【Gladiator009】デモリッション王者・石川史俊に挑戦、62戦目=長岡弘樹「諦めの悪さを出して勝つ」
【写真】泥臭いファイトでベルトをその腰に巻くことができるか、長岡弘樹(C)MMAPLANET
14日(日)に大阪市城東区の城東区民センター=KADO-YAがよもんホールで開催されるGLADIATOR 009で、長岡弘樹がDXFCウェルター級チャンピオン石川史俊に挑戦する。
2001年5月にパンクラスでデビュー。以来18年7カ月で26勝22敗13分と実に61試合も戦ってきた。その長岡がDEEPとパンクラスから、HEAT、グラチャン、そしてグラジエイターで戦うようになった裏には格闘家人生に後悔をしたくないという強い想いが存在した。
石川戦を前にした長岡の決意とその想いの強さを訊いた。
──12月のGrachanとの合同興行に続き、今回はグラジエイター単独興行への出場となります。グラジエイターにはどのような印象を持っていましたか。
「新生になってからはMMAだけ組んでいますし、出ている選手も回を重ねるたびにレベルアップしていると思います。結果なんかも気になってチェックしていましたし、これから伸びていくと思っていたので、この機会をいただき嬉しいです」
──そのグラチャンからの流れで出場が決まったのでしょうか。
「デモリッションの乾(真治)さんにはDEEPにおられた時からお世話になっていて、12月の合同興行のときにリングアナで来られていて。その時に声を掛けてもらってから、この話に発展しました。グラチャンの岩崎(ヒロユキ)さんからもゴーが出たので出させてもらうことになりました」
──大会はグラジエイターですが、DXFC王座に挑戦するという珍しいケースです。
「自分としては今回の試合は一つのチャンスだと思っています。自分もこれだけ長くやってきて、後悔したくないので。巡ってきたチャンスは手にしていきたいです」
──RISING ONでもチャンピオンになりました。関西のケージ大会に縁があるようですね。
「関東の人間がそういうチャンスを頂けることに感謝しています。アウェイなんですけど、自分としては本当にモチベーションの高い試合になります」
──挑む階級はウェルター級です。
「自分はウェルター級とライト級でやっていたのですが、ライト級では持ち味である粘りという部分で力が出なくなり、突然失速したりするようになり悩んでいたんです」
──それは減量が関係しているのでしょうか。
「そうですね……体質に変化もでてきたのか、2016年11月のパンクラスでクリスマン選手と戦った時から体重が落ち辛くなり、回を重ねるごとに厳しくなってきました。去年の7月のグラチャン横須賀大会では、自分が上にいて何をされたわけでないのにバテテしまうほどだったんです。ただ骨格的にライト級でも大きい方でないので、ウェルター級に上げることに関しては色々と考えました。でも、このままパフォーマンスが落ちるのであれば、ウェルター級で勝負しようと思ったんです」
──後悔したくないという部分ですね。
「ハイ、後悔のない格闘技人生にしたいと思っています。あの時、こうすれば良かったと振り返りたくなくて12月から階級を上げることにしました」
──今の活躍の舞台を考えるとデモリッションだけでなく、グラジエイター、さらにグラチャンとの間にもグランドというウェルター級のベルトが存在します。
「そこは選手として諦めていないので、この試合を取ればそれらの王座に挑むことができる……そういうチャンスが巡ってくると思っています。グラチャンには桜井隆多選手も出場しましたし、そういう人たちと試合をするには一つでも実績を積んでいかなければ、その権利を得ることもできない。ここでデモリッションのタイトルを取ることで可能性を広めていきたです。そして、結果を残していきたいです」
──パンクラス、DEEP、修斗以外は行き来が自由な状況にあり、対戦相手の幅が広がることもあります。
「自分はずっとパンクラスとDEEPさんに出させてもらっていて、キャリアの最後にやりたいことに挑戦していくこうと思うようになりました。結果的にケガで欠場してしまったのですが、2年前にHEATライト級トーナメントに出させてもらうことになり、そこから色々と挑戦できるようになった今の状況に感謝しています。グラチャンでもルクク・ダリに絡んでいけるようにしていきたいですし、それには今回の挑戦がとても大切になってきます」
──チャンピオン石川選手の印象は?
「グラウンドが得意な選手なのは、試合を見ると分かります。戦績が綺麗な選手ですね。僕はそういうレコードでないですが、次が62戦目です。世代は同じでも、僕の方がきつい試合……勢いのある若い選手とも戦ってきましたし、その差は試合で出してやるという気落ちはあります」
──その意地が出る試合展開とは?
「ゲームプランは考えていますが、上手くいかないのが試合です。作戦通り圧勝したいと思っていても、そうはならない。そんな時にもうひと踏ん張りして、相手を諦めさせる──そんな試合にしたいです。諦めだけは悪いので、諦めの悪さを出したいですね。多分上手くはいかない。その時に弱気にならず攻めていきたい……楽して勝とうとすると負けるので、そうやってハードワークで勝ちたいです」
──今の言葉こそ、長岡選手の試合スタイルであり格闘家人生ですね。
「ハイ、その部分を出して後悔がないよう戦い、選手として挑戦し続けていきたいです。そして自分のジムの選手達に練習や口だけでなく、試合に挑む姿勢で見せたいです。それが今後、指導者に専念したときに……色々なことを経験している方がより良いアドバイスもできるようになるかと。そうですね……強い気持ちを持って戦いたいです!!」