ったキャムラン・アバソフに一方的に攻められ、カデスタム戦で見せた粘りはまるでなかった。
果たして秋山戦で、粘りを見せることができるのか。秋山もスタミナが大敵であることは、明白なだけに両者のペースと爆発力、そして精神力が入り混じった勝負となりそうだ。
格闘代理戦争3rdシーズン優勝で、ONEとの契約を勝ち取った平田の相手はフィリピンのアンジェリー・サバナルとなった。タイのリカ・イシゲの勝利し、インドネシアのプリシーラ・ガオールに敗れプロ戦績は1勝1敗、ガオールの打撃に圧されながらも最後まで心は折れず、寝技は及第点のイシゲには判定勝ちを収めている。
平田が経験したことのないのがオーストロネシア語族(台湾原住民、フィリピン、マレー、インドネシア語圏)系特有の柔軟性のあるフィジカルの強さだが、筋肉含有量やパワーでは遅れを取っているようには思えない。それよりも2度だけとはいえサバナルは、ONEという舞台で5000人から1万人の観客の前で既に戦ったことがある点が気になる。0と2の経験値の差は大きい。会場の空気、ONEのなかでも勝手が違う上海大会のファイトウィーク、平田はまず今ある力を出し切って戦うことが大切になってくるだろう。