【RFC38】1億円T国際予選でBAMMAライト級の頂点にたった仏人ベルナウイとキ・ウォンビンが対戦
【写真】国内MMA隆盛の陰で陥った組み軽視の風潮のなかで、勝利に徹する海外勢を相手に若き猛者キ・ウォンビンの選択は (C) MMAPLANET
15日(水・現地時間)にROAD FCより4月15日(土・同)に韓国ソウルのチャンチュン体育館で開催されるROAD FC38におけるライト級100万ドル・トーナメント国際予選Bグループの一戦として、マンスール・ベルナウイ×キ・ウォンビン戦が組まれることが発表された。
第二次トーナメント参戦枠が争われる同大会は既にブルーノ・ミランダ×ムングオスズ・ナンディンエルデン、ナム・ウィチョル×マイク・ブロンゾウリス戦が決まっている。そして、3つ目の枠を争うのはフランスのベルナウイと第一次予選の補欠戦で勝利しているキ・ウォンビンとなった。
MMAが認められていない母国フランスではパウンド禁止の100%ファイトでキャリアを積み、ロシアのM-1、英国ではBAMMA、そしてKSW=ポーランドで戦ってきたベルナウイはキャリア13勝4敗でBAMMAではライト級王者にもなっている24歳のファイターだ。
ダーティボクシングでKO勝ちしたこともあり、打ち合い上等ながらケージレスリング&スクランブルゲームにも長けている。つまりキ・ウォンビンと同タイプということができる。キャリア8勝3敗のキ・ウォンビは再び往年の打撃偏重が目立ってきた韓国MMA界にあって、実はしっかりとスクランブルゲームに対応できることを──敗れたしたものの昨年11月のGladiator002における岸本泰昭戦で証明している。
ただし、母国のケージで見せる試合は足を止めての打ち合い、だ。韓国の若手選手はそのような試合をしなければチャンスが貰えないという現実と向き合っている。ただし、あまりにもその傾向が強いと、テイクダウン・ゲームに対応できない──かつての韓国人ファイターに近い形で──ケージ際で倒れなかったパク・デソン以外のロード世代のファイターは第一次予選で敗れた。
韓国MMAファイターが躍進した背景には、倒されないで殴る。倒されても起きる技術を持つことで、闘争本能まるだしの打撃戦で打ち勝つことができたからだ。それがロードFC世代といえるファイターは、このMMAの軸が疎かになっている。
国内同士の対戦なら勝っても負けても打ち合えば良いだろう。ただし、プロモーションの空気など読む必要がなく、勝利に徹する海外勢と戦う場合は別だ。そのような状況のなかで、キ・ウォンビがどちらのスタイルを見せるのか。彼もまた、ベルナウイと同様にダーディボクシングでKOできるレスラーパンチャーの資質をもっているだけに、その選択肢が注目される一番だ。