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【KSW47】KSW初陣で元ヘビー級王者に判定勝ち、石井慧─01─「最終回の戦い方は考えないといけない」

Satoshi Ishii【写真】唇を切り、流血も見られた石井だが特に危ない場面はなくスプリット判定は意外だった(C)KSW

23日(日)、ポーランドのウッチにあるアトラス・アリーナで開催されたKSW47で、石井慧が元ヘビー級王者フェルナンド・ホドリゲスに勝利し同プロモーション初陣を飾った。

2Rにパンチでダウンを奪い、テイクダウンでも上を取ることもあった。それでも思うようにトップコントロールに持ちことができなった試合、そしてスプリットにもつれ込んだ戦いで石井は何を学んだのかを尋ねた。


──2日のHEAT参戦時から非常に重要視していたKSWの初戦でスプリット判定勝ちを収めました。ここでしっかりと勝利を得たことについてどのような気持ちでいますか。

「嬉しいのですが、これからのタイトル戦やPFLでの戦いが頭にあり、セコンドもそういう意向だったので勝ちにこだわり手堅い試合になりましたね」

──KSW自体の雰囲気はいかがでしたか。

「大会の規模は僕が出たベラトールの大会より、ずっと大きかったです。オープニング・セレモニーの時に会場のライトが落ちるのですが、携帯のフラッシュが凄い数でした。あれにはビックリしました(笑)。パブリック計量に来るファンの数もめちゃくちゃ多かったです」

──なるほど。KSWは本当に独自路線で成功しているのですね。ところで試合前の想定と比較して、ホドリゲスは戦いづらいところがあったのでしょうか。

「レスリング・ディフェンスは思った以上に上手くて、テイクダウンができなかったです。それと寝技でも力が強かったですね」

──見た目のサイズも大きかったです。

「ハイ、IGFで見た時よりも大きかったです」

──それでも石井選手も2度ほどテイクダウンを奪いました。2Rは大外刈りで倒したのですが、それ以外は柔道技を見せておいてダブルやシングルを仕掛けるという展開が続きました。

「最初に柔道の技でテイクダウンを狙ったのですが、かなりバランスが良かったです。あんなに体が大きいのにバランスが良くて、『これは倒せないな』と。そこからは柔道技を見せてシングルかダブルでテイクダウンをしようと切り替えました。それでも倒すことは難しかったです」

──立ち技では2Rには左フックでダウンを奪い、パンチの精度では石井選手が上回っていました。

「予想ではホドリゲスがもっとガンガン攻めてくると思っていたのですが、結構見てこられましたね。打撃に関しては、パンチは重かったのですが、しっかりと見ることができました。ゲームプランはカウンターを狙うというものだったのですが、ストライカーを相手に打撃で上回ることができたのは良かったです」

──スプリット裁定、KSWは最初にポーランド語で長めの状況説明があり、英語のコールはあっさりとしているのですが、スプリットという声が聞こえたときは、まさかと思いました。

「僕も『えっ? おかしいだろう』と思い、焦りました。ランペイジ・ジャクソン戦が頭をよぎり、アウェイの怖さを思い出しました」

──相手はブラジル人でもアウェイでしたか。

「ポーランド人に勝った元チャンピオンということで、人気もありKSWからもプッシュされている感はありました。計量の時もポーランド国旗も持ってきて、上手いことしていましたし(笑)。実際に声援も大きかったです。だから僕にとってはアウェイでした」

──ジャッジの裁定と直接は関係ないのですが、とにかく実況のホドリゲス推しが凄かったんです。それこそダウンを奪っているのに『石井は疲れてきた、ピンチだ』とか。初回もスピニングバックエルボーを一つ食らったぐらいで、あとはケージに詰まったホドリゲスはヒザ蹴りを見せていたぐらいなのに、『初回はホドリゲスのラウンドだ』など言っていたんです。

「そうだったんですか(笑)」

──ただし、その見方がKSWの判定基準に即しているなら初回を落としているかもしれないし、最終回の足を使った戦い方もマイナスに働くのかもという怖さがありました。組んで押し込んでいるのが、打撃戦を避けたとネガティブに捉えると危ないなと。

「そういう風に取られる可能性もあったかもしれないですね。打撃は良かったけど、テイクダウンを思ったように取れなかったのは課題です。途中で相手も疲れてきて行けるかなというのもあったのですが、ホドリゲスは逆転勝ちみたいな試合も多くて。倒れそうになって、相手が向かってきた時に当てて勝つみたいな。そこを警戒し、組みが増えました。

最終回の最後の1分はホドリゲスも疲れて出てこないのに、『攻めて来い』みたいな仕草を見せてきて。コーナーから絶対に挑発に乗るな、前に出るなという指示を受けていました」

──つまりは最初の2Rは取っていたという判断だったのですね。

「ハイ。でも、あの試合がスプリットになるということは、これからに向けて最終ラウンドの戦い方というのは考えないといけないです」

<この項、続く

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