【Top FC11】世界標準=元UFCファイター越え、バンタム級王者クァク・グァンホがクリア
<TOP FCバンタム級選手権試合/5分5R>
クァク・グァンホ(韓国)
Def.3-0:49-47.49-47.49-48
アルプテキン・オズキリッチ(米国)
左ミドルから右ローを蹴るクァク・グァンホ。続いて前蹴りを入れると、前に出てきたオズキリッチに右を打ち込みバランスを崩させる。サウスポーの構えも見せるクァク・グァンホは、すぐにオーソに戻し右フック、続いて右ローを蹴り込む。オズキリッチは右ローこそ当てるものの、フック系のパンチはクァク・グァンホにかわされる。右ミドルにテイクダウンを仕掛けたオズキリッチ、クァク・グァンホは尻餅をついてもすぐに立ち上がる。直後にオズキリッチの蹴りが急所に入り、試合が中断する。
再開後。左ミドルを蹴り込んだクァク・グァンホに対し、オズキリッチの左フックがヒット。クァク・グァンホは左ハイでオズキリッチを突き放そうとする。オズキリッチの右ローが足払いのようになり、クァク・グァンホがバランスを崩す。すぐに立ち上がったクァク・グァンホの左ヒザがオズキリッチの顔面に届く。元UFCファイターに全く気後れすることなく戦ったチャンピオンが初回を制した。
2R、右ローから左ミドル、さらに左ジャブを伸ばすチャンピン。続いて右ローから左ミドルから左フック、さらに走り込むようにヒザ蹴りを狙ったが、ダブルレッグでテイクダウンを奪われる。ガードの中からオズキリッチが左のパウンドを断続的に落としていく。スクランブルから立ち上がったクァク・グァンホ。左目尻をカットしたオズキリッチにドクターチェックが入る。再開後、ワンツーから右ローを伸ばした王者。フックとローが多いオズキリッチよりもスピードがあり、左フックを入て離れるという動きを見せる。
オズキリッチも右を返すが、距離が合っていない。パンチを振り回すものの、決して接近戦は強くないオズキリッチに対し、ローから右フックをいれたクァク・グァンホは左ミドル。一瞬動き止ったオズキリッチだったが、組み付くとボディロックから一気にテイクダウンへ。クァク・グァンホはすぐに立ち上がり、テンカオ。オズキリッチも左フックを返し、この回は一進一退の攻防が見られた。
3R、基本オーソのクァク・グァンホに対し、オズキリッチもオーソの構えかラッシュを掛ける。パンチを入れて距離を詰めたオズキリッチだが、クァク・グァンホの左フックでダウン。起き上がり際に右の蹴りをボディに入れたクァク・グァンホは、勢い余って挑戦者がマットに手を着いている状況で顔面を蹴りにいってしまう。これはターゲットを捉えることはなかったが、一旦インターバルが入る。
再開後、粗いパンチ攻撃を続けるオズキリッチに対し、クァク・グァンホは左ミドル、カウンターの左を決める。オズキリッチは前進を止めないが、左ミドルを蹴られ動きが落ちる。オズキリッチはダブルレッグに尻餅をつかせたクァク・グァンホが足を抜いた際にカカトが顔面に当たったとアピール。またも試合が中断する。2度目のリスタート後、ローを蹴り合った両者。残り1分を切ってクァク・グァンホが左フックをヒット。オズキリッチも左ボディアッパーを返し、イーブンの中間ラウンドが終わった。
4R、オズキリッチの左スピニングバックフィストを左へ移動してかわしたクァク・グァンホ。続くオズキリッチの左ローが急所に入り、またも試合が中断される。両手両ヒザをマットについて回復に努めた王者が立ち上がる。チャンピオンは右ローに右を合わされるが、怯まず右ストレートを伸ばしローを蹴り込む。ここでクァク・グァンホの左ミドルがヒット。オズキリッチは動きが止まり、テイクダウンを仕掛けるも勢いがない。ワンツーを被弾し、「来い、来い」とアピールするチャレンジャーにクァク・グァンホが右ストレート、さらに左ヒザをボディに突き刺していく。
またも左ミドルを入れたチャンピオン。オズキリッチは左ミドルを受けると、攻撃が止むようになってきた。さらに右ローを蹴られ、左足を引きずるような素振も見せるチャレンジャー。クァク・グァンホが勢いに乗ってミドルとローを続け、パンチにつなげる。オズキリッチは完全にスローダウン状態も、右を振るってシングルレッグ。リリースして即、右を入れたが王者のラウンドとなった。
最終回、左ジャブを繰り出すオズキリッチ。クァク・グァンホのワンツーに右を返すが、ヒザへボディをもらい動きが止まる。クァク・グァンホはすかさず跳びヒザから左ミドル、ワンツー、左ミドル、そして右オーバーハンドと攻め立てる。引き続きミドルを腹に蹴られたオズキリッチは手を出すこともできなくなる。そこにワンツーから右フックと、ラウンドが進むごとに元UFCファイターを圧倒するにようになったクァク・グァンホ。
飛び込むようなオズキリッチの左フックをよけたチャンピオンは、接近戦で左を顔面に当てられると、すぐにステップを踏んで左ミドル。オーソとサウスポーを織り交ぜて逃げ切りにかかる。残り40秒でオズキリッチがテイクダウン狙いも、クァク・グァンホがスプロール。残り10秒は足を止めての打ち合いにも応じ、タイムアップと同時に笑顔を浮かべた。
結果は3‐0でクァク・グァンホが王座防衛戦に成功。元UFCファイター越えという、世界中のプロモーションのチャンピオンの必須課題を残り越えた。