【BFC76】エディ・アルバレス、ローラーコースター・ファイトで有終の美
【写真】互いに打撃を打ち込んだ一戦は、アルバレスの右ハイで蹴りがついた(C)GONGKAKUTOGI
<ライト級/5分3R>
エディ・アルバレス(米国)
Def.1R4分54秒 by TKO
パトリッキー・フレイレ(ブラジル)
後足重心ながら、細かいフェイント、テイクダウンの仕掛けを見せるアルバレスが、まずはローを蹴り込む。左フックを放つパトリッキーに対し、アルバレスは右から左フックを伸ばすと、パトリッキーがダウン。しかし、パウンドを受けながらパトリッキーはすぐに立ち上がると、逆に左フックから右ストレートを打ち込み、後方にバランスを崩したアルバレスにさらに右を打ち込む。
組みついてケージにパトリッキーを押し込んだアルバレスに、カナダのファンはエディ・コールを送る。距離を取った両者、アルバレスが踏み込んでショートのワンツーを放つ。右ローを蹴り込んだパトリッキーだが、右ストレートを受ける。2発をヒットさた直後にフックを返したパトリッキー。アルバレスは頭を振りながら、前に出てパンチを伸ばすと、スッと距離を取る。
緊張感のある攻防が続くなか、アルバレスのテイクダウンのフェイントに、パトリッキーはハイキックで上体を起こそうとする。残り10秒、ケージ際にパトリッキーを追い込み右ハイを決めたアルバレスは、前方に崩れ落ちたパトリッキーにパウンドを連続で打ち込み、TKO勝ちを決めた。
勝利が決した直後、アルバレスはケージの外に飛び出て、奥方と抱き合うと、そのまま観客席の階段を懸け上げる。興奮状態のアルバレスは、ケージに戻ると落ち着きを取り戻し、「ライト級で最もエキサイティングなファイターが2人、ケージのなかにいたんだ。伝説も、金も関係ない。ただ、この試合に向けて鍛錬を重ねてきたんだ」と語り、サークルケージを後にした――。この試合がBFC最後の試合となるアルバレスは、山あり谷ありのローラーコースター・ファイトでベラトールでの有終の美を飾った。