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【Metamoris】噛みあわないのも仕方ない? シャウブは判定負け

2013.06.10

Cyborg_vs_Brendan_Schaub

【写真】レギュレーションで、寝技には付き合うこととでも明文化していない限りシャウブの戦法は責められないはず。寝技は寝技に付き合う者同士でしか成立しないのも問題か……(C)DAVE MANDEL

<20分1R=ノーギ>
ホベウト・サイボーグ(ブラジル)
Judge favorite
ブレンダン・シャウブ(米国)

UFCファイターのシャウブがメタモリスに登場。ノーギということもあり、スタンドの攻防が道着よりも長い。ニータップを仕掛けたシャウブ、サイボーグも倒れず、引き込むこともない。サイボーグのシングルをシャウブがスプロールし、がぶるとサイボーグが引き込む。立ち上がったシャウブに対し、サイボーグは立ち上がらずにシッティングから、ガードの攻防を望む。

立ったまま頭を押す程度で、距離を詰めないシャウブ。レフェリーもブレイクは掛けず、シャウブがヒザをつくというMMAとは逆の現象が見られる。足を取りにいったサイボーグ、シャウブが体を捻って距離を取るとブーイングが起こる。柔術愛好家がMMAを見た時に溜まる鬱憤を晴らしているかのようだ。

シャウブは足首こそ掴むが、寝技には移行できない。足をダラリと預け、寝技に誘うサイボーグ。再びヒザをついたシャウブだが、サイボーグが動き始めるとスッと立ち上がる。と、ここでレフェリーがブレイクを命じ、試合はスタンドへ。スタンドに戻ることでブーイングがわき起こる館内。残り14分、サイボーグが寝技に移行するなら引き込みでなく、テイクダウンが必要になる。

そのテイクダウン狙いを切ることには長けているシャウブ。サイボーグのシングルは効果なく、引き込みからハーフガードへ。脇と首に手を押し付け、ベースを作るシャウブはサイボーグの足関節を再び防いでスタンドへ。すぐにヒザをつくと、サイボーグはここでもハーフガードへ。立ち上がろうとするシャウブに、容赦なくブーイングが浴びせられる。

寝技に付き合ったシャウブが、胸を合せるとハーフのサイボーグがリバーサルを仕掛け、ひっくり返りたくないシャウブは当然立ち上がって距離を取る。シャウブはヒザをついてハーフのサイボーグに、残りの足を取られないよう警戒して戦うのは変わらない。シッティングで前に出るサイボーグ、シャウブは後退する。注意が与えられないようヒザをつくシャウブにとって、寝技に付き合う素振りをして、寝技を避けるのも勝利を目指しての行為だ。残り8分を切り、サイボーグがクローズドガードの態勢に入ると、場内から歓声が起こる。ここまでの2試合、クローズドガードの攻防はなかった。グラップリングに徹した試合で、クローズドを取るのも簡単ではない。

残り時間7分、サイボーグが立ち上ってスライディングで引き込み、ハーフから右ワキを差して後方回転から、ヒザ十字へ。シャウブはしっかりと対処し、立ち上がってエスケープする。シッティングのサイボーグは左ワキを差して、またも狙うは足関節か。頭を付けて耐えたシャウブが、サッと立ち上がる。シッティングで追いかけるサイボーグだが、ハーフからの仕掛けは通じない。

4分を切ってサイボーグも立ち上がる。しかし、寝技に付き合わないシャウブはテイクダウンの必要も本来はないので中途半端なレスリングの攻防にしかならない。テイクダウンにポイントがあれば、シャウブもそこまではシリアスに仕掛けることになるのだが、これがノーポイントのメタモリスの現実でもある。サイボーグは逆にテイクダウンを取りたいが、立っていたいシャウブを倒すだけの技量もない。と、ここでシャウブがダブルレッグで見せる。

倒れなかったサイボーグが逆にダブルレッグを仕掛ける。スプロールしたシャウブはギロチンへ。すぐに首を抜いたサイボーグはパスからサイドに。ここで試合終了となり、シャウブはブーイングを浴び、サイボーグには歓声が贈られた。カメラに向かいパンチの仕種を見せたシャウブ、それをやってはグラップリングに出場した意味がない――。結果、ジャッジはサイボーグの勝利を宣言したが、負けても傷つかないシャウブは笑顔を浮かべるだけだった。

勝者は「ここで戦うなら、僕のガードをパスするつもりで戦わないとならない」と語り、再びブーイングを受けたシャウブは「サイボーグは世界王者、僕は彼の関節技を遮断すること。僕にとって、この試合は勝利だ」と話した。引き込んで相手が付き合えないと効果が無いサイボーグの寝技は効果的――なのか。シャウブはメタモリスに出場する限り寝技に付き合う必要があったのか。グラップリングの特化したルールでの、MMAファイターの出場の難しさが浮き彫りになった一戦だった。

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