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【ACB89】アリ・バゴフがアブドゥルバクヘヴァとの死闘を制し、新ライト級チャンピオンに

<ACBライト級選手権試合/5分5R>
アリ・バゴフ(ロシア)
Def.by majority
アブドゥルアジス・アブドゥルバクヘヴァ(ロシア)

開始直後に低い姿勢で組み付いたバゴフは、アブドゥルバクヘヴァの内股を小外で返してテイクダウンを決める。バゴフが左のパウンドを落とし、腰をコントロールしアブドゥルバクヘヴァを立たせない。足を畳んでガードの中に入ったバゴフは抑えつつ、時折り上体を起こしてパンチをボディと顔面に打ちつける。アブドゥルバクヘヴァはガードからエルボーを入れるが、下の展開が続く。残り90秒でパスを決めたバゴフ、アブドゥルバクヘヴァがフルガードに戻す。トップ&左のパウンドのバゴフは終了間際に鉄槌を纏めて初回を取った。

2R、バゴフの左ミドルに対し、アブドゥルバクヘヴァが右ボディストレートから左フック、さらに右から左フックを2度入れ、テイクダウン狙いを切るとバゴフは引き込んでしまう。パンチを落としてスタンドに戻ったアブドゥルバクヘヴァはバゴフのテイクダウンを切るが、直後に蹴り足をキャッチされて倒される。シングルから起き上がろうとしたアブドゥルバクヘヴァの首を取ったバゴフは、トップを取るとハーフで抑える。

バゴフはパスを狙いつつ左のパウンドを落とし、ニアマウントへ。足を戻したアブドゥルバクヘヴァの蹴り上げを捌いてマウントを奪取する。暴れるアブドゥルバクヘヴァについていきサイドで抑えたバゴフが、頭を跨いでアームロックを仕掛ける。さらに自ら背中をついてアブドゥルバクヘヴァを極めに掛かる。回転して逃げるアブドゥルバクヘヴァ、そのまま腕を極めにいくバゴフ。タイムアップ後も、キムラを狙い続けたバゴフをレフェリーが急いで分けた。

3R、打撃戦からダブルレッグを決めたバゴフがガードの中からパンチを落とす。アブドゥルバクヘヴァはスクランブルにいかず、ガードで落ち着く。残り2分となり背中を預けて立ち上がったアブドゥルバクヘヴァは、正面に回ったバゴフのテイクダウン狙いをがぶる。それでもバゴフはワキを差し上げて背中をつかせると、アブドゥルバクヘヴァのコブラを潰してパンチを落としバックを伺う。右手を伸ばし防ごうとしたアブドゥルバクヘヴァをギロチンで捉えたバゴフがトップを取ってこの回もモノにした。

4R、テイクダウンを切られたバゴフは、ケージ煮詰められてボディにパンチを連打される。テイクダウンを切られた下になったバゴフは動きが、細かいパンチから上体を起こして勢いのあるパウンドを見合っていく。ケージに頭を詰められ左のパンチを被弾するバゴフは足をきかせることができない。

鉄槌やパンチを打たれて頭を抱えるようになったバゴフは、マウントを取られそうなると背中を見せて、アブドゥルバクヘヴァを振り落して0~100のような加速を見せ、強烈なヒザ蹴りの連打から上を取り返す。気持ちが折れておらず、スタミナを残していることを見せてのラウンド終了は、少なからずアブドゥルバクヘヴァに精神的なダメージを与えたか。

最終回、場内のアリ・チャントのなかシングルに失敗したバゴフが、前転からクローズドガードを取る。レッグドラッグで足を絡ませるような抑えから左右のパウンドを連打するアブドゥルバクヘヴァが、背中をつけたバゴフをニアマウントに捉える。腰を押し、エビから足を戻したバゴフに対し、アブドゥルバクヘヴァがパスを仕掛ける。強引なハイガードを潰したアブドゥルバクヘヴァはパンチからマウントへ。バゴフは足を戻し、レッグロック狙いもアブドゥルバクヘヴァが切り、シングルも通してサイドで抑える。

ブリッジで抵抗するバゴフはガードに戻して足をすくってスイープを狙う。これを潰したアブドゥルバクヘヴァがパンチのラッシュを仕掛けるもタイムアップに。同時にケージに駆け上がったバゴフが、勝利をアピール。アブドゥルバクヘヴァはセコンドに手を挙げられるが、反撃が及ばなかったことを心得ているようだった。

結果、マジョリティ判定でバゴフが新王者に。スタンドではアブドゥルバクヘヴァに圧倒される場面もあったが、組み力と折れない心、そして一瞬の爆発力でベルトを奪取した。

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