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【ONE59】ンガラニ戦へ、関根秀樹─02─「ダメな時はタップを」からの「人に出来ないことをやる人生」

Sekine【写真】負傷をおして戦い続けた6月のムンジアルで、関根が学んだこととは。そして浪漫と現実の狭間で、関根が追うモノとは(C)MMAPLANET

16日(土・現地時間)にインドネシアはジャカルタのジャカルタ・コンベンションセンターで開催されるONE59「Total Victory」でアラン・ンガラニと対戦する関根シュレック秀樹インタビュー後編。

10カ月のMMAマッチは巌流島から2週間のインターバルで行われる。そしてONEの翌週にはフィンランドでAACC、世界最高峰の組み技大会を終えると、関根にはもう一つ試合残っているという。ムンジアルでの負傷で学んだことがある。そのうえで、連戦に挑む関根に──この選択の意味を問うてみた。


<関根シュレック秀樹インタビューPart.01はコチラから>

──ところでムンジアルの時の負傷は?

「まぁ体調としては、7月いっぱいは松葉杖でした。ムンジアルでメダルを獲る、それも自分の目標でした。それが1回戦の最初の大外刈りが崩れた時点で、ヒザが鳴ってしまって。でも、師匠のサトシが応援してくれて、マルキーニョスは横のマットで同時に戦っている。

昨年の全日本王者として、世界大会に出ているのだから『ここで辞めるわけにはいかない』と戦い続けていると、もう一度ブチブチという音がしたんです」

──う~ん、試合後は立ち上がることもままならない状態でした。

「今、考えると間違った選択でした。最初の時点で試合を諦めていれば、それほどまでにはなっていなかったかと思います」

──ただ、その気持ちがシュレックさんを支え、プロの道を選ばせたということもあるのではないでしょうか。

「それこそ自分がアマチュアなら良いのですが、青臭くも左足が効かなくても、あるもので最後まで戦いたいと思ってしまって……。これからの人生、そして他の試合もある。自分の格闘家人生を考えても、ダメな時はタップをしないといけないと思えるようになりました」

──なるほど。それにしてはONEに続き、ADCCがあり先ほどの話ですと、まだ試合が続くとのことですし。

「そうですね、今言ったばかりのことと違うじゃないかと言われてしまうかもしれないですね(笑)。ADCCは予選もあってずっと以前から決まっていることでした。

その次の試合も自分に縁のある方との関係もあり、これも年を跨いで試合をしてほしいと言われてきたことなので、出ないという選択はなかったです。サトシもマルキーニョスもケガだけはするなっていう感じですね。これまでずっと柔術もそんな感じでやってきていたので」

──全ての選手に当てはまることではありませんが、それが関根秀樹の心意気ですね。

「巌流島の時は医者も驚いていましたけど、相手がロッキー川村選手だと受けないわけにはいかなかったです」

──奥様は警察官をされていた時より、今の方が心配しているのではないですか。

「アハハハハ。どうなんですね? 警察官は警察官で2カ月ほど当直が続き、非番が明けてすぐに夜中から朝まで仕事なんてことがある仕事ですからね。自分は警察が嫌になって辞めたわけではないですし、今でも警察時代の上司、先輩、部下、後輩の皆が応援してくれています。

自分も彼らの仕事の厳しさは分かっているので、彼らに負けたくないですし、彼に俺も頑張っているという姿を見せたいと思っています。

それと今年の前半にオファーがなくて、MMAファイターにとって試合がないことが、これほどまで辛いのかっていうことが分かりました。試合がないより、あった方が良いです(笑)。本当は柔術のアジア選手権にも出たかったぐらいです」

──それこそ、毎週試合ではないですが、しかも世界を往ったり来たりして……。

「こんな1カ月は、なかなか経験できることじゃないです。ここを乗り越えることができれば、また自分の為になるのかなと思います。人にできないことをやる人生って、良いと思うんです」

──本当に濃密な刻となっています。ではファンに一言お願いします。

「今回のONEでの試合も、また自分の実力以上の相手かも知れません。ここが大一番だと思っています。逆にONEさえ乗り切ればADCC、その次も乗り切れます。そこまで持てば、あとは何とかなる。とにかくONE、後のことは考えずに全身全霊でぶち当たるつもりです」

■ONE59対戦カード

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
カイラット・アクメトフ(カザフスタン)
ゲヘ・エウスタキーオ(フィリピン)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ステファー・ラハディアン(インドネシア)
シム・ブンスルン(カンボジア)

<ヘビー級(※120.2キロ)/5分3R>
アラン・ンガラニ(香港)
関根シュレック秀樹(日本)

<ストロー級(※56・7キロ)/5分3R>
ヤゴ・ブライアン(ブラジル)
ロイ・ドリゲス(フィリピン)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ツー・ノット(インドネシア)
タイ・リチ(カンボジア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ジェレミー・メシアズ(インドネシア)
ヒシャム・サムス(マレーシア)

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リョウ・デリゲリュウ(中国)
ラモン・ゴンザレス(フィリピン)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ジェローム・ペイエ(リベリア)
ヨーサナン・シッチョートン(タイ)

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
エイドリアン・マタイス(インドネシア)
ファット・ソーダ(カンボジア)

<バンタム級(※65.8キロ) /5分3R>
リスキ・ウマー(インドネシア)
アディ・ヌグロホ(インドネシア)

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