【Bellator】ゲガールよ、お前もか……。ゲガール・ムサシがUFC離脱→ベラトールと契約
【写真】まさかのベラトールとの契約となったゲガール・ムサシ (C)MMAPLANET
10日(月・現地時間)、Bellatorがゲガール・ムサシと複数ファイト専属契約を結んだことを発表した。
「スコット・コーカーとは長い付き合いだ。ベラトールのミドル級王座を狙う」とリリースにコメントを寄せているムサシは、先のUFC213で勝利したチアゴ・マヘタが、対戦をアピールしていたほどだから、この移籍劇は意外なものだった。
なんせムサシは現在5連勝中で、4月に行われた近々の試合では元UFC世界ミドル級王者クリス・ワイドマンをTKOで下している。それ以前もヴィトー・ベウフォートに圧勝するなど、正規王者マイケル・ビスピン、暫定王者ロバート・ウィティカーが君臨するミドル級戦線で今も5位にランクされている。
一方でUFCミドル級はビスピン×GSPが一度は発表され、現状の実力や実績を無視されたという空気が、待たされる派だったジャカレ・ソウザやムサシに流れたのも事実。さらにいえばムサシの言葉にあるように彼は2009年から2013年にStrikeforceがUFCに買収されるまで、コーカーが率いるストライクフォースを中心に戦いライトヘビー級世界王者にも輝いている。
一昨年の日本大会出場のためのPRで来日しながら、取材中にもUFCの広報を前にしてUFC批判を繰り返したこともあった。その時に発した「UFCがよりプロフェッショナル? いや、よりビジネスなんだ」という言葉からも、コーカー派だったことが伺える。
そんなムサシとの契約についてコーカーは「成長一途のベラトール・ファミリーに迎えいれることにワクワクしている。彼はMMA界において最高のウェルラウンダーの一人。そして、複数の階級で戦うことができる。ファンや我々がエキサイトできる試合がいくらでもある。ゲガールがSpikeですぐにでも戦うことを期待しているよ」と語っている。
コーカーの言う通り、勢力拡大の一途をたどるベラトール。対UFCという見方でいえば興味の引かれる契約をしていた裏で『王座を目指せるファイターはUFCを離れない』という見方もなされていた。その一線を破ったムサシの移籍劇、これはUFCに対してゲリラ戦を仕掛けてきたベラトールが真っ向勝負に切り替えた転換点になるかもしれない。