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【PXC55】PXC秒殺デビューの南出剛<02>「一発、一発重たい蹴りで攻めることができるんで」

go-minamide【写真】眼光鋭いGladiatorフライ級チャンピオン南出剛が蹴りへの拘りを語ってくれた (C)MMAPLANET

11月18日にグアムで開催されたPXC55で、ジョシュア・アルバレスを左ミドルからのパウンドで破り、同プロモーションでの初陣を飾った南出剛インタビュー後編。

極真空手からMMAへ。憧れは成嶋竜という今のMMA界にあっては異端、かつ新鮮な格闘技観を持つ南出に蹴りへの拘り、そしてこれからについて尋ねると──ある選手のプレッシャーの掛け方の秀逸性が話題となった。

<南出剛インタビューPart.01はコチラから>


──極真空手自体も押しが有効になり、蹴りなどで崩れた相手に対し残心を取ると技有りになるなど勝利の方程式が変わってきています。そんななか、MMAでフルコンタクト空手の蹴りはどのような点で有効だと考えていますか。

「日本人は極真でも短い距離でローを蹴る選手とかが多かったんですけど、ブラジルやロシアの選手は蹴りで距離を取ることも多くて。前蹴りや変則的な蹴りを遠い距離で使っているのを見て、グラウべ・フェイトーザとか好きだったんです。あと塚本徳臣選手の蹴りなんかも勉強しました。

MMAでも今の日本人選手は思い切って打撃を打つ選手が少ないと思います。その中で僕は好きで使っていた蹴りなんですけど、ローキックにしても一発、一発重たい蹴りで攻めることができるんで、遠い距離でも当てるだけでなくダメージを与えて蹴ることができると思います」

──そこがスピードとタイミングに加え、フルコンタクト空手の強味でしょうか。

「重みのある攻撃はデキると思っています」

──空手出身のMMAファイターで参考したり、好きなファイターはいますか。

「修斗の扇久保選手です。空手ベースですけど、何でもできますから。扇久保選手のようなファイターになりたいです」

──このPXCでの勝利をステップ、次はどこを目指していますか。

「PXCでチャンピオンになりたいです。この間の大会でライリー・ドゥトロがフライ級チャンピオンになったので、彼に挑戦をしたいと思っています。

あと国内ではDEEPのフライ級で戦っていきたいです」

──DEEPフライ級王者は和田竜光選手です。

「ハイ。ただ、自分は8月に井上(直樹)君に負けているので今はチャンピオンと戦う──とは言えないですが、目標であることは間違いないですが」

──より若い選手に負けたのは、タイトル戦線においては痛かったですね。

「年齢というよりも、強かったですからね。あのプレッシャーの掛け方はダントツで巧かったです。僕は打撃の選手なので圧が掛かっていても焦ることはないんですよ。下がっているように見えても、向こうの動きに対してどう動けば良いか判断できていますし。

井上君と戦った時は、その動きを読まれているというのか、次の手が見つからなかったですね。彼の攻撃に対して、反応するのが精一杯で。

空手をやっている時に野杁(正明)選手とも試合をしたことがあるんですけど、当時の野杁選手も含めてこれまで戦ったどの相手よりも井上君の圧力の掛け方は巧かったです」

──南出選手のことを知ってほしくてインタビューをしたのですが、井上選手の凄さが伝わってくるモノになってしいますね(笑)。では最後にMMAファイター南出剛として、アピールを一言お願いします。

「僕はずっと空手をやっていたのですが、一度格闘技を離れた時期があります。そこからMMAを出会うことができました。逆にそれが良かったと思っています。今が本当に楽しいですし、ここを究めていきたいです。UFCなんて口にできる立場じゃないですが、まずはPXC、そしてDEEPでチャンピオンになります!!」

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