【UFN279】8年半ぶりのマネル・ケイプ戦へ、堀口恭司「ちょっと真似してるんだろうなって感じが」
【写真】いつも通り、何があっても絶好調振りが伝わってくる堀口恭司だ (C)TAKUMI NAKAMURA
20日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスがのMeta APEXでUFN279「Kape vs Horiguchi」が開催され、堀口恭司がマネル・ケイプと対戦する。
Text by Takumi Nakamura
昨年11月のUFC復帰戦でタジル・ウランベコフにRNCで一本勝ち、今年2月のアミール・アルバジ戦では1Rに右拳を骨折するアクシデントに見舞われながら判定勝利を収め、UFC復帰後の戦績を2連勝とした。今大会の対戦相手はランキング2位のケイプ。2017年の大晦日にRIZINのリングで戦った際には、肩固めで一本勝ちを収めている。それでも堀口は「過去に対戦したことは一切考えてなくて、新しい相手だと思って戦います」と断言。
次期挑戦者決定戦の意味合いもある一戦を控える堀口に話を訊いた。
自分は技の引き出しをたくさん持っている方
――堀口選手、ファイトウィーク中のインタビューありがとうございます。現地にはいつ入られたのですか。
「先週末、土曜日の夜ですね。5日前ぐらいに現地入りしました」
――堀口選手のYouTubeを拝見させていただいたのですが、堀口選手はファイトウィークに入ると練習量が減る分、コンディションがよくなるそうですね。
「そうなんですよ。減量が始まると、最後の方はキツくなってきますけど、それまでは練習がないからピンピンしていますね(笑)」
――僕のイメージではファイトウィークに入ると減量も佳境になって消耗していくものだと思っていたので、どんどん元気になっている堀口選手にびっくりしました。
「基本的に自分は練習をずっとやっているから体力もあるし、減量そのものも少ないから、ファイトウィークに入っても元気なんだと思います。逆に他の選手は相当減量しているからしんどそうですね」
――堀口選手のファイトウィークは疲れを取りつつ、体重調整して試合を迎えるイメージですか。
「そうですね。軽く動いて試合のイメージを作って、体重を仕上げて…という流れです」
――今回がUFC復帰3戦目となりますが、ファイトウィークのスケジュールにも慣れてきましたか。
「ファイトウィークのスケジュールが、自分が以前UFCにいた時とはガラリと変わって全然違うんですよ。でもAPEXで試合をやる時は選手に負担がかからないようになっているなと思います」
――より集中して試合に入ることが出来る、と。
「APEXは会場的に動く範囲も広くないし、スタッフもみんな慣れている感じなんですよね。だからスムーズに進行して、試合当日もパパパッと試合が始まる感じです」
――さて前回のアミール・アルバジ戦についても聞かせてください。あの試合は堀口選手としてはプラン通りに戦えた試合だったのですか。
「予定では打撃と組みを混ぜて戦うプランだったんですけど、1Rに右拳が折れちゃったので、なるべく右手を使わないようにやりましたけど、最後の方は右でも殴っていましたね(笑)」
――1Rが終わったあとのタイミングで堀口選手が右手を気にする仕草をしていて、かなり痛めているんだろうなと思いました。
「確か一発目か二発目の右で怪我しちゃって、『痛ってえなぁ』と思いながらやっていました。それからしばらく右は使わなかったですけど、自分は引き出しがたくさんあるので、パンチにこだわらずにやりました」
――今の話にもあったように、アルバジ戦の堀口選手は今まで以上に色々な技を出して戦っていたと思います。あれは自然に身体が動いていたのですか。
「自分は技の引き出しをたくさん持っている方だし、タイミングを見て引き出しを開けている感じです。無理に色んな技を使うわけじゃなくて、出せる時に出していこうみたいな」
――あの試合で印象に残っているのが、堀口選手がジャブの当たる距離で打ち合っていたことです。堀口選手の打撃と言えばステップと踏み込みの速さが武器というイメージがあったので、いざボクシング的な攻防になっても打ち合えるんだなと思いました。
「もちろんそういう練習もやっていますし、どんな場所でも戦えるようにすることを意識しています」
――試合で使う・使わないは別として、使う状況が来たら使えるようにしておくこともMMAでは必要ですよね。堀口選手は試合を振り返るときはマイク・ブラウン・コーチたちと一緒に映像をチェックするのですか。
「みんなで一緒に試合映像を見直して『ここがよかった』、『ここは修正しよう』ということを話し合います」
――ブラウン・コーチからはアルバジ戦については、何か言葉がありましたか。
「試合は良かったけど、よく拳が折れたままやってたなと。こっちは気づかなかったよみたいな感じでした」
――ちなみに堀口選手は1Rが終わったセコンドに右手の負傷は伝えなかったのですか。
「それを言ったところで右手が治るわけではないじゃないですか。だからそんなことは何も言わずにやってました(笑)」
――豪快な堀口選手らしいです(笑)。試合そのものは約4カ月空くことになりましたが、どのくらいから右手を使った練習が出来るようになったのですか。
「8週間は右手を使わないようにして、それ以降は普通の練習をしても大丈夫だよとドクターから言われていました。最初の8週間は右手を使わない練習や走りがメインで、それから普通に練習してきました」
――対戦相手のケイプについて聞かせてください。UFC参戦以降のケイプにはどのような印象を持っていますか。
「やっぱり打撃が上手いなというのと、左右の動きを使うようになったかなと思います。なんか自分の動きの真似をしてるんだろうなっていうイメージですね。パンチの出し方はちょっと違いますけど」
――それはステップワークや踏み込みの部分ですか。
「サイドの動きだったり、距離の取り方だったり。本人に聞いてみないと分からないですけど、ちょっと真似してるんだろうなって感じがしますね」
――ということは堀口選手としてはケイプがやってくることや動きは予想しやすいですか。
「ただケイプはトリッキーなんで。そこは何て言うんですか、あまり予想を立てすぎず、試合で向かい合った時に判断できるようにしておこうと思います」
――ケイプは構えをスイッチしながら歩くように打つパンチが得意じゃないですか。あれについてはいかがですか。
「ストレート→ストレートみたいなパンチですよね。あれは距離そのものが遠いじゃないですか。で、あの打ち方をすると予想以上にパンチが伸びてくるんだと思います。ああいう入り方をする選手はMMAやキックボクシングではなかなかいないので、みんな予想しづらいんだと思います」
――例えば伝統派空手ではああいったパンチの打ち方は珍しくはないのですか。
「そうですね。よく使う動きなので、そこも対策はしています」
――ケイプのUFCに来てからの成長は堀口選手も感じますか。
「多分自信を持てるようになったんだと思います。ちゃんとそのコーチに習ったりとかして、自信がついたところが1番大きいのかなと思いますね」
試合中にウキウキしちゃうんですよ。だからあんまり考えない方が上手くいく
――もちろん堀口選手も成長していると思いますし、前回RIZINで対戦した時とは違う試合になると思いますか。
「自分は毎回過去の試合をあまり参考にしないというか。過去のことではなくて目の前のこと、次のことしか考えないんですよ。だから過去に対戦したことは一切考えてなくて、新しい相手だと思って戦います」
――準備する部分は準備しつつ、いざ相手と対峙した時のアドリブも大切にして戦う、と。
「事前に色々決めすぎちゃっても、試合は咄嗟に起こることが多いので、もちろんプランは立てていきますけど、とっさに判断できるような引き出しも持っていこうと思います」
――以前、堀口選手は「試合になったら感情を出さずに淡々と戦える選手が強い」とおっしゃっていましたが、あれは誰か先生や先輩から言われたことなのですか。
「なんか自分は試合を楽しんじゃうというか、試合中にウキウキしちゃうんですよ。だからあんまり考えない方が上手くいくし、それで“淡々と戦う”という表現を使ったんですよね」
――戦っていて気持ちが高揚してくるのですか。
「何て言ったらいいんですかね。相手に対して罠を仕掛けて、相手がその罠にハマったりすると嬉しいんですよ。だから頭で色々と罠や仕掛けを考えたくなる。例えて言うなら釣りみたいな感じです。このルアーを使ったけど釣れなかったら、こっちのルアーを使ったらどうだろう?みたいな。それをやるのが楽しいんですよ。決してそれが全部悪いわけではないんですけど、あまりそっちに行きすぎちゃうと無駄なこととか余計なことまで考えちゃうじゃないですか。だからそこは淡々と戦う方がいいよねってことですね」
――今回の試合はランキング的にも勝者がタイトルマッチに大きく近づく一戦だと思います。堀口選手はそこをどう意識されていますか。
「ここを勝てば次のステージは見えてくると思いますけど、本当にここを勝たないと何もならないので。今回もしっかり死ぬ気で勝ちを取りに行こうと思います」
――それでは堀口選手の試合を楽しみにしているファンのみなさんにメッセージをいただけますか。
「みなさんいつも応援ありがとうございます。日本時間の6月21日、しっかりマネル・ケイプをぶっ飛ばしますので、応援よろしくお願いします!」
■視聴方法(予定)
6月21日(日・日本時間)
午前6時00分~UFC FIGHT PASS
午前5時30分~U-NEXT
■UFN279対戦カード
<フライ級/5分5R>
マネル・ケイプ(ポルトガル)
堀口恭司(日本)
<ライトヘビー級/5分3R>
イオン・クテレバ(モルドバ)
ナバホ・ステーリング(ニュージーランド)
<フェザー級/5分3R>
クリスチャン・ロドリゲス(米国)
ハイダー・アミル(米国)
<フライ級/5分3R>
アンドレ・リマ(ブラジル)
ケヴィン・ボルハス(ペルー)
<フェザー級/5分3R>
メルシック・バダザリアン(アルメニア)
ムルタザリ・マゴメドフ(キルギス)
<フェザー級/5分3R>
ヴィニシウス・オリヴェイラ(ブラジル)
アンドレ・フィーリ(米国)
<女子バンタム級/5分3R>
ビア・メスキータ(ブラジル)
メリッサ・トーニャ・モリンス(英国)
<フライ級/5分3R>
ミッチ・ラポーゾ(米国)
アラン・ナシメント(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
マイケル・アズウェルJr(米国)
ガストン・ボラニョス(ペルー)
<女子バンタム級/5分3R>
カロル・ホサ(ブラジル)
ラウナ・サントス(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
リオン・シャバジアン(米国)
レヴァン・チョクヒリ(ジョージア)
<フェザー級/5分3R>
シェーン・コリンズ(米国)
オターリ・タンジロフ(ジョージア)




















