【UFC103】幻の五味の対戦相手、デビュー戦を飾れず
■第5試合 ウェルター級/5分3R
ニック・レンツ(米国)
Def.3-0/(29-28, 29-28, 30-27)
ハファエル・オリベイラ(ブラジル)
【写真】まだ荒い印象を与えたニック・レンツだが、序盤にあれだけ動き、スタミナを持たしたのは大したものだ (C) ZUFFA
パンチからテイクダウンを狙うレンツに対し、思い切りフックを振るっていくオリベイラ。両者とも荒い攻撃を仕掛けていく。ここでオリベイラがテイクダウンに成功したが、レンツはギロチンへ。首を引き抜いたオリベイラは、ハーフガードの態勢を取る。立ち挙がったオリベイラのパンチで、レンツの腰が一瞬落ちるが、テイクダウンを狙ってきたところに再びギロチンを仕掛ける。
ここも首を引き抜いたオリベイラは、豪快にレンツを持ち上げ、テイクダウンを奪う。レンツのオモプラッタに合わせ、パスを狙うレンツ。もつれ合うように両者が立ち上がると、接近戦でレンツのパンチがオリベイラの顔面を捉え、終了間際にダブルレッグでテイクダウンを奪ったレンツが、序盤の劣勢を盛り返した。
2R、ハイやロー、ミドルと蹴り技を見せるレンツ、オリベイラはややスタミナが切れたか、テイクダウンを狙うも自ら引き込む。オリベイラの足関節から逃れたレンツは、スタンドで再び蹴りを中心に攻め込んでいく。組みついてきたオリベイラのボディにヒザを見舞い、離れ際にフックをヒットさせたレンツ。
必死の形相でテイクダウンを奪ったオリベイラは、トップからパンチを落とすが、勢いが感じられない。両者、やや動きがスローになりながらも、リバーサルの応酬など動き続けた結果、さらにスタミナをロスさせていく。立ち技でもバランスを崩し気味の両者、消耗戦の決着は最終ラウンドにもつれこんだ。
肩で息をするオリベイラ、レンツは口を大きく開けて3Rに臨む。オリベイラの大振りのフックから、テイクダウンを奪われたレンツは、ここでもギロチンを防がれる。ガードから三角を見せたレンツだが、これを難なく逃れたオリベイラはパスを狙っていく。
ヒザをボディに押しあて、パスを耐えるレンツは、ケージを利用して立ち上がると、オクタゴン中央の打撃戦から、シングルレッグでテイクダウンを奪う。足を効かそうとするオリベイラから、パスを狙いつつパウンドを落とすレンツ。両者、スタミナ切れで爆発力こそないが常に動き続ける。
潜ろうとしたオリベイラを制して、レンツはパウンドを落としていく。スタミナが尽きるまで戦い続けた両者は揃って勝利をアピールしたが、ジャッジは29-28が二人、30-27が一人と3-0でレンツがUFCデビュー戦同士の一戦を制した。