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【UFN121】ヴェウドゥムが新鋭ティブラに力の差を見せて判定勝利。「王座奪回を目指す」

<ヘビー級/5分5R>
ファブリシオ・ヴェウドゥム(ブラジル)
Def.3-0:50-45.50-45.49-46
マルチン・ティブラ(ポーランド)

ティブラがまず左ローを繰り出す。ヴェウドゥムが勢いのある右ローを返し、ティブラも右ローを見せる。ヴェウドゥムは右ハイを2発、そして右フックを振るいつつ前に出る。構えを変えるティブラは左フック、ヴェウドゥムが右ミドルを蹴り込む。右ミドルを続けるヴェウドゥムに対し、ティブラはオーソに構える。左ストレート、首相撲からヒザ蹴りと攻勢のヴェウドゥム。ティブラは右オーバーハンドフックも、右アッパーを受け、シングルからバックを許す。

後方からヴェウドゥムがヒザを放ち、前方に崩していく。ティブラは胸を合わせるが、ワキを潜られバックを許す。ヴェウドゥムがバックに飛び乗るも、前方に振り落されスクランブル戦となり、初回が終了した。

2R、ヴェウドゥムがワンツーを放ち、前蹴りでボディをえぐっていく。さらに左ジャブを当て飛び蹴りを見せるなど、ティブラに接近戦を許さない。ヴェウドゥムは右ミドルを入れると、ティブラは左ミドル。ヴェウドゥムは負けじと右ミドルを蹴り返す。ここでティブラが左ハイを見せ、スネが顔面を捉えそうになる。ヴェウドゥムのダブルレッグを切ったティブラが左ハイをもう一度狙い、ヴェウドゥムが右ハイを返すという意地の張り合いに。

ヴェウドゥムは右アッパーを当て、続く右ストレートは空振りに。左ジャブを当て、右ストレートにつなげるなどパンチではヴェウドゥムが優勢だ。終盤、後ろ回し蹴りを見せたヴェウドゥムは首相撲&ヒザを入れ、ショートで連打を打ち込んだ。

3R、ティブラの蹴りを捌いて右ミドルを入れたヴェウドゥム。ティブラも前蹴りを返すと、ヴェウドゥムが右のジャンピングニーから、右ハイにつなげる。ならばとティブラは右ハイ。ヴェウドゥムは首相撲からヒザを狙う。ティブラのハイの蹴り終わりにパンチを打ち込んだヴェウドゥムだが、ティブラも右アッパーを返す。互いに一定のリズムを守り、かつその流れが戦いやすいのか、同じテンポの試合が続く。

と、その均衡状態を破るかのようにヴェウドゥムがスピニングバックフィストを繰り出し、これは当たらなかったが首相撲&ヒザ、ショートの連打でティブラをケージに押し込む。続くテイクダウンの仕掛けから離れたヴェウドゥムがこの回も取った。

4R、右フックを当てて前に出るヴェウドゥム。ティブラの前蹴りが急所に入る。再開後、ヴェウドゥムはローを蹴り、シングルレッグで崩してバックに回る。ティブラが正面を向くと、ヴェウドゥムはヒザを入れて離れる。左ジャブで近づき、首相撲。離れてもジャブを当て、ついにシングルレッグでクリーンテイクダウンを奪ったヴェウドゥムが、ハーフからエルボーを落とす。鉄槌を連打するヴェウドゥムは枕を作ってパスガード&マウントを狙う。

残り1分、サイドに回ったヴェウドゥムが右のパンチ&鉄槌を落とす。頭を跨いだヴェウドゥムだが、ティブラがスクランブルから立ち上がる。ヴェウドゥムが首相撲からヒザ蹴りも、直後にティブラがダブルレッグでテイクダウンへ。ギロチンで抱えたヴェウドゥムが、タイムアップ後にすぐにリリースしなかったことでティブラとその陣営が怒りを露わにした。

最終回、ガードの上からのハイキックを効かせたティブラが攻勢に出ようと前に出る。ここでヴェウドゥムのグローブを止めるテープに不具合が見つかり試合がストップ。リスタート後、ティブラは左ストレートから右前蹴り、首相撲にも右フックを返して左ハイを狙う。

スピニングバックフィストを空振りしたヴェウドゥムは、右ストレートを被弾。倒れないと逃げ切れるヴェウドゥムだが、露骨に距離をとることはない。そしてパンチでラッシュを掛け前に出るヴェウドゥムが、右ミドルを蹴り込む。さらにヒザ蹴りからパンチをまとめたヴェウドゥムは、最後まで攻める姿勢を見せ続ける。残り30秒を切っても、飛びヒザや左ジャブから連打で前に出たヴェウドゥムが下がるティブラに右ハイを狙ったところで最終回も終了した。

「ワッツアップ、シドニー!! ティブラ、素晴らしい試合だった。彼はこれから長い将来がある。僕はもうあと3試合ぐらいしかない(笑)。UFCは全ての試合が厳しい、1発のパンチで試合が決まる。でも勝てたし、タイトル奪回を目指すよ」と判定勝ちしたヴェウドゥムは意気揚々と勝利を振り返った。

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