【RFC23】12キロ落とした藤野恵実 「韓国人選手はホームのほうが、すごく強い」
【写真】童顔のパク・ジョンウンと並ぶ藤野、大人の力を見せつけることができるか (C)SHOJIRO KAMEIKE
2日(土・現地時間)に韓国ソウルのチュンチュン体育館で開催されるRFC23に出場し、パク・ジョンウンと戦う藤野恵実。
韓国で戦い、急な対戦相手の変更について、計量後の彼女に尋ねた。
――今回の試合に向け、調整はいかがでしたか。
「減量が辛かったですね。特に韓国に着いてからが大変でした。今回はリミットに向けて12キロ落としたんですけど、計量前はホテルの部屋で倒れていました(苦笑)」
――減量がきつかった、というのは海外の試合であることも影響しているのでしょうか。
「そうですね。日本だと自宅で体重を落とすことができるじゃないですか。でも海外のホテルだとお風呂の使い方も分からないし、計量前……最後に落とすのが大変になってしまいます」
――では、計量を終えて現在のコンディションは?
「今は大丈夫です。徐々にリカバリーしているところですね」
――藤野選手にとって、今回が初のROAD FC参戦となります。まずROAD FCというイベントに対する印象から教えてください。
「これまでROAD FCでは、日本の男子選手が結構負けていますよね。日本のDEEPに来ている韓国人ファイターも、強い選手ばかりという印象がありました。ただ、オファーが来たのはソン・ヒョギョン選手で、彼女とは一度対戦しているし(2013年8月31日、DEE P JEWELSで対戦し、2ラウンドにRNCで一本勝ち)、知っている相手だったのでオファーを受けました」
――一度対戦し勝利しているので、敵地で戦うことになっても安心感があったのでしょうか。
「いえ、それはないです。韓国人選手はホームのほうが、すごく強いですからね。でもとにかく試合がしたかったんです。今は日本だと、52キロでは対戦相手がいないじゃないですか」
――浜崎朱加、V.V meiをはじめ多くの選手が、52キロ級から48キロ級に転向しましたからね。
「そうなんです。このままだと日本では相手がいなくて、試合ができなくなってしまうことは分かっていたので、今回のオファーを受けました」
――当初の対戦相手、ソン・ヒョギョン選手のインタビューがネット上で公開された際、藤野選手のことを“ブス”呼ばわりしていたことが、大反響を呼んでいました。
「ハハハ。でも昨日、ソン・ヒョギョン選手からメッセージが来ましたよ。『あなたは綺麗で、私はあなたの大ファンです』って。これ書いておいてください(笑)」
――ソン・ヒョギョン選手にしても、試合がなくなったからこそ送れるメールですね。試合直前、対戦相手がパク・ジョンウン選手に変更となったことについては?
「それは……嫌でしたね。何より相手の情報が全くなかったんです。海外には情報がなくても強い、“未知の強豪”って、たくさんいるじゃないですか。そういう相手のほうが怖いですよ。私にとっては、試合するメリットはないわけで」
――メリットがない?
「相手は19歳で、今回がMMAではプロデビュー戦。キャリアで上回る私が勝って当たり前だと思われています。反対に私はこの試合で負けたら、もう後がないかもしれない。だから正直、この対戦相手変更は嫌ですよ。未知の選手と対戦するぐらいだったら、より強い相手に変更されたほうが良かったと思えるぐらいです」
――なるほど。
「ただ、試合は試合であって、相手がどうこうというのは考えずに戦いたいと思います」
――分かりました。パク・ジョンウン選手はMMAはこの試合がプロデビュー戦ですが、過去にキック、サンボ、そしてアマMMAの経験があります。そんな対戦相手の印象を聞かせてもらえますか。
「私は19歳の時、あんなに若かったかな? って」
――どういうことでしょうか。
「19歳だからなのか、体が細いと思うんですよね。まだ体が出来上がっていないのかな、って。試合だから、やってみないと分からないんですが、試合映像を見るかぎり巧くて強い選手だと思います」
――そのパク・ジョンウン選手を相手に、初のROAD FCでどんな試合をしたいですか。
「次に繋がる試合をしたいです。今回せっかく呼んでもらえたので、皆さんに『次もまた藤野に出てほしい』と思ってもらえるような試合をしたいですね」
――今後も、海外で試合をしていくことを考えているのでしょうか。
「はい。先ほども言いましたけど、今は国内の52キロでは対戦相手がいません。やっぱり戦う場が欲しいし、海外で試合を続けていくために、自分の存在をアピールできるような結果を残していかなければいけない、と思っています。相手が誰とかは関係なく、1試合1試合、もっと活躍できる場を得られるような試合をします」
■ RFC 23 計量結果
<ROAD FCバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] イ・ユンジュン:62キロ
[挑戦者] ムン・ジェフン:61.75キロ
<ヘビー級/5分3R>
チェ・ムベ:111.7キロ
ルカス谷:103.5キロ
<女子63キロ契約/5分2R>
キム・ジヨン:63.1キロ
ハティース・オズヨート:62.7キロ
<女子ストロー級/5分3R>
藤野恵実:52.6キロ
ソン・ヒョギョン:50.6キロ
<ライト級/5分3R>
ナンディンエルデン:70.45キロ
キム・スンヨン:70.35キロ
<80キロ契約/5分3R>
イ・チャンソプ:88.65キロ
カリム・ボウララッシ:80キロ
■ Young Guns 22 対戦カード
<ウェルター級/5分2R>
ソン・ギュソク:77.3キロ
チャ・インホ:77.4キロ
<ウェルター級/5分3R>
キム・ソクモ:77.5キロ
川口雄太朗:77キロ
<フェザー級/5分2R>
ジョン・ヨンサム:65.85キロ
ホン・ソンホ:65.9キロ
<ライト級/5分2R>
ソン・ジンホ:70.2キロ
チェ・ジョンチャン:69.5キロ
<ミドル級/5分2R>
ラ・インジェ:84キロ
キム・ヒョンミン:83.3キロ
<バンタム級/5分2R>
ジャン・デヨン:61.9キロ
チョン・ソクチャン:61.9キロ
<フライ級/5分2R>
クァク・ジョンヒョン:57.3キロ
ホン・ジョンテ:57.1キロ
<バンタム級/5分2R>
ソ・ジンス:61.85キロ
イ・ユンジン:61.65キロ