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【Shooto】田丸匠と年の差20歳対決に臨む、漆谷康宏<02>「流してパシッと入れたい」

urushi【写真】40歳とは思えないほど若々しいウルシだが……ケージのなかでどのような動きを見せることができるか (C)MMAPLANET

12日(土)、東京都文京区の後楽園ホールでケージ使用のプロ修斗公式戦「環太平洋ダブルチャンピオンシップ」で2年8カ月ぶりの実戦復帰となる漆谷康宏インタビュー後編。

メインとセミで環太平洋王座決定戦――フェザー級(61.2キロ)=岡田遼×石橋佳大、ライト級(65.8キロ)=平川智也×高橋遼伍が組まれているように、世代が変わるプロ修斗にあって40歳になった漆谷が20歳の田丸匠と戦う。

年の差20歳マッチを戦うこととなった漆谷が不安に思うのは、実戦の感覚がどこまで戻っているのか。理想は打たせず、打つ――というウルシ、時代がようやく彼に追いついてきた今、最終章で何を見せてくれるのか。

<漆谷康宏インタビューPart.01はコチラから>


――田丸選手との間には、それだけ差があると。

「一番自分が良い状態の時だったらですよ。でも、何度も言っているように練習をしていない時期があったから、自分がどれだけできるのか。

田丸選手も自分が見た限りは、強い相手と戦っていない。だから未知数な部分があります。そういう感じなので、ホントに分からないんです。1試合だけ仲宗根(武蔵)君ですか、松根(良太)のところの選手との戦いは泥試合になっていましたけどね」

――今のMMAで、なんでも回せるという印象はあります。

「ただし、まだ雑な感じはします。その雑なところに巻き込まれないようにしないといけないです。僕が負けるとしたら、それは判定負けじゃない。彼が一本を取るか……まぁ打撃では負けることはないと思っています。

そんなこと言って、テイクダウンのフェイントからパコーンと貰うこともあるかもしれないですけどね(笑)。でも、一本でない限り負ける気はしないです」

――新人王の選手がベテランを食えるか、というファイトは修斗でも過去に見られてきました。

「まぁ、下の子を上に行かせたい試合ですよね。田丸選手は周囲の評価も高くて、『大丈夫?』って長南(亮)も言ってきましたね」

――長南選手が、ですか。ピンチじゃないですか。以前の漆谷選手だと、あのアグレッシブなファイトを翻弄することができるかというのが焦点になるかと。

「その通りですね。でも、何があるか分からないのがMMAですからね」

――もう4年も前になるのですが、ジョン・リネケルと戦った時の漆谷選手は試合には敗れましたが、本当に強かった。

「あの時は絶好調でしたね。フラッシュダウンまでは良かったし、取っていたと思っていたんですけど……だから、もう4年前の話ですし。あの時は練習がしっかりとできていましたからね」

――試合前ですが、勝ったケースでのその後も気になります。

「まぁ勝っても、体のこともありますからね。結局、二足の草鞋を履くことは僕は無理だと思うんです。会員さんに迷惑をかけてしまうし。スタッフも雇えるようになったんですけど、やはり会員さんの望む指導を常にしていきたいですからね。ホント、今後のことは終わるまで分からないです。

逆に欲をもって、『俺、天才じゃん。指導しながらでもできる』って言いだしかねないですから(笑)」

――ハハハ。ありがちです。田丸選手もだからこそ、万全の漆谷選手と戦いたいはずです。

「今や僕やマモルのMMAが分かってもらえる時代になりつつありますしね。あの頃は面白くない、面白くないって言われ続けて(笑)。マモルもパンクラスで頑張っているみたいだし、相当エルボーを入れているようですね。

あと全然、話が変わってしまうのですが、山上(幹臣)君はどうしちゃったんですか? あの子、強かったのに」

――結婚されて、お子さんも生まれて今は生活を安定させることが第一のようです。でも、また戦いたいという希望は持っているようです。

「強かったのになぁ。色々ですよね。まぁ、僕としては試合をすると、少し小金持ちになるので。また欲は出てくるかもしれないですね(笑)」

――その前の田丸選手との一戦、理想としてどのような戦いをしたいと思っていますか。

「打たさずに打つ。勢いがあって、怖いもの知らずの子って出て来るじゃないですか。だから、真っ向から受け止めるんじゃなくて、流してパシッと入れたいですね」

――練習ではそれができそうな手応えは感じていますか。

「う~ん、RIKIXで前から見てもらっているトレーナーさんには動きは悪くないと言ってもらっています。応援してくれる人がチケットも買ってくれているし、しっかりとしたところを見せられるように頑張ります」

■プロ修斗対戦カード

<環太平洋フェザー級(61.2キロ)王座決定戦/5分3R>
岡田遼(日本)
石橋佳大(日本)

<環太平洋ライト級(65.8キロ)王座決定戦/5分3R>
平川智也(日本)
高橋遼伍(日本)

<57.6キロ契約/5分3R>
漆谷康宏(日本)
田丸匠(日本)

<フェザー級/5分2R>
藤原敬典(日本)
じゅん(日本)

<フェザー級/5分3R>
猿丸ジュンジ(日本)
小堀貴広(日本)

<フェザー級/5分3R>
安藤達也(日本)
ケビン・クルーム(米国)

<ウェルター級/5分3R>
岡野裕城(日本)
児玉京大(日本)

<ライト級/5分2R>
齋藤翼(日本)
ハンセン玲雄(日本)

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