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【UFN89】抜群の距離間、足を止めての打ち合いでもマクドナルドを完封。トンプソンが快勝!!

<ウェルター級/5分5R>
スティーブン・トンプソン(米国/2位)
Def.3-0:50-45.50-45.48-47
ローリー・マクドナルド(カナダ/1位)

Bellator Kickboxingで活躍するダニエル・レイノルズ=トンプソンと同様にアメリカン・キックボクシングの雄をコーチに招いて、この一戦に挑むトンプソン。距離を測る両者、まずはトンプソンが右サイドキックを見せる。続く右ローをかわしたマクドナルドはスライディングからヒールを狙う。足を引き抜いたトンプソンにマクドナルドが右ハイ。同時にトンプソンは左ストレートを伸ばす。

マクドナルドは再びスライディングを見せるも、トンプソンは今度は余裕を持って対処する。左前蹴りを入れたトンプソン、続いて右ロー。マクドナルドも右ミドルを返すが、直後にトンプソンが後ろ回し蹴りを狙う。さらにサイドキックで距離を取るトンプソンに、マクドナルドが組みつく。逆にクリンチでマクドナルドはケージに押し込んだトンプソンが僅差で初回を取ったか。

2R、左ミドルを入れ左ストレートを伸ばしたトンプソン。マクドナルドはこれをかわすが、いつものようにプレッシャーを与えることができない。マクドナルドの左をかわしたトンプソンが、素早い踏み込みで右ジャブ、続いて右ハイを繰り出す。トンプソンの左に組みついたマクドナルドが首相撲もヒザを打たずに離れる。残り2分、マクドナルドはここでもスライディングを見せるが、これはテイクダウンが難しいと言っているようなものだが……。と、直後にシングルレッグでケージにトンプソンを押し込んだマクドナルドがエルボーを狙いつつ離れる。

トンプソンは左から右を伸ばして前へ。右ローを足払いのように使うと、マクドナルドの右ハイは余裕を持ってブロックする。サイドキックで腹を蹴り、ブラジリアンキックで頭を狙ったトンプソンはまたもサイドキック、蹴りの応酬のなかでラウンド終了となった。

3R、右ジャブから左ハイ、そして右ストレートを入れるトンプソン。攻防という展開にならず、攻撃後には安全な距離を取っている。マクドナルドは前に出て、何とカニバサミを見せる。トップを取りに来たトンプソンにヒールを狙うも、ここもスタンドに逃げられる。オーソも織り交ぜるはトンプソンはサウスポーから左ストレート、右ジャブを伸ばす。マクドナルドは近い距離で右ショートを見せる。蹴りより中の距離でも手数が少ないマクドナルドは右フックも体が流れる。残り45秒、右ジャブを伸ばしたトンプソンは右ジャブから左ストレート、拳の位置が低くマクドナルドはパンチの出どころが分からないか。

4R、左ストレートからトンプソンは右ロー、そしてサイドキックを入れる。マクドナルドは距離を詰めて首相撲&ヒザ、トンプソンは離れ際に左を狙う。距離をつめて左右のパンチを伸ばしたマクドナルドだが、トンプソンはボクシングの距離でもアッパーやボディを入れてマクドナルドにペースを譲らない。手が出ないマクドナルド、トンプソンは右ジャブから左ストレート、左のサイドキックを入れる。続くローに左ジャブを合わせたマクドナルド、ここも単発に攻撃が終わってしまう。マクドナルドの動き初めに右を入れて、距離を取り直すなどパンチでトンプソンがリードする。左右のフックを放ち、右ミドルを見せたトンプソンが、マクドナルドは思うように戦えない状況が続く。


最終回、頭を下げるように前に出るマクドナルド。その殆どのパンチを下がってかわしてしまうトンプソン。ようやく左を届かせたマクドナルドは、トンプソンは何と足を止めて打ち合いに応じる。そして、足を止めても強いところを見せたトンプソン。マクドナルドはここで組んでいくべきではなかった。

再び離れて回転系など蹴りを多用するようになったトンプソン。残り2を前にしてマクドナルドはテイクダウン狙いから引き込みを見せる!! サイドで抑え込んだトンプソンは残り90秒で立ち上がると、勢いのあるパンチを2発、3発と入れる。気持ちが折れたようにも見えたマクドナルドは首相撲からヒザ、左フックは空振りに。最後はらしくステップを踏み、後ろ回し蹴りを見せたトンプソンが、圧倒的な距離のコントロールだけでなく、ボクシングの距離での打ち合い、さらには足を止めての打ち合いにも強いところを見せ3-0の判定勝ちを決めた。

「もっと打ち合いになるかと思ったけど、すぐにチェスマッチになると分かった。タイトルだ。ロビー・ローラーとタイロン・ウッドリーの勝者に挑戦したい。NYで」と勝者は語った。

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