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【RFA12】オルテガ、トップより極め。my way貫きベルト奪取

<RFAフェザー級王座決定戦/5分5R>
ブライアン・オルテガ(米国)
Def.2-1:49-46, 49—46, 46-49
キオニ・コク(米国)

グレイシートレインで入場したオルテガ、控えるはヘナー・グレイシー。サウスポーのコクが左を伸ばす。左に回ってかわしたオルテガは、続くコクのパンチに組みついてエルボー。距離を取り直したオルテガは、ケージ際でワンツーを被弾すると、首相撲からヒザを突き上げる。左を伸ばすコク、オルテガも右フックを返すが、逆に右を被弾する。組まれて即、引き込んだオルテガは、クローズドガードへ。体を起こしたコクに後方回転から足を狙いつつ、オルテガは立ち上がる。サウスポーにスイッチしたオルテガはすぐにオーソに戻すと、ワンツーで右をヒットさせる。

下りながら左をヒットさせるオルテガだが、ボクシングではコクが優位か。飛びヒザは距離が合わなかったオルテガは、下がりながら前蹴りを見せるもコクは構わず前に出てパンチを振るう。組んだオルテガにギロチンを見せたコクは、自ら技を解いて距離を取る。鼻血を流すコクに対し、右ボディを放ったオルテガが打撃で攻勢に出ていく。飛びつき三角は失敗したオルテガだが、直後に草刈から立ち上がると初回が終了となった。

2R、パンチから組んだコクが右腕を差して細かいパンチを見せる。オルテガもヒザを返し、ジャンピングガードから三角へ。これは滑ってガードを強いられたオルテガは、ガードから蹴り上げを見せる。寝技に付き合わないコク、スタンドに戻ったオルテガに左を打ちこむ。と、オルテガのワンツーを受けて下がったコクに対し、思いきり左フックをヒットさせる。ギロチンを抜かれてコクが立ち上がると、オルテガが逆にギロチンから引き込んで三角へ。

コクは担いで上四方を取りかけ、ケージを蹴ってワキを締めるオルテガに細かいパンチを落す。オルテガはガードに戻すと足関節を狙い、腰を取ってバックへ。コクが腰に乗せて投げを打つ。オルテガはガードから再びヒザ十字へ。足を畳んだコクが、パンチを連打で落す。回転してガードを取ったオルテガに引き続き左エルボーをコクが落とし2R終了、このラウンドはコクのモノとなったか。

3R、ワンツーで前に出るコク。オルテガはシングルレッグからバックへ。コクは胸を合わせるも、オルテガはアンクルピックで尻餅をつかせる。バックを譲って立ち上がったコクを、そのままグラウンドに引き入れたオルテガがバックマウントへ。コクの右腕の上から足を組もうとするオルテガだが、ここはコクがしっかりと対処する。四の字フックに切り替えたオルテガはバックマウントでキープ。

残り2分を切り、腕の上から足をフックしたオルテガがRNCへ。腕を抜いたコクは懸命にディフェンスを続けると、ついに胸を合せてトップを取り返す、クローズドガードのオルテガは腰を切って腕狙いから、立ち上がったコクにアップキック。足を捌いて鉄槌を狙うコクは、腕にスタンプを見舞う。オモプラッタから足関節を狙うオルテガ、コクはパウンドを顔面に落としタイムアップに。

4R、コクは左ミドルから距離を詰めてケージにオルテガを押し込む。引き込んだオルテガは三角絞めへ。かなりタイトに入り、右腕も伸ばすオルテガ。一瞬、タップの仕種を見せたコクだが、体を起こし懸命に耐える。足をすくったオルテガは、ついに正対して三角を続ける。しかし、残り2分30秒となり自ら三角を解いて、クローズドガードへ。自然とトップを取ったコクが細かいパンチを落す。

再びトライアングルを狙ったオルテガに対し、コクは起き上がるが、オルテガは三角からスイープに移行しトップへ。ギロチンからマウントを取ったオルテガは、極めに拘り下になってラウンド終了まで絞め続けた。

最終回、距離を詰めたコクがエルボーを見せる。オルテガのシングルレッグにギロチンを合わせたコクが、そのままスイープでトップへ。ハーフからアンクルを狙い、トップを取り返したオルテガに対し、コクは下からエルボーを見せる。ケージを背にして立ち上がろうとするコクは、ギロチンへ。ダックアンダーからバックに回ったオルテガが、尻餅をつきながらテイクダウン。背中をつけるたびにギロチンで、攻めの姿勢を見せるコクも試合巧者だ。

残り1分、ラバーガードのコクにパンチを入れるオルテガが腰をコントロール。コクはまたも首を取りにいくが、これは極まる態勢ではない。残り20秒を切ってオルテガはマウント、さらに三角を狙うも、コクが外して立ち上がる。と、ここで25分の激闘が終了。1Rは微妙、2Rはコク、3Rと4Rはオルテガ。5Rはオルテガのように見えるが、掛け逃げ的ギロチンをジャッジが攻勢と取るか。果たして――ジャッジは49-46、46-49、49-46のスプリットでオルテガに凱歌が挙がった。「ヒーロンとヘナー、彼ら兄弟のチョークがいつも怖かった。僕がUFCでやれるか、相応しいと思うなら電話をくれ。準備は出来ている」と新RFAフェザー級チャンピオンは語った。

現代MMA的方法論でいえば、レスリング力に不足しているオルテガ。そして、ポジションを取りながらも極めに拘る姿勢は、MMAファイターのソレでなく、MMAを戦うグレイシー柔術家そのもの。このスタイルのままでは、フィジカル全盛&3R戦のUFCで即・通用するのは難しいだろう――。が、極めを狙うために背中をつけることをいとわないオルテガのファイトは、戦いの本質という部分で、胸に残るスタイルであることは間違いない。

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