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【Top FC15】またも急所蹴りでノーコンテスト。5R途中まで優勢だった佐藤、この結末は……

<Top FCライト級王座決定戦/5分5R>
ホン・ソンチャン(韓国)
NC 5R
佐藤豪則(日本)

左ミドルを入れシングルレッグに出た佐藤。崩しを喰わなかったホン・ソンチャンが離れる。逆にホン・ソンチャンが佐藤をケージに押し込む。佐藤は首投げ気味に崩して、トップを取るとホン・ソンチャンが右腕を差してくるところで背中に乗って、十字を狙う。前方に佐藤を振り落したホン・ソンチャンが左のパウンド、右のエルボーを軽めに落とす。勢いのある左のパンチを入れ、十字をかわしたホン・ソンチャンに対し、佐藤は立ち上がってキムラから後方に倒れる。バックに回るホン・ソンチャンにキムラロックを続ける佐藤だが、足が抜けておりトップを許す。

サイドを取ったホン・ソンチャンはバックコントロールも佐藤はキムラロック。ハイクロッチに取ったホン・ソンチャンに対し、後方回転から十字狙い。ホン・ソンチャンも対処して立ち上がると、ここでブレイクが命じられる。組んできたホン・ソンチャンを再び首投げで崩した佐藤がトップを奪取したところで、初回が終わった。

2R、ホン・ソンチャンが右ミドルを蹴る。佐藤も近距離でワンツーを見せ、ローに右フックを合わせようとする。ホン・ソンチャンが右ボディ、佐藤は右から左のワンツーを返す。ホン・ソンチャンの右を被弾した佐藤は前に出て右フック。ホン・ソンチャンがボディ、アッパーを打つ。佐藤も左を3発当てて、間合いを取り直す。さら左ストレートを当てる佐藤に対し、ホン・ソンチャンが大きな振りの右フックを空振りする。

佐藤の左の打ち終わりに右をヒットさせたホン・ソンチャン。佐藤は左ミドル、右ローもアイポークがあったとしゃがみ込む。左を伸ばした際に、ホン・ソンチャンが軽く握っていた拳が目に入ったようだ。再開後、距離が縮まった両者、打撃戦のなかで佐藤が組んでバックに回り、後方からフックを振るう。佐藤のワンツーフックにホン・ソンチャンも右フックを返し、右アッパー。佐藤も右フックを打ち返した。

アームロックを軸とした組み技の展開から一転、2Rは打撃戦のみ──試合は折り返しの3Rに。佐藤は左を当てると、ホン・ソンチャンの左ジャブに右フックを当てる。左の前蹴り、右ローと蹴り技も織り交ぜる佐藤。ホン・ソンチャンが組んでケージに押し込むも、すぐにブレイクが掛かる。頭がぶつかるような両者の踏み込みから、ホン・ソンチャンが右をヒット。佐藤はローに左を合わせて前に出ると左フック。ホン・ソンチャンが組んで佐藤は頭の後ろに手を回し、ウィザードへ移行する。10秒後にはレフェリーがブレイクを命じた。佐藤は左ハイ、ブロックしたホン・ソンチャンに左を伸ばす。さらに右ジャブから左ストレートと手数で負けない佐藤が左ミドルを蹴ったところでラウンド終了となった。

4R、右ジャブから左フックを当てた佐藤。手数、精度は五分以上、ダメージを喰わないでいたい佐藤にホン・ソンチャンがボディを打ちこむ。佐藤は左ミドル、左ハイ。組んできたホン・ソンチャンの腹にボディを突き上げる。ブレイク後、右を当てた佐藤にホン・ソンチャンが右ミドルを入れる。続いて右ローを蹴ったホン・ソンチャン、佐藤はボディを受けて前蹴りを返す。スーパーマンパンチから右ローを蹴った佐藤が左ストレートを継続的に当てていく。前に出るのは佐藤、ホン・ソンチャンが左を被弾しオーバーフックを狙うも届かない。ホン・ソンチャンの右が当たっても、佐藤は下がらないで左を当て右ジャブ、左ストレートを打ち込んでいく。ここでラウンドが終わり、この回は佐藤が取ったか。

裁定基準は不明だが、普通に考えて2Rと4Rは佐藤。初回は佐藤のキムラの仕掛け&テイクダウンと、ホン・ソンチャンのトップどちらが支持されているか。3Rもほぼ互角だけに、本来は劣勢のホン・ソンチャンが最終回、まずは動きを見せて距離を詰める。

ワンツーで前に出たホン・ソンチャンが、ボディストレート。佐藤の左に右を合わせる。佐藤も左ストレートを当てる。ならばとホン・ソンチャンが右を返す。佐藤は左ミドルから左ストレート。ホン・ソンチャンは右フックも、距離があっていない。ここで首相撲からヒザを入れ、離れ際に右フックを佐藤が打ち込む。

残り2分30秒、佐藤はワンツー。ホン・ソンチャンがローとアッパーを返す。と、ここでホン・ソンチャンの右ローが佐藤の股間を直撃し、キャンバスに倒れ込む。股間を真下から蹴り上げた形のローに、佐藤は苦痛の表情を浮かべる。昨年9月の一戦でもローキックが急所に入りノーコンテストになっており、悪夢再び、だ。

背中に氷が当てられ、ファールカップが緩められた佐藤。5分以上試合は中断され、結果ノーコンテストに。アクシデントとしても、それまでの裁定をとれば──佐藤の勝利は濃厚だっただけに……、レギュレーションの変更を求めたい結末だ。


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