【UFN63】似たモノ同士――には非ず、チャド・メンデス×リカルド・ラマス
【写真】アルド×マクレガーのワールド・チャンピオンシップ・ツアーが絶賛開催中ということもあり、メンデスは大きなインパクトを残す勝利を挙げたいことだろう(C)MMAPLANET
4日(土・現地時間)、ヴァージニア州フェアテックスのパトリオット・センターでUFC Fight Night63「Mendes vs Lamas」が開催される。
タイトル名にある通りフェザー級世界王座挑戦経験のあるチャド・メンデスとリカルド・ラマスがメインで対戦する同大会は、開催地の東部時間でメインカード開始は午後1時、プレリミは午前11時にスタートが切られる。太平洋時間になると、プレリミは午前8時、本戦開始が午前10時開始というのは、MMA=夜のスポーツというイメージを覆す試みだ。
実はUFCを放送するFOX系のFOX SPORT1では、この日の夜にNCAAバスケットボールのセミファイナル中継が行われることで、この異例の時間帯でのイベント開催となったわけだが、恐るべき米国カレッジ・スポーツといったところだ。
大学生のバスケットボールの試合のあおりを受け、真昼の試合に挑むこととなったメンデスとラマス。メンデスは昨年10月にUFC世界フェザー級王者ジョゼ・アルドに挑み、魂の打撃戦の末に返り討ちにあって以来、半年ぶりの再起戦となる。一方のラマスは昨年2月にアルドに敗れ、以降はハクラン・ディアスとデニス・ベルムデスをリスタートに成功している。キャリア15勝2敗のメンデスと、15勝3敗のラマス。互いにレスリングがベースで、打撃も得意。極めもそれぞれスクランブルの攻防でギロチンを巧みに使いこなしている。
このように技術体系でいえば、似たように映る両者だが、距離のコントロールという部分や、遠い距離から一気に踏み込むという点において、パンチにせよ、テイクダウンにせよメンデスの爆発力が大いにラマスを上回る。打撃でいえばパンチ主体のメンデスに対し、ラマスは蹴りも使いこなすが、体力的な部分でメンデスの勢いを蹴りで止めるには、相当なタイミングと精度が求められる。
あくまでもアルド戦を軸にして考えると、ラマスは距離を取りながら切り崩すことができず、自分の攻撃ができないまま完封された印象が強い。一方、メンデスは敗れたもののアルドをパンチでぐらつかせるなど、接近戦で互角に近い戦いをやってのけた。アルドの打撃、その制空権に入ることができるメンデスと、できなかったラマス。スタンドのイニシアチブを握るのは当然、メンデスという見方がなりたつ。こうなるとテイクダウンやコントロールもしやすくなり、この試合はメンデス有利と見るのが打倒だろう。ラマスはカウンターのギロチン、一瞬の攻防のなかで極め、あるいは優位な態勢をとるトランジッションをスクランブルの攻防のなかで見せたいものだ。
■ UFN63 対戦カード
<フェザー級/5分5R>
チャド・メンデス(米国/1位)
リカルド・ラマス(米国/4位)
<ライト級/5分3R>
ホルヘ・マスヴィダル(米国/14位)
アル・イアキンタ(米国/15位)
<ライト級/5分3R>
マイケル・キエーザ(米国)
ミッチ・クラーク(カナダ)
<女子バンタム級/5分3R>
ジュリアナ・ペニャ(米国/13位)
ミラナ・ドゥディエヴァ(ロシア)
<フェザー級/5分3R>
クレイ・グイダ(米国/12位)
ロビー・ペラルタ(米国)
<ライト級/5分3R>
ダスティン・ポイエー(米国)
カルロス・ディエゴ・フェレイラ(ブラジル)
<女子バンタム級/5分3R>
リズ・カモーシェ(米国/9位)
ローレン・マーフィー(米国)
<ライト級/5分3R>
グレイ・メイナード(米国)
アレキサンダー・ヤコブレフ(ロシア)
<ヘビー級/5分3R>
シャミル・アブドゥラヒモフ(ロシア)
ティモシー・ジョンソン(米国)
<ミドル級/5分3R>
ロン・ストーリングス(米国)
ジャスティン・ジョーンズ(米国)