この星の格闘技を追いかける

【Shooto/181117】11月大会で、バンタム級王者・佐藤将光がギロチン齋藤曜を逆指名の世界戦

Saito vs Sato【写真】今年の1月にノンタイトル戦で齋藤に完敗を喫した佐藤が、リベンジを賭けた世界王座防衛戦に臨む (C)MMAPLANET

11日(金)、サステインより11月17(土)に東京都文京区の後楽園ホールで開催されるプロ修斗公式戦で修斗世界バンタム級チャンピオン佐藤将光が、齋藤曜の挑戦を受けることが発表された。


同大会では藤井伸樹がパンクラスより転じ、岡田遼と対戦することが決まっているバンタム級戦線。藤井が修斗参戦を決めた理由のなかには、佐藤に負けているということもあった。その佐藤は今年の1月にノンタイトル戦で齋藤と戦い、ケージレスリングの前にまさかの判定負けを喫した。

しかし、齋藤は齋藤で5月に平川智也にKO負けを喫し、やるせなさ200パーセントのチャンピオン佐藤は7月にトリスタン・グリムズリーを相手に完勝防衛を果たしている。佐藤と齋藤は揃って8月23日のONEチャンピオンシップの記者会見でマイクを手にし、チャトリ・シットヨートンCEOに出場をアピールするという手段に出ていたが、その後の動きはなし──そして、今回の王座防衛戦はリリースによると、佐藤からの逆指名で実現することとなったという。

佐藤にとっては先に進むためにケジメの一戦。挑戦者にとっては千載一遇のチャンスとなるが、30年を迎えようというプロ修斗の歴史で前の試合で敗れたファイターが、世界王座に挑むことはなかったはずだ。いずれにせよ、格闘技は勝てば官軍、負ければ賊軍。勝者が全てを手に入れる戦いで、齋藤を逆指名した佐藤も自らを追い込んだことは間違いない。

また今回の齋藤の挑戦には、修斗バンタム級で戦うファイターは、『なぜだ?』という想いにかられることだろう。彼らとすれば、齋藤の挑戦は抜擢ではなく理不尽。その怒りがポジティブな方向に動けば、この日組まれたバンタム級戦=安藤達也×南出剛、前述した藤井×岡田などはより熱を帯びた戦いとなるだろう。

修斗に限らず、DEEPやパンクラスも含め、今、国内で戦う選手に求められるのはダントツの強さ、だ。特に星の潰し合いが続く修斗バンタム級のような層が厚い階級でこそ、その可能性を見いだせる選手の出現が待たれる。

木の周囲をグルグルと回り続けるようなエンドレスな星の奪い合いでは、虎もバターになりかねない。他の虎を捩じ伏せて、悠々とその場を去るようなファイターの出現が見たい──群雄割拠の修斗バンタム級戦線だ。

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