【Pro Jiu Jitsu】No-point プロ柔術招待試合に4人のグレイシー集結!!
【写真】メタモリス・プロ柔術インビテーショナルに出場するグレイシー達。上段左からヒーロン&ホジャー、下段クロン&カイロン (C) MMAPLANET
14日(日・現地時間)、サンディエゴのサンディエゴ州立大ビエハス・アリーナでMETAMORIS Pro Jiu Jitsu Invitationalが開催され、4人のグレイシーが出場する。
通常の国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)のレギュレーション&ルールと違い、20分×1R、ノーポイント、決着は一本もしくは反則のみという試合形式で行われる同プロ柔術大会。運営陣にホリオン・グレイシーの三男ハレック・グレイシーが関わっており、エリオ派グレイシーが標榜する、ノーポイント、護身、そして一本重視という要素が多分に反映されたルールとなっている。
時間切れはドロー、反則攻撃にはスラムやヒールフックが含まれていることからも、父ホリオンや姉ローズが行ってきたグレイシー・ワールドともまた毛色が違っている。何といっても今大会最大のトピックスは、そんなエリオ派グレイシー的な大会でありながら、IBJJFの中心でエリオ派と違い、スポーツとして柔術の世界的普及を目指してきたカーロス・グレイシーJrの息子カイロン・グレイシー、同じく現在はMMA中心に戦っているが、IBJJFの柔術世界大会のトップに君臨したホジャー・グレイシーが出場することだ。
さらにポイントを取ったうえで一本を取ることを信条としているカイロン&ホジャーに対し、ガチガチの護身派グレイシー、ホリオンの長男ヒーロン・グレイシーも出場。2004年にIBJJF系柔術やメジャー・グラップリング・シーンからから姿を消し、父や姉が催したトーナメンでしか戦ってこなかったヒーロンが、黒帯のトップと対戦するのは8年ぶりとなる。
さらに思想的には護身派のヒクソンを父に持ちながら、IBJJFの大会で戦い続けているクロン・グレイシーまで、参戦するのだから柔術ファン、あるいは初期UFCからMMAを追い続けているファンには、堪らない柔術イベントとなる。
グレイシー以外のカードもサウロ・ヒベイロ、ジェフ・グローバーの名前が並んでいるが、何よりもグレイシーにとって単なる顔見せファイトでなく、彼らが全滅する可能性もある対戦が続くのが、また興味がひかれる要因となっている。
【写真】上からホジャー、ヒーロン、カイロン、クロン。ちなみにホジャーは母がヘイラ・グレイシー、ヒーロンの父はホリオン、カイロンの父はカーロスJr、クロンの父はヒクソン。カーロス&エリオから数えると、3世代目のグレイシーとなる (C) MMAPLANET
ホジャーの相手は、今年の世界大会無差別+最重量ウルトラヘビー級を制したマーカス・ブシェシャ・アルメイダ。ヒーロンは昨年のADCC無差別級優勝のアンドレ・ガルバォン、カイロンは2007年のミッドヘビー級世界王者で、重量級米国人最強柔術家といっても過言でないラファエル・ロバトJr、そしてクロンは今年のミドル級世界大会優勝オターヴィオ・ソウザとのマッチアップとなっている。
加えていえば、グレイシーが4人揃うといっても、ホジャー&カイロンはグレイシー・バッハ所属でクロンと戦うソウザは同門、加えてホジャーはブラックハウスでヒーロンの対戦相手であるガルバォンと親交があってもおかしくない。そして、カイロンと戦うロバトJrはシャンジと同じグレイシー・ウマイタ所属、クロンの父ヒクソンとその弟ホイラーの弟子ということになる。
つまりクロン×ソウザ、ロバトJr×カイロンは、エリオ派×カーロス派のグレイシー一族代理戦争。一本に拘るのも柔術だが、ピンチになった者が時間切れまで極めさせないで戦い切るのも、また柔術。グレイシーやグレイシーの弟子たちが、20分の勝負のなかで数々の柔術を披露してくれるだろう。
■メタモリス・プロ柔術インビテーショナル対戦カード
<20分1R>
ホジャー・グレイシー(ブラジル)
マーカス・ブシェシャ(ブラジル)
<20分1R>
アンドレ・ガルバォン(ブラジル)
ヒーロン・グレイシー(ブラジル)
<20分1R>
カイロン・グレイシー(ブラジル)
ラファエル・ロバトJr(米国)
<20分1R>
クロン・グレイシー(ブラジル)
オターヴィオ・ソウザ(ブラジル)
<20分1R>
ジェフ・グローバー(米国)
カイオ・テハ(米国)
<20分1R=ノーギ>
ディーン・リスター(米国)
シャンジ・ヒベイロ(ブラジル)