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【DEEP87】桜井隆多にしっかりと逆転、一本勝ちの水野竜也「日本の大会を大切にしていきたい」

Tatsuya Mizuno【写真】思い描いた試合ではなかったが、しっかりと一本勝ちを手にした水野(C)MMAPLANET

22日(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されたDEEP87レビュー。最終回はメインのミドル級3回戦=DEEPミドル級チャンピオン水野竜也✖桜井隆多の試合レポート及び、水野の試合後の共同インタビューの模様(※要約)をお届けしたい。


<ミドル/5分3R>
水野竜也(日本)
Def.2R2分53秒by RNC
桜井隆多(日本)

01水野がまず右ジャブ、そして左ストレートを当てる。前に出てショートを振るった桜井が、組んで左腕を差し上げると、一気にテイクダウンに成功する。ハーフでしっかりと胸を合わせて抑え込む桜井は、水野の肩ブリッジを潰しトップを取り続ける。腰を切ってエビからキムラ・クラッチとした水野に対し、桜井は足を抜いて逆に腕十字やアームロックを取れる態勢を取る。

02腕を解き、サイドからパンチを落とす桜井が再びドッシリとハーフで固め、残り30秒を切ると立ち上がってサッカーボールキック、さらにパウンドを連打する。水野は50/50ガードで足を絡ませると、そのまま転ばせてヒールを狙う。直後に桜井優勢の初回が終わった。

2R、前蹴りからワンツーで前に出る水野に対し、桜井が左フックを当てて組み付く。水野はアームロックで切り返し、後方に崩しにかかるが足を制することができておらず、クラッチを支点にスクランブ03ルの展開に移る。

ここでバックに回った水野が前方に桜井を崩し、亀にさせて足をフックさせ襷掛けへ。尻餅をつく形で桜井を仰向けにさせようとした水野はパンチを入れつつ、RNCの機会を伺う。

04やがて自らの背中をマットにつけた水野は、ケージを蹴ろうとした桜井をRNCクラッチで捕えタップを奪った。

初回は攻められるシーンがあったが、2Rでしっかりと一本勝ちした水野の試合後の共同インタビューは以下の通りとなっている(※要約)。

■「自分が目指しているのは、まだまだ上」

Mizuno──2Rに逆転一本勝ちとなりました。

「ダメダメでしたね。桜井選手が強いとか弱いとかではなくて、レベルが上がっていくと最初にああいう風にテイクダウンを取られると流れで持っていかれることも多々あるので。一番やってはいけない試合をやってしまいました。

入り方が良くなかったです。ちょっとフワッとし過ぎていました。打撃に関しては、これまで練習してきて良かったのですが、その分グラップリングが良くなかったですね」

──隆多選手の印象は?

「やはり怖いですね。死んでいない。計量の時は大丈夫だろうというのがあったのですが、リングに上がるとオーラというものを感じました。それで怯んだわけではないですけど、入りが良くなくて向うに持っていかれました。

下になっても自分のなかではそれほど心配はしていなくて、次にきっちりと取ろうというのはあったのですが、それにしても入りが悪かったです」

──インターバルで切り替えることができましたか。

「う~ん、練習したモノを出したかったのですけど、1Rを取られたので自分が一番得意なところで取れただけで、練習の成果をだせたのか……次につなげる試合ができたかというと0点の試合をしてしまいました。練習してきたことを台無しにした。練習の成果を如何に試合に出すかを考えてやっていきたいです」

──判定の弁ばかりですが、良かった点はなかったですか。

「今回の試合は自信もあったし、練習したことを出したかった。淡々と出したかったんです、動じることもなく。それを目標にしてきたので、できなかったことが悔しいです。セコンドも相手がいることだからと言ってくれたのですが、本当に競った試合だとか相手のレベルが上がってくると……勝てない。自分が目指しているのは、まだまだ上なので。これで良いクリスマス、年末年始を迎える気持ちにはなれないです。

王者としての強さ? それよりも自分がレベルアップするため、次につなげるための試合がしたかったです」

──2019年の抱負をお願いします。

「チャンピオンだとか、もっと違うところとかというのはなくて。試合は仕事だと思っているので、一つ一つを大切にやりたいと思っています。海外の大会が盛り上がっていて、DEEPが何だ? パンクラスが何だ?という人もいますけど、日本のそういう大会があって今までがあるのだから、日本の大会を大切にしていきたいです。だからって、ここで終わるわけではなくて新たなところでも……戦うところを探していくという感じです。

ケガもないので3月大会(JEWELSと昼夜興行)も呼んでもらえるのであれば出たいですね。JEWELSが盛り上がっているだけにちょっと男子も頑張らないということがあるので。チャンピオンが集結? おお良いですね。皆が何となく格闘技をやっているのではなくて、今やっている人達がここで頑張っていくことですね」

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