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【UFC JAPAN】水垣偉弥「リリースの重圧は常に感じてきました」

Takezo

【写真】グランドスラムで土曜の午後に行われるコンディショニング・トレで、若き体幹王=田中路教とともに抜群のフィジカルの強さを見せる水垣偉弥(C)MMAPLANET

3月3日(日)にさいたまスーパーアリーナで開催されるUFC JAPAN 2013でブライアン・キャラウェイと対戦する水垣偉弥。UFC戦績3勝2敗、岡見と並び勝ち星が先行している水垣偉弥は、トップ戦線返り咲きを目指し、昨年の雪辱に挑む。

本番まで8日となり、最後の調整に入る段階となった〝試合では日本のバンタム級実力ナンバーワン″の水垣に調整具合と対戦相手キャラウェイについて尋ねた。

――8日後にはUFC JAPAN2013でブライアン・キャラウェイと戦う水垣偉弥選手です。現在の体調はいかがですか。

「前回が色々、細かいケガとかあって悪すぎたんで、今回は順調です。マカオ大会前と比べると、本当に調子が良いです」

――UFC JAPAN出場を前にして、ズッファの大量解雇劇があり、今後も続く模様だという状況が露見しました。この事態はプレッシャーに新たなプレッシャーにならないでしょうか。

「もう、常にいつリリースされるか分からないというプレッシャーを感じながら、WECの時から戦ってきたので。今更、今回のことでその思いが強くなることはないです。ジョン・フィッチはさすがにビックリしましたけどね……」

――勝ち越している。連敗もしていない。そういう選手がリリースされるということは、お客さんの喜ぶ試合をしろよという恣意的なメッセージが込められているように捉えてしまいますよね。

「良い試合をしろよ。面白い試合をしろよ――ということですよね(笑)」

――良い試合と面白い試合は、また個人的には随分と違ってくると思うのですが……。日本人ファイターもフィジカルの違いなどから、堅い試合をする必要もあるのですが、そう考えるとまた厳しい要素が増えたかと感じます。

「まともにぶつかると、日本人選手は不利になる選手が多いと思います。打撃にしても。確かに厳しいですよね。でも、僕も他の日本人選手のことを考える余裕はないので、自分のことだけを考えています」

――水垣選手のスタイルなら大丈夫だと。とこで先日、休養中のドミニク・クルーズにインタビューをしたときに暫定王者のヘナン・ベラォンの特徴は攻めと同時に防御能力が高い。実はMMAファイターは攻撃力をあげる方に力を入れる選手が多いので、防御能力の高いファイターの攻略を考える必要がある――ということを話していました。そういう点から考えると、キャラウェイはどのような選手でしょうか。果敢にテイクダウンを仕掛け、寝技のコントロールに長けたファイターという印象が強いのですが。

「そういう意味では、喰らうところは喰らう選手ですね。前半、攻撃を受けて、でも粘って粘って相手が攻め疲れてきたところで攻め返すような。そういう意味では精神力が強く、気持ちを切らさない選手ですよね。ただ、相手の攻撃は受けています」

――どれだけ攻撃されてようが、懸命にテイクダウンを仕掛けてくる?

「まぁ、打撃はそんな上手くない印象はあります。それとテイクダウン自体よりも、倒した後ですね。柔術的なところが怖いですね。如何にそういう展開になる前に捌くことができるのか。そこが大切になってきますね」

――組まれると相手のペースになり、削られる可能性がある。するとどのように打撃で捌いていくのか。以前、レンジ内の打ち合いでなく、MMAの距離を考えているというようなことを水垣選手は言われていました。

「組ませずに如何に戦うのか。そこが僕の命題になる。そういう試合になることが多いですよね。なるべく打撃で戦う時間を増やしたいですしね。米国で戦うようになって、相手の攻撃力が明らかに高くなりました。自分の距離で打ち合うと、打ち負けるという感じはそれほどしないのですが、日本で戦っていた当時のように圧倒できることもなくなりました。

力のある選手が多いので、パンチも強いです。だから米国で外国人選手と戦うようになってからは、もらわないことを意識して戦うことが増えてきました」

この項続く

■UFC JAPAN 2013対戦カード

<ミドル級/5分5R>
ヴァンダレイ・シウバ(ブラジル)
ブライアン・スタン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
ステファン・シュトルーフ(オランダ)
マーク・ハント(ニュージーランド)

<ミドル級/5分3R>
岡見勇信(日本)
ヘクター・ロンバード(豪州)

<ライト級/5分3R>
五味隆典(日本)
ディエゴ・サンチェス(米国)

<フェザー級/5分3R>
廣田瑞人(日本)
ハニ・ヤヒーラ(ブラジル)

<ウェルター級/5分3R>
キム・ドンヒョン(韓国)
シアー・バハドゥルサダ(オランダ)

<ミドル級/5分3R>
福田力(日本)
ブラッド・タヴァレス (米国)

<バンタム級/5分3R>
水垣偉弥 (日本)
ブライアン・キャラウェイ (米国)

<ライト級/5分3R>
徳留一樹(日本)
クリスチアーノ・マルセーロ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
カン・ギョンホ(韓国)
アレックス・カサレス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
イム・ヒョンギュ(韓国)
マルセーロ・ギマラエス(ブラジル)

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