【Shooto】環太平洋バンタム級選手権 王者・石橋佳大×挑戦者・佐藤将光=勝負を分ける、接近戦!!
【写真】現代MMAらしくない印象の強い2人だが、そのスタイルを支えているのは紛れもない現代MMAの働き蟻的な地道な要素だ (C)SUSUMU NAGAO/SUSTAIN
24日(金)に東京都文京区の後楽園ホールで開催される「プロフェッショナル修斗公式戦」。メインイベントには環太平洋バンタム級選手権試合としてチャンピオン石橋佳大vsチャレンジャー佐藤将光戦が組まれている。
昨年11月に岡田遼に一本勝ちして環太平洋バンタム級王座を獲得した石橋。タイトル初戴冠となった岡田戦、そして7月の安藤達也戦でも劇的な一本勝ちを収めており、修斗公式の年間表彰ではMVP&ベストバウト賞も獲得した。(ベストバウトは1位=石橋×岡田、2位=石橋×安藤)いまや“激闘男”として名実ともに修斗を代表する王者になったといっても過言ではない。
対する佐藤は1月の挑戦者決定戦=祖根寿麻戦で祖根の眉間をヒジ打ちで切り裂いて試合続行不能に追い込み、王者への挑戦権を勝ち取った。2014年10月のVTJ初参戦以降、修斗公式戦とVTJを合わせた戦績は7勝1敗。敗れた試合も前王者・竹中大地戦のみで、環太平洋バンタム級において最強の挑戦者だ。
石橋のスタイルは“激闘男”の異名通り、スタンド&グラウンドで積極的にアタックし、動き続けていくものだ。柔術ベースでサブミッションによる一本勝ちなどフィニッシュ力が目立つが、シングル&ダブルのレスリング的なテイクダウンだけでなく、そこから足をかける、または足を払うなど倒す技術のバリエーションは豊富。ケージレスリングやスクランブルにも強い。
またテイクダウンやクリンチワークを織り交ぜて繰り出すパンチのヒット数も多く“激闘男”の印象の陰に隠れがちだが、いわゆる現代MMA的な強さも十分に併せ持っている。
一方の佐藤は修斗参戦までは、決して目立つ実績やファイトスタイルを持つファイターではなかったが、修斗でキャリアを積んでいく中でステップとフェイントを生かした間合いのコントロール、そしてゲームメイク能力を向上させた。
また本来は土屋大喜をKOし、安藤達也をダウンさせた右やダイキ・ライトイヤー戦でKOにつながったボディブローなど相手を仕留める打撃も武器にしており、フィニッシュできる打撃とゲームメイクの上手さが徐々にミックスされるようになった。
祖根との挑戦者決定戦はまさにそれらが発揮された試合で、小刻みなステップから繰り出す様々な打撃で祖根を翻弄。テイクダウンにもしっかりと対応し、ケージ際のクリンチワークの中でのヒジ打ちで祖根の顔面を2カ所も切り裂いた。
石橋が積極的に動く&アプローチを続けることでMMAファイターとしての強さを発揮するなら、佐藤は距離・間合いのコントロールでゲームメイクすることでMMAファイターとしての強さを磨いてきた。コンタクトすることで強さを発揮する石橋に対し、コンタクトしないで強さを発揮する佐藤という図式も見えてくる。
まさに正反対のファイトスタイルで、どちらが自分の型にはめられるかがポイントとなってくる──この両者の一戦。その上で注目したいのが接近戦だ。佐藤の間合いを石橋が強引に詰めていけば、自ずと首相撲を含めたクリンチワークやケージ際での攻防になる。
そうなった時の石橋のテイクダウンのアプローチと近距離の打撃、佐藤のテイクダウンディフェンスと近距離の打撃の勝負となる。ここで石橋がテイクダウンを奪えるようなら石橋のペースとなり、もう一度、距離をリセットできれば時間の経過とともに佐藤のゲームになっていくだろう。
全く異なるタイプの両者だからこそ、フィニッシュにつながる攻防ではなく、ペース&主導権争いのキーになる接近戦の攻防に注目したい。
■ プロ修斗 対戦カード
<環太平洋バンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 石橋佳大(日本)
[挑戦者] 佐藤将光(日本)
<フライ級/5分3R>
覇彌斗(日本)
田丸匠(日本)
<バンタム級/5分3R>
小蒼卓也(日本)
魚井フルスイング(日本)
<フライ級/5分3R>
清水清隆(日本)
大里洋志(日本)
<フライ級/5分3R>
井上学(日本)
梶川卓(日本)
<インフィニティリーグ2017フェザー級/5分2R>
内藤太尊(日本)
三上譲治(日本)
<ウェルター級/5分2R>
田口泰地(日本)
上野勇貴(日本)
<2017年新人王決定T1回戦バンタム級/5分2R>
伊藤聖剛(日本)
よしずみ(日本)
<2017年新人王決定T1回戦ライト級/5分2R>
Ju-sei Aquila(日本)
森修(日本)
<キッズ修斗52キロ契約/3分1R>
大塚歩空(日本)
高澤浩和(日本)