【GI West Japan】須田匡昇の柔術ライフ─02─「優勝したら参加費は家計から出してもらえる(笑)」
【写真】フリースタイル柔術のキッズたちと(C) MASANORI SUDA
6月3日(日)、大阪府豊中市の豊中市立武道館ひびきで日本ブラジリアン柔術連盟(JBJJF)公認IF-PROJECT主催の「GroundImpact West JAPAN 2018」が開催される。同大会のアダルト茶帯ミドル級&オープンに出場する須田匡昇インタビュー後編。
元修斗世界ライトヘビー級(現ミドル級)王者の須田匡昇がMMA引退後、10年を経てブラジリアン柔術の競技会に出場するようになり、柔術の難しさを楽しんでいる。道着を着るトーナメント=柔術で原点回帰を経験する須田は、須田家の家庭内ルールのなかで柔術を戦っていた。
Text by Takao Matsui
<須田匡昇インタビューPart.01はコチラから>
――ルールへの対応などは引退から12年ですから、仕方がないかと思います。
「でも練習相手をやっていたおかけで、まだまだ体力はあります。辞めてから強くなったようにも感じていますし。気持ちに余裕ができて、指導することで技術レベルが上がっているように思います。スタミナを強化すれば、問題ないですね」
――出場されているのは、アダルトのクラスが中心なんですね。
「一度、マスター1に出場しましたが1ポイントも取られないで優勝できたので、アダルトでもいいかなと思っています」
――今回のGroundImpact West JAPAN 2018も、アダルト茶帯ミドル級とオープンにエントリーしていますね。
「本当は、もっと試合に出たいんですよね。でも、キッズのセコンドにつかないといけないので、なかなか出場のタイミングが難しいです。できれば関西だけではなく、全日本選手権とかも出場してみたいと思っていますが、なかなか厳しいですね」
――日本一や世界一など、目標とかはあるのでしょうか。
「自分が楽しいからやっているだけですよ。自分の試合も楽しいし、セコンドや指導も楽しいです。みんなと一緒に、同じ目標へ向かっていくのはいいですよね。出るからには勝ちたいのは当然ですけど、現役時代のストイックさとは違いますね。参加費は、僕の小遣いから出していますし(笑)」
――そうなのですか(笑)。
「でも一応、須田家のルールがありまして、優勝したら参加費は家計から出してもらうことになっています(笑)。小遣いのためにも、負けられません(爆)」
――プロの格闘家としてファイトマネーを稼いでいた須田選手が、お小遣いのために柔術の大会の優勝を狙うと(笑)。
「悪くないですよ、そういうのも。若い時、MMAを真剣にやっていたからこそ、今の僕があります。このくらいの距離間で、格闘技と接しているのは今の僕には丁度良いです。どうしても全日本大会を獲るとか、絶対に黒帯を巻きたいという執着は、実はそんなにないんです。
ある方から黒帯を認定してくれるという話もあったんですが、とりあえずお断りをしました。まだ始めて2年ですし、もっと自信がついてから巻きたいです」
――そこは拘りを持っていると。
「それと2カ月前に、柔術を教わっていた先生が亡くなりまして、自分が引き継ぐことになりました。Free Style柔術の名前を残していきたいと思います」
――そうだったのですね。須田選手にとって、ますます柔術が生活の一部になってきますね。
「介護の仕事をしながら、週6でジムの指導と練習です。キッズが積極的に大会へ出場して団体優勝をしたり、神戸で開催されているアマ修斗でも活躍しています。仕事のストレスは結構ありますが、指導をしたり追い込んだ練習をしていると、そんな小さいことどうでも良くなるんですよね。淡路島で、楽しい柔術ライフを送っています」