【RFC13】田村一聖(01)「選んだ理由? また戻りたいからです」
【写真】ケージ際の強さなど、UFCではなかなか見せることができなかった技術を存分にRFCでアピールしてほしい田村一聖だ (C)MMAPLANET
10月12日(土・現地時間)、韓国のクミで開催されるRFC13に参戦することが決まった田村一聖。
昨年2月のUFC JAPANでジャン・ティエチェンにTKO勝ち、その後7月にハファエル・アスンソン、今年の3月にTJ・ディラショーというUFCならでは強豪と戦い2試合連続TKO負け。結果的にリリースとなった田村は、世界最高峰にもう一度立つことを目指し、成長著しい韓国のケージ大会出場を決めた。
UFCでの経験、そしてRFCを選択した理由を田村に尋ねた。
―10月12日、RFCデビューが決まった田村一聖選手です。RFCの話を伺う前に3月のUFC、TJ・ディラショー戦についてお伺いしたいと思います。
「はい」
――TJ・ディラショーに敗れ、リリースの知らせを受けたときはどのような気持ちになりました?
「いや、もう当たり前だと思います。内容もアレですし、良いパフォーマンスを見せることができなければ、切られるのは当たり前だと思うので。UFCには不満とか、疑問というモノも全くないです」
――それは試合前から、代役がTJ・ディラショーになった時点で、 ある意味、覚悟があったということでしょうか。
「そうッスね。TJ・ディラショーと戦うことをチャンスとしか捉えていなかったんです。ここに勝てば、それだけ打ち込めるぞって。だから、自分では懸命に練習もやったつもりでしたし、でも、まだまだ甘かったです」
――1Rに右を入れたシーンもありました。正直、負けるなら圧倒されると思っていたんです。でも、初回にポイントは失ったとしてもやりあってはいました。
「1Rの最初にカウンターがドンピシャのタイミングで入りました。ホントにディラショーが倒れたと思うぐらい、手応えがありました。凄い衝撃が拳に来たんです。でも、そこも自分のミスで、しっかりと相手のことを見ていませんでした。当たったところはオデコだったと思います……。アゴに当たっていれば倒れていたっていうのは、絶対にあると思います。でも、それが出来なかったのが事実なんで。そこが、まだまだ俺の至らないところです。そういう試合だったということなんです」
――オデコでも手応えがあった。ディラショーも危ないと思ってしかりですよね。
「ビックリしました。全く怯まないですね。逆に前に出てくる。MMAのトップの連中は、ずっと反復してきた動きは、どんな状況だろうが、常に冷静に繰り返すことができるんだって感じました。
打ち込みではないですが、反復して体に動きを身に付ける時間を大事な時間として取り、練習しているんだなって。それを去年の7月に(ハフェエル)アスンソンと戦った時から感じていたんです。カウンターが入った時の冷静さや、パンチを受けたときの冷静な対応を見て――そこに関して、自分はまだまだだと」
――昨年のUFC JAPANの代役出場の勝利から1勝2敗でUFCを離れることとなりました。結果は残念ですが、アスンソン、ディラショーという強豪と戦えたことをどのように捉えていますか。
「だからこそ、ここからのキャリアの積み重ねだと思います。これから、どれだけのモノを自分は出せるのかに掛かってくるので、そこはマジで必死です」
――そういう状況でRFCを選択した理由を教えてもらえますか。
「本気でUFCに戻りたいからです。難しいことは分かっています。でも、UFCに戻るために一番近い道を選択したかったんです。どの選択をしても、簡単なことはないです。それなのにUFCに戻るということにつながらない道かもしれない。RFCだってそうかもしれないです。けれども、MMAをやっている以上は、またUFCを目指したいです」
――日本という選択肢はなかったのですか。
「日本で戦わないということは全くなかったです。UFCをリリースされたあとも、すぐに声も掛けてもらいましたし。一度、断りを入れても、再度、声を掛けてもらえたんです。どこのプロモーションもレベルは高いです。でも、RFCの方がUFCに近いと思いました。それにケージで試合をしたかったというのもあります。VTJも――という考えはありました。でも、VTJからオファーが来なかったので。RFCは声を掛けてくれて、ヒジはないけれど、ケージだから決めたというのはあります」
――10月12日、少し間が空いてしまったかとも思います。
「早く戦いたい気持ちも当然、ありました。年回にあと2試合ほどしたかったです。でも、10月にまず勝って、そこからだと思っています」