【TUF24】TUFウィナー=エリオットを迎えうつ、世界フライ級王者デメトリウス・ジョンソンに穴無し
【写真】試合後はこのような表情をDJが浮かべる姿しか思い浮かべることができない、世界フライ級選手権試合だ(C)MMAPLANET
3日(土・現地時間)、ネバダ州ラスベガスのパームス・カジノリゾート内ザ・パールでTUFシーズン24「Tournament of Champions」が開催される。
UFC史上初、世界各国のプロモーションから集まった16名のフライ級王者が生き残り合戦を戦い、優勝者がUFC世界フライ級王者デメトリウス・ジョンソンへ挑むという試みが見られたシーズン24。
そして、12週間に渡る放送が終了しティム・エリオットがその権利を手中に収めたことが昨日(※同)の中継で明らかとなった。決勝で日本の扇久保博正を破ったエリオット、タイタンFCフライ級王者としてシード03にシーズンに挑んだ彼は、元UFCファイターで2勝4敗とう戦績をもってリリースされた過去を持つ。
その4敗目の相手がザック・マコウスキーであったことを考えると、DJの牙城に迫ることはとてつもなく困難だというしかない。左のパンチを振るって接近戦へ。テイクダウンに結びつけることができなければ、ヒザ蹴りで削っていく。そしてスクランブルではギロチンを得意とする軽量級版のグラインダー、それがTUF覇者=挑戦者エリオットだ。
TUFシーズン中に見せたように各プロモーションの頂点に立ったのだから、弱いはずはない。ただし、UFCとはもともと各プロモーションで結果を残したファイターがしのぎを削り合う場で、そこで結果を残した者だけが世界王座を賭けて戦う権利を手にできる。
この──削り合いで多くの選手が脱落していくのだから、今回の世界戦はよほどの超スーパールーキーが現れない限り、王者DJが圧倒的に有利であることは誰も承知してのこと。加えて上記に挙げたようなエリオットのスタイルでは、DJ攻略には決定的にスピードが欠けている。DJを倒すには、彼を上回るスピードと一発の破壊力を併せ持つ必要がある。
つまり、そのような選手は現時点では見当たらない。DJ×エリオットは、王者がこの先フライ級に専念するのか──マクレガー張りに階級を越えてドミニク・クルーズとコディ・ガーブラントが覇権を争うバンタム級にチャレンジをするのか、その決断に至るためのスパイスでしかないように感じられる。それほど、今のDJは強すぎるということだ。
それでも勝負は勝負、何が起こるか分からない。100パーセントはない──ゆえにエリオットが何かを起こせば、世紀のミラクル・アップセットということになる。
■ TUF24対戦カード
<UFC世界フライ級選手権試合/5分5R>
[王者] デメトリウス・ジョンソン(米国)
TBD ※TUF24トーナメントの勝者
<フライ級/5分3R>
ジョセフ・ベナビデス(米国/1位)
ヘンリー・セフード(米国/2位)
<ウェルター級/5分3R>
ジェイク・エレンバーガー(米国/15位)
ホルヘ・マスヴィダル(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
イオン・クテレバ(モルドバ)
ジャレッド・キャノニア(米国)
<女子バンタム級/5分3R>
アレクシス・デイヴィス(カナダ)
サラ・マクマン(米国/7位)
<フェザー級/5分3R>
グレイ・メイナード(米国)
ライアン・ホール(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
ケイリン・カーラン(米国)
ジェイミー・モーイル(米国)
<ライトヘビー級/5分3R>
ジョシュ・スタンバリー(米国)
デビン・クラーク(米国)
<ミドル級/5分3R>
エルビス・ムタプチッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
アンソニー・スミス(米国)
<ライト級/5分3R>
キム・ドンヒョン(韓国)
ブレンダン・オライリー(豪州)
<フライ級/5分3R>
ブランドン・モレノ(メキシコ)
ライアン・ベノイ(米国)
<バンタム級/5分3R>
ロブ・フォント(米国)
マット・シュネル(米国)