【JBJJF】全日本マスターに韓国から参加したイ・サンヒョンに訊く、日本と韓国の柔術の違い
【写真】右から2人目がイ・サンヒョン(C)TSUBASA ITO
2月25&26日の2日間にわたり、東京都墨田区の墨田区総合体育館で開催されたJBJJF主催第11回全日本マスター柔術選手権。黒・茶・紫帯の試合が行われた大会初日には、韓国から6名の選手が参戦した。選手を代表して、マスター1黒帯フェザー級を制したイ・サンヒョンに、JBJJFの浜島邦明理事長!!が話を訊いた。
Text by Tsubasa Ito
――今回、全日本マスターに出場することになった経緯を教えてください。
「日本の試合、黒帯の試合を経験したかったからです。それに、自分が日本の試合に出て勉強することで、道場の会員さんたちにどんなトレーニングをしたらいいのか、どんな技がいいのかなど、実戦で使える技術のアドバイスができると思いました」
――日本は近いので、比較的出場しやすいですか。
「近いのもありますし、日本は大会が多く試合をする機会がたくさんありますからね」
――日本の中でもいろいろな大会がありますが、全日本マスターを選んだ理由は?
「一番近い大会だったからです。1月にはトレーニングも兼ねて柔道の試合にも出て、全日本マスターのために練習してきました」
――クロストレーニングですね。ところで、どこで今大会の情報を知ったのですか。
「JBJJFのウェブサイトです」
――サイトはよくチェックしているのでしょうか。
「いつもチェックしています。出たい大会はたくさんありますが、自分の道場があるのでスケジュール的になかなか難しい部分もありますね」
――韓国の黒帯の中では相当、試合に出ていますよね。
「自分もたくさん出ていますけど、チェ・ワンキなど他の選手もたくさん出ているので、自分が特別というわけではないですね」
――イ・サンヒョン選手はKBJJAの役員でもありますが、選手と役員、両方の視点から日本の印象を教えてください。
「一番はスムーズな運営です。そういった良い部分を持ち帰り、イ・ジョンウ代表たちと韓国の大会に反映しています。日本の選手に関しては、みなさん秩序を守ってくれますし、選手がたくさん参加するので対戦相手に困らないことも素晴らしいです」
――では柔術家として今後の試合スケジュールを教えてください。
「フィリピン、ムンジアル、アジア選手権ですね。韓国で柔道の試合にも出ます。トレーニングの一環です」
――ジャパニーズ・ナショナルはいかがですか。ポイントが掛かった大会です。
「出たかったのですが、5月にフィリピンの大会があるので難しいと思います。でも、韓国からは結構な数の選手が出ると思いますよ」
――今大会に出場してみて、どのような点に韓国と日本の違いを感じましたか。「日本は韓国に比べて歴史がある分、経験値がすごいですね。反応も早いです。韓国は日本に比べてパワーで押し込む印象です」
――なるほど、では今後の目標を。
「試合に勝つことはもちろんですが、自分の弟子とたくさん試合に出ていきたいです」
――ぜひこれからも日本と韓国が競い合って、交流を続けていければと思います。今後ともよろしくお願いします。
「私も同じ気持ちですし、柔術の発展に貢献していきたいと思います」