【DEEP CAGE】今成正和と対戦、ナム・ファン<02> 「サッカーボールキックは……あるよ、ある、ある」
【写真】日本をホームに戦うナム・ファンが足関十段にどのようなファイトを見せるか(C)MMAPLANET
23日(土)、東京都江東区のディファ有明で開催するDEEP CAGE IMPACTで今成正和と対戦するナム・ファン・インタビュー後編。
足関十段に対して、寝技で戦うこともいとわないナム。そんな彼にサッカーボールキック有りの試合経験について尋ねると、33歳のベテランらしいMMAイリーガル時代の話を聞くことができた。
<ナム・ファン インタビューPart.01はコチラから>
──柔術的ではない危険な足関節の持ち主だと分かっていても、寝技に付き合うのですか。
「IBJJFタイプの柔術だけが柔術じゃないよ。柔術にはもともとは足関節だってあったし、ノーギ柔術ではずっとヒールフックが使われてきた」
──確かにそうです。
「イマナリも黒帯だし、ノーギをやっていると誰もがレッグロックを使う。柔術家ならレッグロックを使えないといけないよ。トラディショナルな柔術はギ・オンリーだったかもしれないけど、今の柔術家はノーギも含め、いろいろなプレイヤーと戦ってきた。イマナリだってそうだ。
僕がこれまで戦った誰よりもイマナリのレッグロックは強烈だろう。アシカン・ジューダンだよ。僕には彼のようなレッグロックはない。それでも黒帯だ。寝技で戦えるし、これはファイトなんだ。ギ、ノーギ、レッグロックがこの試合のポイントじゃない。まぁレッグロック・バトルになれば、攻めるか、防ぐか、もしくはタップか。この3つしか結論はないけどね」
──ではサッカーボールキックが許されたDEEPルールについては? これまでサッカーボールキック有りの試合で戦ったことはありますか。
「う~ん、確かなかったはずだよ。練習中にバンチョー(高橋Bancho良明)にやれているぐらいだ(笑)。コンペティションではサッカーボールキック有りは戦ったことがない……いや、あるよ。ある、ある。2003年だったと思うけど、まだカリフォルニアではMMAがアンダーグラウンドだった時代だ」
──おぉ、それは興味深いです。カリフォルニアでMMAが認められたのは2007年ですよね。それ以前はPRIDEルールのような大会があったのですね。
「あったし、出ていた(笑)。しかもワンデー8人トーナメントだった。そうそう、ピット・ファイティング・チャンピオンシップっていう大会だった」
──ピットFC!!(笑)。
「8人トーナメント戦の決勝でロブ・マックローに負けちゃったけどね」
──後のWEC世界ライト級王者レーザー・ロブ・マックローですね。
「そう、あの時のルールはサッカーボールキック有りだった(笑)。アンダーグラウンドのイリーガル・トーナメントだった。まだ柔術の青帯でね。20歳だった。PRIDEが伝わってきたばかりで、UFCは大して知られていなかった頃だ。だから、ルールもフィッシュ・フック、目突き、脊髄への攻撃が無しってだけであとは何でもOKのNHBだった。
パンチを振り回して、組みついて。何にも持っていなかった。対してマックローはもう既にキックのチャンピオン。ムエタイのチャンピオンに対して、ボクシングを始めたばかりのガキがヴィトー・ベウフォートがヴァンダレイ・シウバに見せたような突進パンチから組みついていった。向こうは流血もしていたし、僕は勝ったと思ったけど判定負けだった」
──その試合でサッカーボールキックは使いましたか?
「いや、使っていない(笑)。そういうチャンスがあったらトライしたかったね。ただ、次の試合ではどうだろうね。パンチの方がイマナリにはシリアスな攻撃になるんじゃないかな。サッカーボールキックは彼にレッグロックの機会を与えることになるしね。
それにケージが後ろにあるとパンチの方が安全だよ。蹴って指が挟まると蹴りは怖い。イマナリにサッカーボールキックは使いたくないしね」
──なるほど。サッカーボールキックという要素が加わるだけで、ケージのMMAも色々と考えることが増えそうですね。ところで今後、DEEPでは何を目指して戦っていきますか。
「DEEPを含め日本の全てのオーガニゼーションと良い関係でいたい。初めて見たのは修斗で、そしてパンクラス、PRIDEとJ-MMAの戦いを見続けてきた。パンクラスと修斗はUFC寄りだよね? DEEPはRIZINと近いから、DEEPでも頑張っていきたいと思っている」
──では、最後にファンに向けて一言お願いします。
「ニホン・ノ・ミナサン、コンニチワ。ドヨウビ・ワタシ・ノ・シアイ・ミテクダサイ、オス!!」
■DEEP CAGE IMPACT対戦カード
<フェザー級/5分3R>
長倉立尚(日本)
上迫博仁(日本)
<フェザー級/5分3R>
今成正和(日本)
ナム・ファン(米国)
<ライト級>
宮崎直人(日本)
チャンタモ(日本)
<ライト級>
岩瀬茂俊(日本)
LUIZ(ブラジル)
<フライ級>
堀内佑馬(日本)
石神保貴(日本)
<フライ級>
井上直樹(日本)
秋葉尉頼(日本)
<ライト級>
大山釼呑助(日本)
岡田充広(日本)
<フェザー級>
大原樹里(日本)
ジン・テホ(韓国)
<ウェルター級>
九十九優作(日本)
米田奈央(日本)
<バンタム級>
大越崇弘(日本)
城田和秀(日本)
<フェザー級>
オーロラ☆ユーキ(日本)
新里佳彦(日本)
<フェザー級>
高塩竜司(日本)
大金剛(日本)
<ウェルター級>
三浦康彰(日本)
真王DATE(日本)
<フェザー級>
DARANI DATE(日本)
笹川JP(日本)
<バンタム級>
金井卓也(日本)
窪田泰斗(日本)
<フライ級>
丸岡拓也(日本)
HPS DATE(日本)
<フライ級>
曽我英将(日本)
小龍DATE(日本)