【Shooto BR40】強烈ミドルでモライシュ、南米バンタム級王者に
【写真】ロピスのグラウンドを凌ぎ、最後は三日月蹴りのように爪先をボディにめり込ませてTKO勝ちのモライシュ (C)ALLAN OLIVEIRA
<修斗南米バンタム級王座決定戦/5分3R>
アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
Def.2R3分47秒 by KO
ディレノ・ロピス(ブラジル)
マナウス出身、キャリア12連勝中のロピスに対するは、TUFブラジルのイリミネーション・バウトに出場したモライシュ。そこで優勝したホニー・ジェイソンに敗れ、ホーム入りならなかったモライシュだが、彼もまた公式戦では負け知らず8連勝中の新鋭だ。観客の声援に後押しされたロピスに対し、モライシュはローキックから削るという堅実な試合展開を見せる。
左ジャブから左アウトサイドロー、さらに右ミドルと軽快に攻撃を続けるモライシュ。ロピスはテイクダウンから持ち味の柔術を駆使したいところだが、ギロチンが決まらず潜りから両脇を差され、スタンドに戻られる。直後にテイクダウンからバックマウントを取ったロピス。背中の伸びたモライシュをRNCで攻め込む。パウンドとRNCのコンビネーションで攻めるロピスに対し、モライシュもパンチを受けながら足を戻しバタフライガードへ。
シザースでモライシュが、ロピスを後方に送るがすぐに反応され、ガードの状態が続く。そのままトップをキープしたロピスが初回を制した。2R、初回と違いモライシュの巧みなテイクダウンディフェンスの前に、グラウンドに持ち込むことができないロピス。強引に投げに行くが、逆にバランスを失いガードを強いられる。トップからパウンドを落すモライシュ、ロピスがスタンドに戻ると大きな声援が送られる。
徹底してロピスのテイクダウン狙いを切るモライシュ。ロピスも乱打戦になってもフックの連打で振るっていき、簡単には下がらない。試合はスタンドの展開が続き、残り60秒を切る。サークリングを駆使するモライシュ。組まれてもヒザやローを入れ、離れ際の右フックでロピスがぐらつく。モライシュのパンチを受けて、ロピスの鼻が折れた模様だ。それでも残り10秒でテイクダウンを決めたロピス、ここでタイムアップとなったがスタミナは不安視される。
最終回、組みついてバックに回ったロピス。手を剥がして胸を合わせたモライシュだが、コーナーに押し込まれる。そのまま体を入れ替えて距離を取るモライシュ。疲れが目立つロピスはテイクダウンを狙うもヒザを受けて引き込み、パウンドを浴びる。ガードもままならないロピスが懸命にヒザ十字を仕掛けるも、ヒザを畳んだモライシュが右のパウンドを連続で落す。スタンドに戻った両者、左目尻を大きくカットしたロピスがドクターチェックを受ける。
再開後、右ミドルを打ち込んだモライシュ。この一発で後方に崩れ落ちたロピスは、追撃のパウンドを受けるまでもなく悶絶のTKO負けとなった。組みを凌いだモライシュが、修斗南米バンタム級のベルトを手にした。