【UFC195】真価が問われる一戦。田中路教が初代ベラトール・フェザー級王者ソトと対戦
【写真】昨年9月以来の実戦、この間の進化をソトを相手に見せつけてほしい田中 (C)MMAPLANET
2016年1月2日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで行われるUFC 195「Lawler vs Condit」には日本から金原正徳、田中路教の2人が出場する。
昨年9月のUFC JAPANで試合後の薬物検査で、花粉症対策で服用していた漢方薬より禁止薬物が検出され出場停止処分を受けてしまった田中が、ついにオクタゴンに戻ってくる。この間を成長の期間と割り切り、チーム・アルファメール・JAPANで鍛錬を積んだ田中の対戦相手は初代Bellator世界フェザー級王者だったジョー・ソトだ。
レスリングベース、シーザー・グレイシーの黒帯デヴィッド・テレルの下でグラップリング&MMAに磨きをかけたソトは、Bellator後にTPFでバンタム級のベルトを巻き、昨年8月についにUFCとの契約を果たした。しかも、試合前日にヘナン・バラォンの体調不良で、アンソニー・バーチャンク戦が一転、TJ・ディラショーの持つUFC世界バンタム級王座に挑戦することが決まった。
この一戦では最終回にTKO負けを喫したものの、ソトはそれまでの善戦振りで評価を高めた。しかし、その評価を絶対なモノにしないといけない次戦=バーチャック戦で97秒TKO負けとなり、彼としても正念場の田中戦となる。ディラショー戦では右カウンターに巧さを見せ、ヘッドスリップを多用したボクシング防御術も披露していた。ただし、ガードの上げ下げはハッキリしており、そのヘッドムーブも基本は頭を下げ気味になって振っており、ヒザやアッパーを被弾しやすい。
ソトは2009年6月の試合で左目へのアイポークを受けて以来、何か問題が残ったのかこの辺りにパンチを受けることを異様に嫌がる。よって懸命に顔面を守る防御しつつ、テイクダウンから絞め系の技を多用する。つまり本質的にはグラップラーだ。特にスクランブルのなかでギロチンやバックチョークに気をつけたい。
この1年で打撃に確かな進歩があったと自認する田中も、根本はテイクダウンからポジションを優位に進めて相手を削ることを重要視している。よってバック逃げの名手で、スクランブルで立ち上がることに長けたソトは難敵といえる。勝負はお互い得意の場所で戦えるよう如何に試合を持っていけるかどうか。
ソトは前述したように右カンターという武器があるものの、ガードを固めたときにワキ腹ががら空きになる。この瞬間に田中が打撃なのか、組みに行くのか。いずれにせよ、ガードを固くさせるだけの『打』のプレッシャーを田中が与えることができるのか。この1年間の成長、その真価が問われる一戦となる。
■ UFC195対戦カード
<UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R>
[王者] ロビー・ローラー(米国)
[挑戦者] カーロス・コンディット(米国/4位)
<ヘビー級/5分3R>
スタイプ・ミオシッチ(米国/3位)
アンドレイ・オルロフスキー(ベラルーシ/2位)
<ウェルター級/5分3R>
アルベルト・トメノフ(ロシア)
ロレンツ・ラーキン(米国)
<フェザー級/5分3R>
ディエゴ・ブランダォン(ブラジル)
ブライアン・オルテガ(米国)
<ライト級/5分3R>
エイブル・トゥルージロ(米国)
トニー・シムズ(米国)
<バンタム級/5分3R>
マイケル・マクドナルド(米国/8位)
金原正徳(日本)
<ウェルター級/5分3R>
カイル・ノーク(豪州)
アレックス・モロノ(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
ジャスティーン・キッシュ(米国)
ニーナ・アンサロフ(米国)
<ライト級/5分3R>
ドリュー・ドバー(米国)
スコット・ホルツマン(米国)
<ライト級/5分3R>
ダスティン・ポイエー(米国/12位)
ジョセフ・ダフィー(アイルランド)
<バンタム級/5分3R>
ジョー・ソト(米国)
田中路教(日本)
<ウェルター級/5分3R>
エドガー・ガルシア(メキシコ)
シェルドン・ウェストコット(カナダ)