【RFC38】XX終了後に4月15日、キム・ミンウとバンタム級王座を賭けて戦うキム・スーチョルをキャッチ
【写真】自身が表情に表れるようになったキム・スーチョル。彼もついに自身より、若いMMA世代の選手と戦うようになった (C)KAORI SUGAWARA
4月15日(土・現地時間)、韓国ソウルのチャンチュン体育館で開催されるROAD FC38で、キム・ミンウとロードFCバンタム級王座決定戦を戦うキム・スーチョル。
チーム・フォースの一員として、11日のROAD FC37=XXの会場設営や大会進行を手伝っていた彼を大会終了後にキャッチ。来るべきタイトル戦に向けて、現在の体調や心境を尋ねた。
──XXの印象を教えてください。
「仕事をしながら見ていたのですが、女子選手達が試合のために本当に熱心に練習してきたことが感じられました。
女子選手の試合は韓国では本当に珍しいので、XXは色々な人たちが興味を持つきっかけになると思います。そして選手たちが激しい試合をしたら、もっとたくさんの人たちに見てもらえるようになると思います」
──スーチョル選手は4月の大会でロードFCバンタム級王座決定戦でキム・ミンウ選手と試合をすることが決まっています。
「対戦が決まってから、重要な試合だと思っているので食事の時も、寝る時も、どんな時もタイトルマッチのことを考えています」
──ベルトへの想いは?
「ONEのチャンピオンになった時は、仕事をしているという気持ちが強かったです。でも今は仕事ではなく、格闘技が大好きで熱心に心を入れて向き合っています。
ONEで戦っていた頃は、その先に何があるのか見えず将来への希望もなく、ただひたすら試合をするだけで真っ暗闇の中にいるようでした。
それがロードFCで試合をするようになってからは、会場にジョン・ムンホン代表も練習仲間もいます。今でも、MMAを戦うことは仕事であるのですが、未来が見えるようになりました」
──見える未来とは?
「ロードFCのジョン代表はみんなで豊かに生活するということを目標に掲げています。僕が小さい頃に描いていた夢は自分でも信じられませんが、全て現実になっています。これからの目標は同じチームの仲間たちとロードFCで試合をして、共に豊かな暮らしをすることです」
──その未来を実現させるためのタイトル戦は、本来は12月に行われる予定でした。
「試合の時期が変わったことは全然影響ありません。昨日もXXのケージ設営の仕事をしましたし、今日も撤去作業を行います。それに今朝は山に行って運動しました。仕事をしながら練習をするのは普通のことなので、時期は問題にはなりません」
──山に行って運動というのは?
「ジョン代表から近くの山にランニングコースや運動施設があると聞き、チームのみんなと一緒に行って体を動かし、戻ってからはジムでスパーリングをしました」
──ではキム・ミンウ選手の印象を教えてください。
「打撃の威力があり、油断できない選手だと思います。ミンウ選手の目からは熱心に練習をして試合で必ず勝つ、そういう強い気持ちが伝わってきます。それだけ必死にタイトルマッチに向けて準備をしていますから、僕も熱心に練習をしてその気持ちに真剣に応えなければなりません」
ただし、タイトルマッチだからといって必要以上に特別な気持ちになることはないです。ただ、普通の試合の時よりも力を入れています。練習メニューも今日はこれ一つだけ、明日はこれ一つだけというのではなく、いつも通りの同じ練習メニュー、いつもと同じ食事を摂ることを心がけています。それがチームの決まりです。
体重も普段からバンタム級のウェイトの5キロ増ぐらいでキープしているので、減量も問題ないです。もちろん体重を保ち続けるのは簡単ではないですし、大変な時もあります。でも、僕が格闘技を仕事にする上では当然のことだと思っています。そう考えるようにしてからは自然とその生活にも慣れました」
──ここから試合までの1カ月はどのように過ごしますか。
「まずは体力づくりです。以前は筋力強化のためのトレーニングをしていましたが、今は速くて強い瞬発力のある筋力強化のためのトレーニングをしています。それとまだ、現状では試合を想定した体力ではないので、これからそこを高めていきます。
スパーリングでも体をあげていき、頭と気持ちも切り替えて調整しています。
普段の練習では、自分の体力の50パーセントぐらいを使っているのですが、試合の時は100パーセント使わないと勝てません。それを練習の中で60、70、80パーセントと強度を高め、試合までに力を100パーセント出し切れるようにします。上手くいくか、できないかはまだ分からないですけど」
──タイトル戦、どのような試合にしたいと思っていますか。
「キム・ミンウ選手は強いです。簡単に勝つことができない、そんな対戦相手が自分にどうすれば勝てるのか。攻略方法が見つけられないほどに強い選手だということを見せたいです」
──では改めて意気込みのほどをお願いします。
「ロードFC XXの試合では対戦相手と距離を取っていて、戦う気持ちもはっきり見えないような試合もありました。僕が試合をする時は距離を取ったり対戦相手から逃げたりするようなことは絶対にしません。試合中に何が起こるか予測出来ないほど激しい戦いをお客さんたちに見せたいです」