この星の格闘技を追いかける

【RIZIN54】摩嶋一整が語る武田光司とフェザー級戦線「どんどん中途半端な選手はいなくなる」

【写真】This is 摩嶋スマイル!(C)SHOJIRO KAMEIKE

11日(火・祝)に東京都江東区のTOYOTA ARENA TOKYOで開催されるRIZIN54で、摩嶋一整が武田光司と対戦する。
Text by Shojiro Kameike

摩嶋にとっては2004年7月、超RIZIN3で新居すぐるをRNCで仕留めて以来2年振りの東京大会出場。同年11月にケラモフ戦で敗れたあとはストライカーの木村柊也、グラップラーのジェームズ・ギャラガーを下し、次はバリバリのレスリングベースを持つ武田と対戦することとなった。

そんな摩嶋が現在追究しているスタイルは「押さえ込んで極める」ことよりも、「立たせず削ってから極める」というもの。どんなタイプの相手でも自分の形に持ち込んでフィニッシュする。今のRIZINを見渡しても、自身の追究スタイルを実現している稀有な選手——それが摩嶋だ。

続々と強豪海外勢が参戦するRIZINフェザー級について、摩嶋は「世界レベルになってきていて、本当に強い選手しか残れなくなる。人気だけでは生き残れない」と言い切った。そのRIZINフェザー級の中で生き残るために、同じく強豪揃いの階級で生き残ってきた武田を如何に仕留めるのか。ベルトを目指して武田と戦う意義について語る。


どちらかに絞って、やる時はやる。仕事と格闘技、どちらも中途半端にやりたくない

――2024年7月以来、東京で戦うことになった摩嶋選手です。

「2年振りですね。時間が経つのは早いです(笑)」

――4月のLANDMARK福岡大会の次は「7月の広島大会に出場するのでは?」という予想もありました。

「最初は広島大会のオファーもあったんですよ。でも毎年5~6月が仕事のピークで。ずっと練習はしていますけど、仕事が忙しい時期に7月の大会に向けて減量もしていくのは難しいと思いました。どちらかに絞って、やる時はやる。仕事と格闘技、どちらも中途半端にやりたくないので」

――忙しすぎてケラモフ戦のように、試合前に血尿が出るような事態にはならないように……。

「アハハハ、そうなんですよね」

――とはいえ山口県の近隣で試合をする場合と比べて、東京で試合をするとなると移動や滞在などで時間を要します。その場合、仕事のほうは?

「仕事は有給休暇を取って、代わりの人に任せますね。ただ次の試合は盆休みの時期なので、そんなに有休を使わなくても済むかなと思っています。アハハハ」

――会社員は大変ですよね。ご家族のことで有休を使うこともあるでしょう。

「参観日に出たり、学校行事のために休んだりしますからね(笑)」

――練習のために有休を使うことはあるのですか。

「いや、ないです。子供の学校行事もあったりするし、土日でも遠くに行くことはないですね。行くとしたら岩国のレオスぐらいで」

――山口県から福岡県へ練習に行くこともないのでしょうか。

「最近は毛利道場に選手が練習に来てくれることのほうが多いですね。たとえば田中半蔵選手は仕事で山口県に来ることがあるらしくて、その時に毛利道場で一緒に練習するような感じになっています」

――確かに近隣で毛利道場ほどの設備を持ったジムも、なかなかないでしょう。摩嶋選手にとっても山口県を離れる必要がない、と。

「今のところ、そんなに困ったことはないですね。山口県内だと毛利道場があって、レオスがあって――おかげで組み技に関してはそれほど練習相手に困ることはないです。有永道場team resolveさんも軽量級の選手が多くて、レオスに集まって毛利道場と合同練習とかもやっているんですよ」

――そうなのですか。LANDMARK広島大会やTORAOの内容を考えても、中国地方でもプロ選手が続々と誕生しているように思います。摩嶋選手は広島大会にHIME選手のセコンドとして来場していましたが、現地で大会を見た感想を教えてください。

「自分が試合に出る以外でRIZINに行くのは初めてだったんですよ。チームメイトのセコンドとして行きましたけど……あまり変わりはないですね。自分が試合するほうが楽です(笑)。セコンドとして行ったら、あんなに時間が長く感じられるものなんだな、と。HIMEさんの試合はオープニングファイトだったので、あとはやることがなかったですね(苦笑)」

木村戦からシフトチェンジしてきて、考えずとも削る作業ができてきました

――アハハハ、摩嶋選手らしい感想です。その4カ月前、福岡大会ではギャラガーを肩固めで下しました。ギャラガー戦の感想もお願いします。

「福岡大会ということもあって、すごく声援も聞こえいました。そんななか一本勝ちできたので気持ち良かったです」

――寝技対決として注目されていたギャラガーとの試合、相手のグラウンド技術については?

「足関やギロチンを仕掛けてきて、簡単に固めさせてくれなかったです。試合をしながら『あぁ巧いな。絶対に自分の体勢に戻してくるな』と思っていました。でも練習通りというか、予想はしていたので何も……落ち着いて対処できましたね」

――試合前のインタビューで言っていたとおり、倒したあとは立ち上がらせない。「押さえ込む」というよりも「立ち上がらせず、殴って極める」ことがポイントでした。

「そこは体が勝手に動いてくれたので、身についてきたのかなって思います。木村戦からシフトチェンジしてきて、考えずとも削る作業ができてきました」

――削った末に最終ラウンドで極めることも想定どおりだったのでしょうか。

「いえ、やりながら相手の力量次第という感じでしたね。やっぱり寝技が巧い相手だったので、極めるには時間が掛りました」

――反対に怖い、危ないと感じた部分は?

「ギロチンが強かったです。あとはパンチ、下からの足関とか――飛び道具みたいなものは注意していましたけど、特に危ないものはなかったです。柔術家の人たちとも練習してきたので、体が勝手に動いてくれました」

自分は武田選手をテイクダウンできるかなと思っています。倒して疲れさせたい

――RIZINフェザー級はサバイバルマッチの連続です。そのなかで木村戦、ギャラガー戦に続いて武田光司選手と対戦することは、摩嶋選手にとってどのような意味を持つでしょうか。

「武田選手は前回、スクランブル参戦でビクター・コレスニックに競り勝ったので、評価も上がっていると思います。その武田選手を超えたら、またトップ層と戦える。RIZINのベルトに近づくことができるのかな、とは考えますよね」

――フェザー級には続々と新しい海外勢が参戦し、さらに王者シェイドゥラエフはAJ・マッキーと対戦することになりました。ちなみにシェイドゥラエフ×AJは、どのような展開になると予想しますか。

「両方強いので、どうなるか分からないですけど……。AJはデカいですよね。体がワンサイズ違うので、どうなるか。でもシェイドゥラエフは勢いに乗っているので、パンチを当てちゃうんじゃないかとも思っています。どうなるにしても凄いですよね。RIZINフェザー級が世界レベルになってきていて」

――世界レベルになってきているのは、摩嶋選手にとっては喜ばしいことですか。

「そうですね。注目されるし、レベルが高くなるので。だからこそ自分も、もっと頑張らなきゃいけないですけど――これからは本当に強い選手しか残れなくなると思います。どんどん中途半端な選手はいなくなる。人気だけでは生き残れない。それぐらいトップ層の幅も広がって、レベルも高くなっているので」

――「中途半端な選手」「人気だけの選手」とは?

「いやいや。誰というのは、ないですから(苦笑)」

――アハハハ。

「僕自身も、まだまだ証明できていないですからね。トップ層に勝っていくためには、もっともっと磨いていかないと」

――2024年11月にケラモフ戦で敗れたあと、ストライカーの木村選手、グラップラーのギャラガーに続き、次はバリバリのレスリングベースである武田選手が相手です。

「楽しみですよ。相手のタイプが違っても組みでねじ伏せてきたので。次はレスリングが強い相手に、自分の組みがどれだけ通用するかは楽しみです」

――ここまで相手のタイプが異なってくると、それだけ練習内容や対策も変わりますか。

「そんなに変わらないですね。練習している人たちは皆タイプが違っていて、その相手に自分の技術をぶつけていく、自分の形に持っていけるように練習しています。レスリングタイプでいえば、レオスには海兵隊のゴリゴリのレスラーがいますからね。100キロ以上の選手と組んでみたり、そんなに怖い部分はないです」

――ギャラガーは自ら下になることが多い選手でした。対して武田選手とは、グラウンドになる前にテイクダウン勝負があります。

「テイクダウンについても、武田選手と新居すぐる選手の試合(2024年大晦日、武田がテクニカル判定勝ち)はお互いにテイクダウンできない展開でしたよね。そういう試合を視ていると、自分はテイクダウンできるかなと思っています。倒して疲れさせたいです」

――ここで武田選手に勝ち、次はタイトルマッチをやらせてほしいという気持ちはありますか。

「タイトルマッチに進むにはトップ層を倒し切っていないと思います。まだまだ途中であって、ちょっとずつステップアップしないと。まず武田選手に勝つこと、さらに勝ち方次第で今後も見えてくる。自分が試合でやることは決まっているので、武田選手をテイクダウンしてチョークアウトします」

■視聴方法(予定)
8月11日(火・祝)
午後1時~ ABEMA、U-NEXT、RIZIN LIVE、RIZIN100CLUB、スカパー!

■RIZIN54対戦カード

<フェザー級/5分3R>
クレベル・コイケ(ブラジル)
秋元強真(日本)

<バンタム級/5分3R>
佐藤将光(日本)
パッチー・ミックス(米国)

<フライ級/5分3R>
伊藤裕樹(日本)
アリベク・ガジャマトフ(ロシア)

<ジャパンGP2026ヘビー級T準決勝/5分3R>
上田幹雄(日本)
エドポロキング(日本)

<ジャパンGP2026ヘビー級T準決勝/5分3R>
スダリオ剛(日本)
酒井リョウ(日本)

<バンタム級/5分3R>
摩嶋一整(日本)
武田光司(日本)

<バンタム級/5分3R>
後藤丈治(日本)
アジズベク・テミロフ(ウズベキスタン)

<フライ級/5分3R>
平本丈(日本)
ジョリー(日本)

<69キロ契約/5分3R>
直樹(日本)
細川一颯(日本)

<フェザー級/5分3R>
水野新太(日本)
リー・カイウェン(中国)

PR
PR

関連記事

Movie