【UFN138】ヴィランテにスプリットで敗れたハーマンが、「クソみたいな裁定だ」と激怒
<ライトヘビー級/5分3R>
ジャン・ヴィランテ(米国)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
エド・ハーマン(米国)
ヴィランテの右ストレートに左フックを合わせようとするハーマン。ヴィランテは左リードフック、左ジャブを当ててプレッシャーを掛ける。ヴィランテの右ミドルをキャッチしたハーマンだが、足を抜いて逃れたヴィランテがワンツーを振るっていく。レンジのやや外から、中間距離で打ち合う両者。ヴィランテのワンツーにハーマンが左を合わせる。ハーマンの右アッパーとヴィランテの左フックが交錯する。
両者が相手の攻撃を被弾する位置取りで戦い、勝負がどう転ぶか分からないなかヴィランテの左フックがハーマンを捉える。追い打ちをかけようとしたヴィランテは、逆にハーマンのフックを被弾し間合いを取り直す。さらにハーマンは左ボディフックをヒットさせる。この後はジャブの相打ち、左フックの打ち合いが続き、互いに左ジャブを当て合いつつ初回が終了した。
2R開始前にハーマンの左眉のカットにチェックが入り、本人はけげんな表情を浮かべる。この回もジャブとフックの打ち合いとなり、ハーマンの左を受けたヴィランテがカットし後ろに下がる。詰めたハーマンはヒザ蹴りをボディに入れ、ヴィランテの左フックに右フックを合わせ、右ロングアッパー、左ジャブと攻撃を続ける。間合いを外したヴィランテは左フックを被弾する場面が増えてくる。
さらに右ローを効かされたヴィランテのパンチは、足がついてこなくなりハーマンがスウェイでかわしていく。ヴィランテはローを受ける左足にダメージが蓄積してきたが、果敢に左から右オーバーハンドを打ち込む。すぐに左を返したハーマンだが、ヴィランテに勢いが戻って来る。そこで右ローを蹴るハーマンは、空振りする場面が多くなり最終回を迎えることとなった。
左ジャブを当てたヴィランテ、右オーバーハンドを返すハーマン。組みという要素がない、やや遠い距離のキックボクシング・マッチは、意外性のある攻撃が見られず耐久性の争いに。残り90秒でハーマンがダブルレッグを仕掛けるも、ヴィランテがカット。30秒後にヴィランテもテイクダウンを狙い組みついていったが、力強さがなく自ら崩れてしまう。この状態でもパンチ合戦も、最後まで決定打は見られずヴィランテのスプリット判定勝ちにブーイングが起こった。
「彼はUFCで12年も戦っている。凄く尊敬している」と話したヴィランテに対し、ハーマも対戦相手には敬意を払ったが、「クソみたいな裁定だ。どっちが勝ったと思う?」と観客に語り掛けた。