【KSW47】KSW→PFL。UFCを目指す石井慧─02─「日本人の重量級でも王者になれることを証明します」
【写真】クロアチアからPFL経由でUFCへのステップアップを目指す石井慧(C)SATOSHI ISHII
3月23日(日)、KSW47初陣でフェルナンド・ホドリゲスからスプリット判定勝ちを収めた石井慧インタビュー後編。
日本のHEATに続き、東欧メジャーのKSWで無事勝利を手にした石井は今後、PFLからUFCを目指す。そして、その間にもHEATでビックリ・プランが浮上していたことも明らかになった。全てはZUFFA首脳の目に留まるため。石井もまたUFCで戦うために独特なMMAファイター人生を歩んでいる。
<石井慧インタビューPart.01はコチラから>
──課題も見えたうえでの勝利、そして次はPFL出場になるような形でしょうか。
「ハイ、6月からPFLです。初戦に関しては、PFLから許可をもらってツイッターで呟いたのですが、しっかりとプロモーションをしたいから、ツイートは削除してほしいという連絡がありました」
──出場もまだPFLからの公式リリースはないです(※1日(月・現地時間)にPFLから石井慧の出場の発表があった)が……公言してしまっても良いのでしょうか。
「そこは大丈夫みたいです。ただ、対戦相手とかはまだダメだということで。実はPFLが6月にあるのですが、7月のHEATでジョシュ・バーネットと試合をしないかというオファーもあって、僕自身は絶対にやりたくて……」
──PFLの合間に!!
「ハイ、PFLは6月と8月なので、7月なら戦えます。ただジョシュの方が乗り気でないのか、進展が見られなかったです。HEATも僕も望んでいたのですが……ジョシュがどう思っているのか。僕はPFLの合間でも戦いたいです」
──そのスケジュールでも戦いたいのですね……。
「ジョシュですから、戦いたかったです。でも難しいのであればPFLに集中します。KSWはPFLのトーナメントが終わってからですね」
──PFLの出場メンバーにはジェイク・ロショルトなどカレッジレスリングの強豪も含まれており、ホドリゲスよりもさらにテイクダウン・ディフェンスに長けているということも考えられます。
「ホドリゲスよりは……あのう、KSWってドーピングチェックがないじゃないですか?」
──ハイ。もう出場選手の体つきを見れば明確です。
「だからPFLで戦う相手は、ホドリゲスよりは力はないのではないかというのはあります。それと打撃で自分より大きな選手を倒せるというのが分かったので、そこは自信がついた部分ですし、次は倒しに行こうかと思います」
──そうなると、また殴られても殴るという真っ向勝負にならないかと……。
「ハイ……今はコーチもついて、しっかりやっているのでゲームプランに従って試合をしていこうと思います」
──それがホドリゲス戦の最終回、セコンド人からの挑発に乗るな、攻めなくて良いという指示に通じてくるところですね。
「そうですね。セコンドのアドバイス通りに戦えました」
──明らかに成長した部分だと思いますが、PFLではどのようにシーズン、そしてプレーオフのトーナメントを戦っていこうと思っていますか。
「シーズンは勝ち点が重要になってくるので、まず勝つことですね。勝てばプレーオフに進出し、チャンピオンになる権利を手にできるので。そこを第一に考えて、その上でフィニッシュしたり、自分で成長が感じられる試合をしたいです」
──UFCはなかなか日本人選手の新規契約がないなか、まだ正式アナウンスはないのですが、佐藤天選手がUFCと契約できました(※1日に発表された)。
「PFLで戦うのもUFCの人たちの目に留まるためです。自分でも僕の試合はスター性のあるものだとは思っていないです。派手さがないことは自覚しています。だから確実に勝つ、それでいて強い姿を見せないといけないです。PFLでの5試合はそういう戦いになります」
──決意のほどありがとうございます。ところで引退したミルコ・クロコップからHEATとKSWの連戦について、何か言葉はありましたか。
「ハイ、色々と課題を伝えられ、今後の練習方法を話しました。そして、その前に1度ゆっくりと体を休めて、PFLに集中しようと言われています。ここからPFLまで、クロアチアでトレーニング・キャンプも始まりますし、しっかりと調整したいと思います」
──J-MMA界から見ても、決して表舞台を歩いているとは受け止められない環境で戦う石井選手ですが、だからこそ日本のファンにも今の石井選手を見てほしいです。
「ありがとうございます。これからPFLで日本人の重量級でもチャンピオンになれるということを証明します。応援よろしくお願いします」