【Pan No-Gi】パン・ノーギ柔術、プレビュー。注目はテハ!!
【写真】ルースター(=ガロ)級で長年、世界のトップにあるカイオ・テハのフェザー(ペナ)級での戦い振りに注目だ (C)MMAPLANET
28日(土・現地時間)、ニューヨーク州のニューヨーク・シティ・カレッジにて、IBJJF主催のパン・ノーギ柔術選手権大会が行われる。今年も去年に続いて、東海岸の大勢力であるアリアンシやヘンゾ・グレイシー勢を中心に、多くの選手が集まる同近い。ヴィトー・エンリケ、AJ・アガザーム等、先日のアメリカン・ナショナルズ大会を席巻した強豪選手たちもエントリーしており、来月北京で行われるADCCを占う上でも重要な大会となってくる。
最新の出場者リストを見てまず注目すべきは、当初アダルト黒帯ライトフェザー級にエントリーしていたカイオ・テハの名前がフェザー級にあることだろう。ギあり柔術においては、ライバルのブルーノ・マルファシーニと2人、他を一切寄せ付けない強さで長年ルースター級世界最強の座を争い続けているテハ。さらに近年は柔術界に蔓延するステロイドへの批判を大展開。力を技術で制する柔術を提唱するだけでなく、世界最高峰の舞台で実践している唯一(?)の男としても存在感を増している。このエントリーリストが手違いではないのなら、テハが2階級上のフェザー級&ノーギでどのような戦いを見せてくれるか楽しみだ。
なおフェザー級には、去年ギありでクロン・グレイシーに完勝した若手の有望株ザック・マックスウェル(グレイシー・ウマイタ)も階級を下げてエントリーしている。ザックとカイオ、またはカイオ・テハ・アソシエーションから、同級にエントリーしている強豪サミール・シャントレらとの対戦の実現に期待したい。
アダルト黒帯ライト級には、先日のナショナルズを欠場したバック取りの名手ジョナサン(JT)・トレス(アトス)がエントリー。そして、そのナショナルズのノーギの部において、レスリング力を武器に二階級制覇を成し遂げたAJ・アガザーム(グレイシー・バッハ)の名前もある。両者ともアブダビ世界大会の出場が決まっているだけに、その前哨戦としても注目したいところだ。
アダルト黒帯ミドル級では、同じくナショナルズ大会のギありの部を完全制覇し、力を見せつけたヴィトー・エンリケが出場。2002年のムンジアルで準優勝している古豪ブルーノ・フェルナンデス(グレイシー・バッハ)の名も見える。競技柔術家としてのキャリアを休止した後に眼科学で博士号を取得し、カナダが世界に誇るマギル大学医学部で教鞭を取ったという経歴を持つフェルナンデス。グレイシー・バッハ・カナダを率いるこの大ベテランは、今や世界トップの柔術家の仲間入りを果たしつつあるエンリケに、どう立ち向かうことができるか、注目だ。
他の注目選手としては、強烈無比な極めの力を誇る強豪ムリーロ・サンタナ(バルボーザ
:2007—2008年ムンジアル3位)の名がアダルト黒帯ミディアムヘビー級に見える。またアダルト茶帯フェザー級には、キーナン・コーネリアスやミヤオ兄弟らとともに柔術新世代を代表する若きテクニシャン、ジャンニ・グリッポ(アリアンシ)もエントリーしている。