【UFN121】見事な右ハイでKO勝ち──のベノイも4ポンド・オーバー……
<129ポンド契約/5分3R>
ライアン・ベノイ(米国)
Def.3R2分38秒by KO
アシュカン・モクタリアン(豪州)
ベノイが4ポンドのオーバーでキャッチウェイト戦に。モクタリアンが左右に回り、ベノイが正面に立とうと動く。モクタリアンは左ストレートをいきなり当てて、ベノイの動きが止まる。ここでテイクダウンに出たモクタリアンだが、自ら離れて右を当てシングルを見せる。ここはしっかりと見極めたベノイに対し、モクタリアンはまたも距離を取って左へサークリングを続ける。ベノイは右ミドルでステップを止めに掛かり、右をヒットさせる。
回り続けるモクタリアンには母国のファンからもブーイングが聞こえるように。そのモクタリアンが左ローを狙ったところでベノイが左を打ち込む。終了間際にもモクタリアンは左ストレートを被弾した。
左は当てたがあまりにも見ている展開が多かったモクタリアンは、2Rも基本サークリングを続ける。踏み込みにオーソからサウスポーに戻し右ハイを合わせにいったベノイは、逆にステップを踏んでモクタリアンの前進を誘う。左を当てたモクタリアン、直後にベノイが左を返す。ベノイはガードの上から右ハイを放つと、またもモクタリアンが回り始める。ローを入れ、正面に立つようになったモクタリアンが左を伸ばす。右ボディストレートを入れて離れたモクタリアンが、前に出る場面が増える。
そこに右フックを当てていくベノイだが、モクタリアンの左フックをテンプルに食らってしまう。残り1分、モクタリアンの左に右フックをベノイが返す。距離を詰めに来たベノイに対し、モクタリアンは背中を見せて走る。残り10秒、ダブルレッグで尻餅をつかせたベノイが、パンチをまとめると豪州のファンは大きな声援をベノイに送った。
最終回、モクタリアンの左に右を合わせようとするベノイ。左ローをベノイは蹴り込み、右フックをカウンターで当てる。モクタリアンが前に出てくると、スピニングバックフィストを見せたベノイは、続いて右ハイからスーパーマンパンチと手数で圧倒する。ここも左右に回るモクタリアンは左を打った直後に、右ハイキックをモロに顔面に蹴り込まれ後方にダウン。
この一発で勝負が決まり、結果としてここまで体重オーバーの選手は3人とも勝利を収めたことになる……。そしてベノイは「その時が来るまで、蹴りは見せていなかったんだ」と試合を振り返ったが、計量失敗を謝罪することはなかった。