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【UFC235】まさかの一方的な展開。防御一辺倒のウッドリーがウスマンにベルトを明け渡す

<UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
カマル・ウスマン(ナイジェリア)
Def.3-0:50-44.50-44.50-45
タイロン・ウッドリー(米国)

右に回るウッドリー。ウスマンの前進に回りこみながら右フックを放つ。ウスマンのシングルレッグへ。ウッドリーがギロチンを仕掛けて引き込む。ワキ腹やボディを殴り、太腿にエルボーを落とすウスマンはギロチンを無力化させる。絞めを諦めケージを背にして立ち上がろうとしたウッドリーの右足を取り、頭を胸に押し込むウスマン。ウッドリーが立ち上がり、離れる。すぐにウスマンがシングルに出るも、ウッドリーはヒザを入れて距離を取り直す。

ウスマンはすぐに前に出ると、右を当てて左腕を差す。ウッドリーも左を差し、相四つの状態が続く。残り50秒でブレイクが掛かり、リスタートに。ウッドリーはケージを背負う選択をし、ウスマンのワンツーに組みに行く。ニータップからダブルに切り替えたウスマンがレスリングで攻めた初回となった。

2R、左を当てて組んだウスマンがボディを殴り、肩パンチ、足の甲へのストンピングと細かい打撃を繰り出す。左エルボーを打ち込み離れたウスマンは、すぐに組み付いてボディロックテイクダウンを奪う。すぐに低い位置でのマウントを取ったウスマンが、上方に移動していく。足を絡めたままのマウントでエルボーやパンチを頭部に見舞うチャレンジャーに対し、ウッドリーが腰を押して足を戻そうとする。ここでスペースができると、ウスマンが左ヒジを打ち下ろす。上体を起こしエルボーを打ち込むウスマンに対し、ウッドリーはケージキックもマウントから逃れることができない。

流血のチャンピオンは肩固めに捕らえられると、腕を伸ばしてブリッジでディフェンス。技を解いたウスマンは、そのままマウントをキープし明確にラウンドを取った。

3R、すぐにケージを背負ったウッドリーが右オーバーハンドを放つ。ウスマンは組んで、クリンチからボディを連打する。受け身のファイトが続くチャンピオンは、ケージに押し込まれた状態が続く。レフェリーが両者を分けるも、ウスマンは右に回るウッドリーに組みに行きパンチを当てる。ここからクリンチに移行し、ケージ際での攻防が続く。押し返すことができず、ボディにパンチを受けるウッドリーは我慢のファイトが続く。

残り85秒でこの回2度目のブレイクが入り、オクタゴン中央で試合が再開される。ウスマンの前進に右を当てたウッドリーは、右に回る。ウスマンはクリンチから左エルボーを当て、離れた直後にクリンチに持ち込む。ボディにヒザを突き上げながら、ウスマンはラウンド終了の合図を聞いた。

4R、ディン・トーマスに厳しい口調で「攻めろ」と叱咤されたウッドリーだがすぐにケージを背負ってしまう。ウスマンは組み付き、ギロチンを防いでテイクダウンに成功する。防戦が続くウッドリーはケージを背に座った状態が続く。背中をマットにつけてクローズドガードを取ったウッドリーは、スクランブルに持ち込もうとするが足を抱えられ腰を上げることができない。残り100秒でブレイクが掛かり、ウスマンは首相撲からヒザを突き上げる。ウッドリーは右アッパーを2発受けて動き止まるが、左右のフックの猛攻を受けヒザを返す。ウスマンは前に出て、クリンチアッパーを連打すると組み付いて再びヒザを突き刺しラウンド終了となった。

一体どうしてしまったのか、まるで覇気のないチャンピオン。防衛にはフィニッシュが必要な最終回もすぐに組まれて、ここもフィニッシュの予感がしないギロチンへ。ウスマンは頭を抱えられたまま、ボディロックスラム。効果のないギロチンを仕掛けるチャンピオンに対し、ウスマンはハーフからヴァンフルーチョーク、右のパンチをボディに入れる。ウスマンは肩パンチ、エルボーを打ちつける。

ハーフでウスマンを抱えコーナーを背負ったウッドリーは、腹にヒザを入れられ立ち上がるのを諦める。このままタイムアップに。儀式のようにスコアを読み上げられるのを待つウッドリーに対し、すでに感極まっていたウスマンの腰にベルトが巻かれた。


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