【Gladiator035】ライト級王者、小森真誉に挑戦。チハヤフル・ヅッキーニョス「自分の組みを信じて戦う」
【写真】グラジ生え抜きといえる存在、ヅッキーニョスが遂に王座挑戦へ(C)SHOJIRO KAMEIKE
28日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGladiator035で、チハヤフル・ヅッキーニョスが小森真誉の持つ同ライト級王座に挑戦する。
Text by Shojiro Kameike
2024年10月、フェザー級挑戦者決定トーナメント準決勝でダギースレン・チャグナードルジに敗れたヅッキーニョスは、減量の問題もありライト級転向を決意する。翌年のライト級初戦では岩倉優輝に敗れたが、以降はモンゴルの試合も含めて4連勝。グラジでプロデビューしたファイターが、遂にフェザー級時代も含めて初のタイトルマッチに辿り着いた。そのヅッキーニョスが現在の変化とタイトルマッチへの想い――さらに今後についても語った。
ボクシングについては、スパーの時に自分はあえて蹴りを封印してやったりとか
――遂に念願のタイトルマッチが決まりました。まずは率直な気持ちを教えてください。
「ようやく決まったな、という感じですね。前回の試合——日韓対抗戦のメインで勝った時、マイクで対戦要求はして。そのあと櫻井会長からも『小森選手に打診します』というお話をいただき、このまま決まるかなとは思っていました。それが正式決定したと聞いて………、……まぁ、フフフ。ようやく決まったなと」
――言葉の間と笑顔から、嬉しさと安堵がうかがえます。チャンピオンの小森選手は昨年11月、田中有選手を下したあと「もしグラジエイターで相手がいないなら、他のところでも挑戦していきたい」と語りました。その時、ヅッキーニョス選手としては「おいおい、ちょっと待て」といった気持ちだったのでしょうか。
「う~ん、正直なところ小森選手は防衛もしていますし、ノンタイトルでも国際戦で勝っていますよね。その小森選手が他のところに挑戦したいというのであれば、僕としては文句はないです。むしろ同じ人がずっと居座り続けるよりは――ベルトを獲って防衛し、力を証明したら次のステージに挑戦するのはアリかなって思います」
――小森選手を倒してチャンピオンになることと、小森選手が返上したベルトを巻くことは価値として、それほど変わらないですか。
「やっぱりそこは……グラジのライト級は、選手がたくさんいるとは言えない。そのなか直近で最も結果を出している小森選手を倒すことが一番納得できるな、とは思いますよ」
――やはり、それがファイターとしての気持ちですよね。前戦は相手との実力差もあり、諸々と測り切ることはできませんでした。その前の試合では荒井銀二選手の強打に苦戦し、スプリットの判定勝ちを収めています。あの苦戦からクォン・ヨンビン戦を経てここまで、ヅッキーニョス選手の中で変化した部分はありますか。
「特に環境が大きく変わったということはないですが、変化という意味では試合間隔ですよね。荒井戦までは3カ月に一度ぐらいのペースで試合をしていたので、疲れは溜まっていました。怪我がなかったので『いけるだろう』と思って試合を受けていましたけど。
でも荒井戦からクォン・ヨンビン戦まで5カ月ぐらいの期間があり、その時に『あぁ、今まで無理していたんだな』と感じたんです(苦笑)。そしてクォン・ヨンビン戦から今回まで4カ月ぐらい空いたので、体も調子が良いですし、技術的な面でも――試合前の練習だけでなく、技術の積み上げができました」
――試合間隔が2~3カ月の場合と、4~5カ月の場合では練習の取り組み方やスケジュール、メニューは変わってくるのでしょうか。
「まず試合間隔が空けば、体を休める期間を取ることができるということ。それとフィジカル面は、期間が空いたほうがつくり込むことはできますよね。試合間隔が短いと、試合が終わったら少し休憩はするけど、次の試合に向けて体重のことも気にしておかないといけないですから。
技術的な面でも、やはり次の試合で生かせそうなものばかりを練習することになります。でも間隔が長ければ、将来的に必要なスキルを地道に練習することができる。その差は大きいし、今は試合間隔が長い時に練習したことが生きてきているなって感じますよね」
――キャリアが進んでいくにつれ、そう考えることは多くなりますよね。MMAはやるべきことが多いし、必要なことを普段からどれだけ積み上げることができるかという点にフォーカスしている選手も多いです。ではその期間……去年と今年で最も違う面、一番伸びてきている点は?
「一番伸びているのはボクシングですかね。まだ試合でそこまで見せていないから、何とも言えない部分はありますけど。それも『MMAの打撃』ばかりではなく、ボクシングやムエタイというパーツの練習をする時間がありました。そのなかでもボクシングが一番伸びて来ていて、自分の武器になっているとは感じます」
――それだけボクシングの練習をしているためか、体格自体も変わってきましたね。しっかりと肩回りが大きくなり、それ以外の部分はスッキリしている。ライト級転向当時はウェイトトレーニング重視で体を大きくしていたから、そう感じるのかもしれませんが。
「アハハハ、そんな時期もありましたね(苦笑)。
ボクシングについては、どこかボクシングジムに通っているというわけではないです。このジム(MIBURO)で、たとえばスパーの時に自分はあえて蹴りを封印してやったりとか」
――というと?
「スパーの相手は全部使えるけど、自分はパンチだけでやるとか(笑)。そういう練習が良い感じで、自分でも『こういうスタイルもアリだな』って思いました。
たとえば蹴りを意識しすぎると、どうしてもパンチがうまく出ず、フットワークも疎かになってしまう。そうなると相手に組まれやすくなる。だから基本的なことではありますけど、パンチに絞ることで、しっかりと床を蹴って動くという感覚が身についてきたと思っています」
――ボクシングといってもパンチだけでなく、距離のつくり方が向上したということですね。
「はい、そういうことなんです」
基本的には僕が攻めて、堅い牙城を崩して仕留めるという試合にしたい
――もう一つ、SNSでは「公園トレ」というものの様子をアップしていますが……。
「あれは単に公園で筋トレしているだけです(笑)」
――なぜ公園で?
「ジムでも筋トレはできますけど、公園の鉄棒を使ったほうが良いトレーニングもあって。あとは気分転換も兼ねて近所の公園で、一人でトレーニングするのも好きなんです。昼間にやっていると周りから不思議な眼で見られていそうですけど、今のところは何のトラブルもないですね(笑)」
――アハハハ、それは良かったです。
「これも環境の変化というか、最近は仕事のほうでも時間を取ることが多くなっていて。昼に近所の公園に行って、まずは自分の体と向き合ってみる。そのあとジムに行くという流れになってきています。あとはMIBUROに柔術とかグラップリングの強い方が出稽古で来られて、そういう方たちと練習することで自分の粗かった部分を再確認したりとか、良い感触は掴めています」
――その組みに特化した王者、小森選手への挑戦にも役立ちそうですか。
「そうですね。やはり強い選手なので試合が楽しみです。久々に自分よりもキャリアが長い経験豊富な選手と戦えるので。もちろん組みでも戦えるし、打撃に関しては僕のほうが分はあるんじゃないかと思っています。基本的には僕が攻めて、堅い牙城を崩して仕留めるという試合にしたいですね」
――小森選手の牙城に関しては「高さ」もあると思いますが、「堅さ」という表現もピッタリだと思います。とにかく小森選手の組みは堅く、分厚い。
「まぁ、そうですよね」
――ともに組みがベースにある選手の対戦になりますが、とはいえ組みの型が全く異なります。ヅッキーニョス選手はケージ中央からテイクダウンで飛び込むこともあるのに対し、小森選手は圧倒的にケージレスリングが巧いです。
「小森選手の巧いところは、ケージに詰めていくことと首相撲ですよね。クリンチからケージに詰めて、テイクダウンする。首相撲については僕も心得はありますし、そこは面白い展開になると思います」
――ただ、ケージ際の攻防は避けたいと思いますか。
「僕のスタイルからすると、ケージを広く使って戦いたいです。もちろんケージに詰められたら小森選手のほうが有利ではありますけど、同じケージ際でも僕のほうから詰めていくような戦い方ができれば一番良いですよね。
ただ、やはり小森選手は組んでからの差し返しが強い。田中有選手の試合でも、相手に押し込まれながらもすぐに差し返していました。そのあたりには注意しながら、僕は組みにこだわるつもりはないです。テイクダウンを狙うこともあるし、離れることもあるし、詰めて一発を狙うこともあるという感じで」
――なるほど。
「僕も、自分の強みは組みだと思っています。相手が小森選手だからといって組みの面でビビッてしまうと、他の強みも生かせなくなってしまう。過去の試合で、そういう経験をしたこともありました。だからこそ自分の組みを信じて戦います」
――ここでグラジのベルトを巻いたあとのキャリアについては、どのように考えていますか。
「試合前なので、まだ具体的なことは何も考えていないですけど……一つはRIZIN参戦とか、あるいは海外とかにも挑戦したい気持ちはあります」
――愛しのモンゴルにも。
「アハハハ。モンゴルで試合は難しいかもしれないですが、トレーニングでも行きたいとは思っています」
――そんな今後のキャリアを考えるうえでも重要な今回のタイトルマッチに向け、意気込みをお願いします。
「グラジでデビューして、早や6年半が経ちました。次で21戦目になります。ここでしっかりとベルトを獲り、一つの目標を達成し、次の景色を見ることができるように。ずっと応援してくださっている皆さんのためにも、良いところを見せます!」
■視聴方法(予定)
6月28日(日)
午後12時00分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル
■Gladiator035 対戦カード
<GLADIATORライト級選手権試合/5分3R>
[王者] 小森真誉(日本)
[挑戦者] チハヤフル・ヅッキーニョス(日本)
<GLADIATORヘビー級王座決定戦/5分3R>
アルブリー・ンジャイ(セネガル)
アンデルソン・ブラドック(ブラジル)
<GLADIATORフライ級暫定王座決定戦/5分3R>
久保健太(日本)
熊崎夏暉(日本)
<フェザー級/5分3R>
中村晃司(日本)
田口翔太(日本)
<キック 70キロ契約/3分3R>
荒尾裕太(日本)
アラウージョ・マリーニョ(ブラジル)
<フライ級/5分2R>
マルザヘンペーソク(日本)
荒木凌(日本)
<バンタム級/5分2R>
セイヤ(日本)
佐藤基樹(日本)
<フライ級/5分2R>
塩川玲斗(日本)
平賢二郎(日本)
<ウェルター級/5分2R>
倉岡寿美津(日本)
遠塚浩希(日本)
<バンタム級/5分2R>
梅永海世(日本)
上荷大夢(日本)
<バンタム級/5分2R>
原田康平(日本)
古賀琉斗(日本)
<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
乾裕次郎(日本)
<バンタム級/5分2R>
土本暉弘(日本)
ケイタッチ(日本)
<フライ級/5分2R>
谷口隆元(日本)
竹野海佑(日本)
<フェザー級/5分2R>
そのまんまたなか(日本)
稲田光佑(日本)
<ストロー級/5分2R>
諸井友祐(日本)
JORKER(韓国)
<NGF ライト級/5分1R>
前田塁(日本)
金谷有祐(日本)
<NGF フェザー級/5分1R>
佐々谷大仁(日本)
HIROTO(日本)
<NGF ライト級/5分1R>
鴨川恭平(日本)
伊藤幸真(日本)
<NGF バンタム級/5分1R>
矢野星凪(日本)
吉川幸大(日本)
<NGF フライ級/5分1R>
デンジャラスダイスケ(日本)
片山和希(日本)
<NGF ストロー級/5分1R>
田中優輝(日本)
ニコ・アリザ(フィリピン)


















