【Deep Cage】地元関西で岡田充広と対戦する濱村健<01>「僕は試合になると借りてきた猫」
【写真】Honey trap の指導員からFitness & Fighting TRI.H Studioのオーナー・インストラクターとなった濱村が大阪のケージで戦う (C)MMAPLANET
9日(日)、大阪市住吉区民センター大ホールで開催されるDEEP CAGE IMPACT2016 in Osakaで岡田充広と対戦する濱村健。
2003年のプロデビュー以来、山あり谷ありのMMAファイター人生を送ってきた濱村は、その打撃論などMMAへの知己は非常に富んでいる。いわゆる技巧派として知る人ぞ知る彼も、浮き沈みが多いなか今は崖っぷちの2連敗中。これが3度目の2連敗、過去2度は3連敗を免れてきた。
今回、地元関西で当初の予定では大ベテランの中尾受太郎と対戦予定だったが、中尾の負傷欠場で岡田と対することになった濱村を彼の城、TRI-H STUDIOに訪ねた。
──大阪でDEEP CAGE出場。金網の試合になりますね。
「どのサイズなんでしょうね? ケージっていっても大きさが違うと、距離も違ってきますからね」
──それはDEEP関係者に確認してください(笑)。ただ最近、濱村選手が戦ってきたREALや以前、戦ったこともあるHEATのような大きなケージはなかなかないですよね。
「ないですよねぇ。ただ、Gladiatorの和歌山ケージは広いんですよね。そうですねぇ、どんなケージが使われるのか、ちょっと確認しておきます」
──当初の予定では中尾受太郎選手が対戦相手でしたが、岡田充広選手に変更されました。
「去年のフューチャーキング・トーナメントの優勝者ですね。ビジュアルがけっこう若いんで、勝手に年下向けの丁寧語で話していたのですが、僕より年上だったんです。
ガッツのある選手、ひたすらガッツのある選手ですね。結構、雑に殴るんですけど、それがたまに当たって大山(釼呑助)選手はダウンしているし、長倉(立尚)にもフィニッシュはされていないです」
──なのでケージの広さが気になっているのですか。
「いや、そんなことはないですね(笑)。本来はそういう選手の間合いを外し、距離をコントロールして一撃必殺っていうことを言いたいんですけど……、戦法的なことはやっぱり言えないですし。
それに僕の場合は試合になると借りてきた猫状態になってしまうので(笑)」
──しっかりと距離をコントロールして、当てられずに当てる。そんな試合を心掛けていて、話せば理論も明確に持っている濱村選手ですが……。
「でも、それは5年前の湯浅(ウェッサイ友和)戦の話やし、判定負けしている試合やないですか(笑)」
──いや、でも良い戦いでした。これがハマケンの生きる道のような。そうしたら、LUIZ戦などMMA、何でも有りが何にも無しになってしまって。
「あの試合はホンマ、フルコンタクト空手やっていましたね。あれは『拳が折れるって、こういうことか』っていう試合になってしまいましたね。まぁ、本来はもっと自由な戦いができるはずなんですけどね」
──ホント、その期待をずっと持ち続けてきました。
「そういわれると、返す言葉ないですね!!(笑)。自分でも、そう思っています」
──最近は組まれて押し込まれるシーンも少なからずあります。
「組まれるだけでなく、自分でも組みに行っていますからね。あれは、どうしても僕の首相撲大好きっ子ちゃんが出てくるんですよね。で、首相撲にいこうとしていたら、ワキを持っていかれるパターンが多くて」
──首相撲か間合いを取って一撃か。どちらの試合を大阪ではファンに見せたいですか。
「まぁ目標は倒すことです。ケージなんで、その広さを使いつつ、自分の好きな首相撲とヒザも使い、しっかりと勝ちたいです。間合いのコントロールも組みヒザも表裏一体、そこが難しいところなんです。
組みヒザは上に行って、下に行けば良いのに雑なんですよね。上ばっかりになったり。夢中になってしまうんです」
──ケージだと金網を背負った状態でも軸ができて、パワーが伝わるヒザを蹴ることができますね。
「まぁ、突っ込んでくるでしょうしね。言い方は悪いですけど、何も考えずに突っ込んできますよ。だから、金網を背負ってヒジとヒザで削っていこうかなとも思っています」
<この項、続く>