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【UFC】GSPが現役復帰、即マイケル・ビスピンへの王座挑戦の波紋……

GSP【写真】GSPの復帰は嬉しい限り、しかしいきなりの王座挑戦となると──オクタゴンの日常を否定することになりかねない (C)MMAPLANET

1日(水・現地時間)、UFCよりジョルジュ・サンピエールが今年の中盤に現役復帰を果たし、UFC世界ミドル級王者マイケル・ビスピンに挑戦することを正式発表した。


1981年5月生まれ、今年で36歳を迎えるGSPは2006年11月にマット・ヒューズを破り世界ウェルター級王座を獲得。初防衛戦でマット・セラに敗れるも、2007年12月に再びヒューズを下し暫定王者に。2008年4月に地元モントリオールでセラに雪辱を果たして、王座統一を果たした。

その後はヒザの負傷による長期欠場を経験しつつも、2013年11月にジョニー・ヘンドリックスを破るまで9度の王座防衛に成功しMMA界の頂点に君臨し続けた。そしてヘンドリックス戦の翌月にタイトル返上と休養を発表しており、3年半振りの復帰戦がミドル級での王座挑戦となる……。

ミドル級はビスピン政権下、ヨエル・ロメロ、ジャカレ・ソウザ、ゲガール・ムサシ、ルーク・ロックホールドらが熾烈なタイトルコンテンダー争いをしている。そのさなかでのGSPの復帰即、王座挑戦は早くも論争の的となっている。

このような──賛否両論あるビッグネームの復帰即世界王座挑戦は、30年以上も前から見られた──ボクシング界の慣例を受け継いでいるともみられる。例えばシュガー・レイ・レナードはコンスタントに試合出場&防衛戦を続けたのは1982年までで、それ以降は引退→復活=上の階級の王座挑戦→引退→復活&王座挑戦を繰り返し、最終的にリングに上がったのは1997年だった。

最後の挑戦までのブランク=6年1カ月はともかくとして、それ以前も2年11カ月の引退期間を経て、ウェルター級からミドル級に増量しWBC世界ミドル級に挑戦。王者マービン・ハグラーとの死闘は今も世紀の一戦として語り継がれている。

UFCはスポーツビジネスをボクシングに倣い、エンターテイメントビジネスはWWEを踏襲してきた。いってみれば今回のGSPの復帰&王座挑戦はアメリカン・コンバットスポーツの王道を往くという見方もできる。

ただし、MMA──そしてUFCは元々イベント全体をファンの視聴対象としており、メイン偏重のボクシング的な興行スタイルと一線を画してきた。よってタイトルを持たないファイターの実力、タレント性がファンに浸透している。このなかでGSPがジャカレにも、ロメロにも、ムサシやロックホールド──いってみれば、ロバート・ウィティカーやサム・アルヴィーと戦うことなく、タイトル挑戦権が与えられるのは見ている方にも違和感を与えるのも事実。

この現象がオーナーシップが代わったことで顕著になったのか、あるいはUFCが元から抱いていたプラン──正常進化の表われなのか。当然、スポーツとしてこんなアンフェアなことはない。納得できない──というファンの声が米国で、どれだけ挙がるのかも気になるところだ。

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