【WSOF33】豪快&全力の王者ゲイジー×ねちっこさと1発の挑戦者ドゥルグバゴフ
【写真】互いにKOパワー、抜群のテイクダウン能力を持ちながら対照的なスタイルのゲイジーとドゥルグバゴフ(C)WSOF
7日(金・現地時間)、ミズーリ州カンザスシティのカンザスシティ・メモリアルホールでWSOF33「Gaethje vs Dugulubgov」が開催される。今大会はWSOF世界ライト級王者ジャスティン・ゲイジーがオジー・ドゥグルバゴフの挑戦を受ける一戦がメインで、セミではWSOF世界ライトヘビー級選手権試合=王者デヴィッド・ブランチ×ヴィニー・マガリャエス戦と2階級の世界戦が組まれている。
レスリング・ベースながら、強烈なローキックとヒザ蹴り、そしてパンチを多用する王者ゲイジーにとって、これが実に5度目の王座防衛戦となる。これまでデビュー以来16連勝中でTKO/KO勝ちが13試合、判定勝ちが2試合でRNCで一つの一本勝ちがある。そしてKO勝ちには、スラムで叩きつけて勝利したデビュー戦の白星が含まれている。
常に全力投球で、反面スタミナを切らしかけ、荒い打撃の間隙をつかれKO負け直前に追い込まれることもしばしばあるゲイジー。その度に強烈なスラムやアウトに出ての強烈フック、そしてローキックで逆転勝ちへの突破口を開き、最中的に誰もをボコってきた。
対するドゥグルバゴフはロシア生まれ、米国に移り住んだヘンゾ・グレイシー門下生だ。打撃コーチはマーク・ヘンリーで、キャリアは8勝2敗。2年前の9月にキーオン・カルドウェルをKOした、左ボディからの右フックというコンビネーションはノックアウト・オブ・ジ・イヤーに選ばれても何らおかしくないパワーとタイミングが合致した見事なコンビネーションだった。
そんなKOパワーを持ちつつ、ドゥグルバゴフの持ち味は地道で執拗なテイクダウンとボディコントロールにある。離れては後ろ回し蹴り、左右の構えから放たれるオーバーハンドなど威力のあるパンチを振るいつつ、ダブルで押し込みかなり低い姿勢から足首などをホールドし、トップを取るという粘っこいスタイルが信条だ。
豪快、アグレッシブが過ぎるゲイジーとは対照的なドゥグルバゴフ。コツコツと組みついて削り、ゲイジーが乱打戦でその流れを断ち切ろうとしても、低いガードをついて強烈なパンチを入れる術を身につけている。よって、ゲイジーにとっては最後の勝負が裏目に出るという最悪のケースも考えられる防衛戦。
ドゥグルバゴフ陣営とすれば、いかにローを食らわず、クリンチで隙間をつくってヒザ蹴りの餌食にならないことが勝利への第一歩にして、最大限の難関といえる。荒くて破壊力抜群、気持ちが折れないというやり過ぎダイハードなチャンピオンだが、現UFCファイターのクリス・ウェイドに組み勝って判定勝ちしているように──その隙間を埋めていく力を挑戦者は持っている。
よってルイス・パロミーノやメルヴィン・ギラード戦のように打ち込まれるシーンがあった過去のピンチよりも、やり込められる可能性がある今回のドゥグルバゴフの挑戦。ねちっこいファイトにチャレンジャーが持ち込んだ時、ゲイジーがどのような反応をするのか。そんな点にも注目したいWSOF世界ライト級選手権試合といえる。
■WSOF33 対戦カード
<WSOF世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者] ジャスティン・ゲイジー(米国)
[挑戦者] オジー・ドゥグルバゴフ(米国)
<WSOF世界ライトヘビー級選手権試合/5分3R>
[王者] デヴィッド・ブランチ(米国)
[挑戦者] ヴィニー・マガリャエス(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
ジェイソン・ハイ(米国)
ジョアォン・ゼフェリーノ(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
ルイス・ブスカペ(ブラジル)
ブライアン・フォスター(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ジョン・ハワード(米国)
アブバカル・ヌルマゴメドフ(ロシア)
<ヘビー級/5分3R>
アシュリー・グーチ(米国)
ショーン・ジョーダン(米国)
<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス(米国)
チムール・ヴァリーブ(ロシア)
<バンタム級/5分3R>
ジェシー・ブロック(米国)
ビクブラット・マゴメドフ(ロシア)
<ウェルター級/5分3R>
マイケル・アラント(米国)
アブ・アザイター(ドイツ)
<ライト級/5分3R>
イスラム・マメドフ(ロシア)
EJ・ブルックス(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ボビー・クーパー(米国)
マゴメド・マゴメドケリモフ(ロシア)
<フェザー級/5分3R>
ブライス・ミッチェル(米国)
ブランドン・フィリップス(米国)