【UFC FOX15】新鋭と対戦、水垣偉弥 <02>「チャンスになる相手です」
【写真】この日はひかりTVの収録後にインタビューを行った。練習、収録後ということで疲労もピークの――かみかみタケヤ君だった(C)MMAPLANET
18日(土・現地時間)にニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターで開催されるUFC on FOX 15「Machida vs Rockhold」に出場する水垣偉弥インタビュー後編。
新鋭アルジェメイン・ステーリング戦こそ、タイトル挑戦に向けチャンスという水垣との脱線インタビューをどうぞ。
<水垣偉弥インタビューPart.01はコチラから>
――ファイト・オブ・ザ・ナイト狙いですか? 15秒ぐらいでパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトというのは?
「それはそっちの方が良いですけど、狙ってできるモノじゃないと思います。本当に秒殺は運も必要ですし。僕はいつも3R、15分間を使って出し切ろうと思っているので、一番良い目標はファイト・オブ・ザ・ナイトです。そういう目標を持っていると、気持ち的にも出し尽くせるんです」
――それは簡単には勝てないという覚悟の表れでもあるわけですね。
「UFCでは簡単に勝てないです。常にギリギリの勝負、スプリットでもなんでも拾っていこうという気持ちで戦っています」
――そんなギリギリの勝負になるやもしれないなか、ステーリングの戦い方で一番注意しないといけない点はどこでしょうか。
「一つ一つの攻撃ではなく、蹴りで詰めていってテイクダウン。このコンビネーションにはめ込まれないようにする。そこが一番難しいところでもあるし、攻略する点だと思います」
――テイクダウンされることを前提にしていますか。
「ハイ、その辺りも対策は練っています」
――ステーリングを模した練習は?
「そこまでソックリな練習相手を見つけるのは難しいです。要は蹴りを使える選手と打撃の練習をしています。同様にボクシングだけっていう自分の得意とする部分の練習を蔑にすることはできません。蹴りを使えるキッ△×◎サーを探して……、いや、怪しくなっていますね(笑)。キックボクサーって言えなくなってきた(笑)」
――やばいですねぇ(笑)。九九は?
「九九は大丈夫です。理系なんで(笑)」
――そうですか、では七の段を。
「七一が七、七二・十四、七三・二十××って、危ないなぁ(爆笑)。意外と言えないものですね」
――う~ん、危ないですねぇ。
「一つ、何か言えって言われると、パッとは出てきますけど。連続は……」
――実際のところ、そんなものだと思います(笑)。子供にやらせて、自分も追従しようとして口どもりますからね。九九は早口言葉みたいなので……とさりげなくフォローを入れておきます(笑)。
「もう小学生じゃないんで。九九なんて言わないですからね……」
――次の試合ではなくて、水垣選手の将来が不安になってきます……(笑)。
「ハイ、しっかりと目標を達成して、格闘技から綺麗に身を引きたいとは思っています」
――格闘技は日々の練習で疲弊しますからね。
「ハイ、試合のダメージよりも練習で16オンスで殴られるダメージの方が蓄積しているモノが多いと思います。だから、40歳までやろうとかそういう気持ちはないです」
――ハイ。ではキックボクサーが言えなくて話が横道にそれましたが(笑)、現在の練習について再度聞かせてください。MMA的な練習はどこでやっていますか。
「HEARTSですね。週に2度行かせてもらっています。1日はほとんどレスリングとグラップリング。火曜日がシュートボックス的なモノとMMAのシチュエーション・スパーをやっています」
――ここで冒頭の話に戻るのですが、体を大きくした効果は感じますか。
「感じています。法政大のレスリング部の皆からも『めちゃくちゃ、力強くなりましたね』って言ってもらえますし。自分でも今までヘタレていたところを、もう一歩頑張れるようになったと思います。力は感じているので、良い感じではあります。打撃に生きているかどうか……、今は組の方に感じています」
――力がついて、心肺機能が落ちなければ、スタミナももつし判断力も鈍らない。凄く期待値が上がります。
「そこまでは……。練習相手も厳しいですし、そこまで効果は感じられていませんね。ただ、出し切れるように頑張っています。動きに関しても、体を大きくすることで心配していた違和感もなく、上手くいっています」
――残り1カ月(※インタビュー時点で)、特に気を付ける部分は?
「1カ月で細かい技術を突き詰めることはなく、自分の能力を試合のときに100パーセント出せるようトレーニングしていきます」
――勝敗だけ考えるとリスクが高く、落とせないという新鋭との戦いです。
「若くて勢いがある。ズッファも期待している選手でしょうし。そういう選手に勝ってこそ、タイトルマッチを戦う、チャンピオンになるという目標を持っている自分にとっても……チャンスになる相手です。しっかりと、評価される試合をしたいです。だから、キャリアとか関係なく戦うだけっです」