【Pancrase286】王者初戦で一本勝ち、久米鷹介 ─02─「徳留選手の勝ち方自体に驚くことはなかった」
【写真】しつこいようだが──横浜と言えば崎陽軒。そして、話を聞いたIKEAで「うわぁ、米国みたいですね」と感嘆の声を上げた久米だった (C)MMAPLANET
23日に行われたPancrase286で、マティヤ・ブラジセビッチをRNCで下しKOPライト級王者としての初戦を一本勝ちした久米鷹介インタビュー後編。
王座獲得以来、7カ月振りの実戦で勝利したチャンピオン久米は、前チャンピオン徳留一樹の秒殺勝利に何を感じていたのか。
<久米鷹介インタビューPart.01はコチラから>
──思わずそう口にしてしまう、徳留選手の復活劇でしたか。
「もちろん試合前に関しては、自分のことに集中していましたけど、すぐに大きな歓声が上がったのも聞こえてきていました。その瞬間だけは、『もしかしてアキラ選手が一気に距離を詰めて、近距離でパンチを当てたかも』という風に気にはなりました。でも、勝者コールが聞こえてからは自分の試合に向けて、すぐに切り替えることはできました。
試合映像時代はあとから見ましたけど……あれだけ打たれ強そうなアキラ選手を一発でしたからね(苦笑)。ただし徳留選手が一番得意な距離で打ち抜いているので、アレが当たると倒れてしまいます。これまでも、あの距離のパンチで勝ってきているので。なので勝ち方自体に驚くことはなかったです」
──前回の試合では正直なところ戦前は不利な予想が多く、そこを覆しました。試合内容的にも文句なしに。それでもあの徳留選手の秒殺勝利を目の当たりにした人は、『やっぱり徳留の方が強いんじゃね』という風に思う面も出てくるかと思います。
「あの衝撃的なKO勝ちですからね(苦笑)。まぁ……強いですよ、やっぱり」
──即、久米選手と戦いたいというアピールがありました。
「ハイ。ただ、パンクラス側からは何かを要請されたということはありません」
──久米選手自身は元UFCファイターと戦いたいという発言もありましたが。
「今回の試合でも、当初はそういう話もいただいていたのですが、なかなか纏まらなかったので、UFCで戦っていた外国人選手と戦ってみたいという気持ちはやはりあります」
──試合が終わったばかりですが、今後はどのようにステップアップを図りたいと考えていますか。
「特には……考えていないです。やはりUFCを目指しているので、与えられた試合を勝ち続けるということですね。自分ができることは、そこだけで。それ以外の要因について考えてもしょうがないですから。力をつけて、勝つしかないです。もう自分の動きを上げることしか、考えていないです。自分を創り上げて、自分の動きを試合で出し切る──そういうメンタルも創れるようにしていきます。そんな試みをしていると、実戦でも自然に動けるということは、今回の試合でも実感できました」
──そのようななか、ロードFCのライト級トーナメントの予選が終了しました。オファーもあり、出場を考えたこともあったであろう久米選手からして、勝てば次がある──その先に1億円があるというトーナメントについて、今はどのような想いでいますか。
「もう自分はパンクラスに出て、勝ち続けてUFCを目指すと結論を出したので、そこは何も思うことはないです。自分が求めていたモノを求め続けるという選択をしたので、ナム・ウィチョルが負けちゃったなぁとかぐらいです。人にはそれぞれ価値観があって、僕自身は今挑戦できるモノに挑戦していますから、そこで結果を出すだけですね。自分ができることに取り組んでいくだけです。年齢のことも、外的要因に関しても僕に何かできることではないので」